第14話

14話




翌朝ライノさん達と共に王都へと帰還するために街を出発した。


帰りの道のりはとくになにもなく王都へとたどり着いた。



「パノラさん、カイルくん護衛ありがとう。これは依頼達成証だ。また機会があれば頼みますよ。」


「はい、ライノさん宜しくお願いします!」


「あぁ、ライノさんまた頼む。まぁカイルは今ならお得だからガンガン依頼してやってくれ」


「はははっ!そうですな、DランクでSランク並みに強いならお得ですな。」


「そういうことだ。ではまた」



そう、師匠が締めくくって俺と師匠はギルドへと帰還報告にむかった。



「こんにちは、今護衛依頼を終わらせてきたので確認を頼む。」


「少々おまちください。」


「ああ」



暫くすると処理が終わったようだ。



「はい、確認が取れました。こちらが今回の報酬となります。」


「あぁ、確かにそれでは失礼するよ。」


「すいませんカイル様に昇級の話があります。」


「え?!こないだDになったばかりですよ。どうしてもう・・・」


「それはですね。戦闘力はもちろんですが今回護衛依頼をパノラ様と一緒だったとはいえ達成されたので規定値に達したというのが建前で戦力が高いものをダラダラ下で燻らせるのは勿体無いとのこです。」


「そうなんですか。」


「つきましては昇級試験を受けて頂きたく日にちを決めさせて頂きたく。」


「師匠どうしたらいいですかね?」


「くくく、もう受けるつもりだろうに何を聞くことがある?」


「いつならいいかです。」


「なんなら今からでもいいぞ?」


「それは自由に決めろってことです?」


「そうだな。」


「そしたら一番早く受けれるのはいつですか?」


「明日ですね。」


「明日ですか・・・」


「どうされます?」


「んー、受けます!」


「わかりました。それでは明日の9時にギルドへお越しください。そこで別室にて説明をさせて頂きます。」


「はい!お願いします!師匠それでは明日から試験受けてきます!」


「あぁ、その間ゆっくりしているさ」


「はい!」



そうしてその日は解散し俺は豪腕の肉の宿へと久しぶりに帰った。



「だたいまー」


「カイルくんお帰りなさい。荷物おいてお風呂入ってきたら?」


「はい、そうします。それと明日から日数はわからないのですが昇級試験受けてきます!」


「え?そうなの?試験を受けるランクってCからよね?もうなの?」


「そうなんですよ。なんか今回の護衛依頼成功させたので資格を満たしたとこで」


「凄いじゃない!ケガしないように頑張ってね!」


「はい!」


この日は疲れを取るため夕食を早めに食べて早めに眠った。






□□□□






翌朝少し早いが30分前にギルドへと向かった。

朝の忙しい時間過ぎているのでギルド内はかなり静かだ。

たぶん受験者を案内したりするのにわざわざピーク時が終わってから集まるようにしたのだろう。

と、考えながら受付へ向かった。



「おはようございます。Cランクの昇級試験に来たのですがどこに行けばいいですか?」


「はい、ギルド証をお見せください。」


「どうぞ。」


「はい、Dランクカイル様ですね。それでは案内しますので着いてきてください。」



そう言われ受付の人に着いて行きギルドの奥へと進み着いた部屋の扉に受付の人がノックをすると



「どうぞ」



と、女性の声が聞こえた。

そのあと失礼します。と一言かけてから中へと入った。



「シーラ様試験を受ける方を連れてきましたのであとはお願いしますね。カイル様こちらは今回の試験官ですので指示にしたがってくださいね。」


「わかったわ。」


「わかりました!それと、初めましてカイルです。」


「シーラよ。他の試験を受ける一言達が来るまでそこの椅子に座って待ってて」


「わかりました。」



俺は言われた通り椅子に座り改めて試験官だというシーラさんをみた。


シーラさんは金色の髪に緑の瞳をした、泣き黒子のある美女だ。

身長は立たないとわからないしスタイルは革鎧のせいでわからない。



「どうした?」


「いえ、どんな戦いをされるのかなと」


「ふむ、あとで教えあげるから少し待っていなさい?」


「はい。」



そして、暫くすると二組のパーティーが入ってきた。


片方は男か5人でもう片方は女性が4人のパーティーだ。


男の方は全員かなり鍛えられた体をしている。

そして、皆スキンヘッドだ。


女性の方は、うん!全員美人だ!



「よし、そろったみたいね!そしたら、皆それぞれ席に着いてそれからパーティーごとに自己紹介してほしいの。

初めに私からね。私は今回の試験官をすることになったAランクのシーラだ。短剣の二刀流だな。次はそうだなそこの男性パーティーから頼むわ」


「うす!オレたちはパーティーガルーダだ。

リーダーでタンクのガルシアだ。

そしてそこの剣士がボート、ポーター兼弓士のグラス、魔法使いのマルクス、斥候兼短剣による遊撃のコルクの5人パーティーだ。」


「次は私たちね。パーティー名アイリスよ。

私はリーダーで弓士のアイカよ。こっちが剣士のサルカで魔法剣士のサーシャ、回復と索敵のユーリの4人パーティーで活動しているわ。」


「最後は君だな。」


「俺はカイル今年学園を卒業して冒険者になった。万能系で得意武器は槍だ。その他一通りできる。」


「はい、ありがとう。それじゃぁ試験の説明するわね」


「ちょっと待ってくれよ。オレたちはそこのガキが試験を受けることに反対だ」


「あら?どうして?」


「それは、若すぎるしなぜぺーぺーのくせにこの試験を受けれるんだ?」


「んー、本人がはなしていいというなら」


「別にいいですよ。」


「本人がいいというから言うけどカイル君はソロでオークキングを倒せるだけの戦闘力と優れた採取能力、それに優れた護衛を行ってきたから基準を越えてきたからここにいるのよ。」


「それなら一旦は保留に、してやるがあとで試合をさせてくれ!」


「しょうがないわね。」


「私たちは大丈夫ですよ!だってカイル君てあの万華のパノラさんの弟子よね?そんな子。疑えるわけがないわ。」



たく、師匠をださなくてもいいだろうに・・・



「それでは、今回の試験内容ですが王都から西に馬車で2日の森に面した街道沿いで盗賊被害が多発しているのだが今回はその盗賊団の捕縛もしくは殺人をしてもらう。

まぁ、人相手に戦えるかを見る試験だな。

それだけだはないが大まかにいうとそういうことだ。」



そのあと説明がいろいろされたがまとめるとこうだ。


・場所は馬車で西に2日

・盗賊団の規模は15名ほど

・討伐方法は殺人か捕縛ただし捕縛の場合は奴 隷となるので体に障害が残らないように制圧すること。

・食事など夜営に必要な道具は各自で準備すること。


このくらいが大まかな話だった。

ほかには経験則なと話してくれた感じだ。



「それでは、説明が終わったことだしカイルはガルシアとの模擬戦をしてもらうから訓練場へ移動しよう」


「わかりました。」






□□□□






はぁ、めんどくさい



「それではこれよりガルシア対カイルの模擬戦を始める。気絶もしくは降参の意思表示もしくは私の判断で勝敗を決める。

異存はないか?」


「「はい!」」


「それでは始め!」


「先手はくれてやる!」


「いいですけどいいんですか?」


「かかってこい!」


「いきますよ!」



俺は槍を取り出し気を込めて2割くらいの力で走りガルシアが構える盾に槍を突きつけた!


って、やべぇ!

突抜けた・・・

だと?



「ぐは」


「えっと、まだ続けます?」


「試合終了!」


「ガルシアさん回復しましょうか?」


「ん、あぁ、頼む。」


「それじゃぁ、盾をはずしてくれ」


「いえ、そのままでいいですよ。それでは━━━━━」


「「「「「「「「「「!」」」」」」」」」」


「盾の穴もふさがった?」


「初めてだったけどうまくいったな。」


「カイルくん何をしたの?」


「全てをなおしただけですよ。」


「さすが歴代最高の素質と言われるだけあるわね。」


「歴代最高?」



だれの言葉だったかそんな呟きが響いた。



「ええ、数年後には世界最強になっているのでは?と言われるくらいのね。」


「な、な、なんだと?」


「ガルシア俺たちは俺たちで頑張ろうぜ?レベルを上げて真面目に依頼を受ければだれでもSランクになれるんだからよ!」


「そ、そうだな!」



なんだろうなぁ・・・







□□□□






あのあと午前中の残りの時間を食料の調達などの時間に割かれて昼食をとってから出発となった。


俺たちが乗る馬車はギルド所有の馬車で幌の付いた8人ほどが乗れる馬車を2台使っている。


そして、今日の夜営地にやってきた。



「さて、今日はここで夜営をするわよ。まず今日の夜の見張りだけど各パーティーから二人出してちょうだい。カイルは私とペアになるわよ」


「あの、試験官が夜の見張りをなぜするのですか?」


「まぁ、現地に着いたらもちろんなにもしないが行き帰りくらいは普通にしごしたいからかな?」


「わかりました。宜しくお願いします。」


「それじゃぁ夕食の準備は各自するようにね。」



そう締め括りシーランさんは自分の夕食の支度をしだした。


でもみたかんじ初日は出来合いの弁当持ってきているっぽいけどあとは乾燥させた肉とかみたいたいだなあ。


まぁ、俺も出来合いのものだけどさぁ。

俺はアイテムボックスからパンとスープそれとおかずと水をだしてたべはじめた。


するとそこへシーラさんがやってきた。



「カイルいいものたべてるな?冒険者は助け合いだとおもうんだよなぁ。」


「食べます?」



これ、たかりにきたと言うべきか?

まぁいいけど。


「あら、悪いわね。それにしてもこのパン美味しいわね。」


「おいしいので買いだめしてありますからね!」



そのあと見張りの順番を決めて俺とシーラさんは一番最後となったので寝る準備をしてさっさとねることした。



「・き・、・・ばん・ぞ。」


「んー」


「起きたか?交代だ」


「あ、はい。」



俺はさっと水をアイテムボックスからだして顔を洗い見張りについた。



「カイルよく眠れたの?」


「ええ、はい!」



シーラさんって物理系でSに近いAなんだよなぁ。

それってつまりズボン物理系のステータスは俺より高いのかもそれない。



「どうしたの?」


「いえ、とくにないです。あ、魔法使っておきますね。索敵系の。」


「ええ、お願いね。」


それより合わせて2日とくに何事もなく過ごし王とかを出て3日目の昼には目的の場所周辺に着いたのでここからは手分けしてねぐらを探すことになっている。


そして、ついに盗賊達の塒を見つけてたので皆が集まり突撃するときをまつのだった。

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