あの日食べられた俺は最強へと至る

第13話

13話

「やぁ、私は副ギルドマスターのランド・カーチスだ。名字はあるが貴族家の3男だから平民と同じだから気を使わなくて良いからな！」

そう、名字があると言うことは貴族なのだ。

この人はどんなひとだろうか？

「Sランクのパノラだ。」

「Dランクのカイルです。」

「君があの万華の弟子で有名なカイル君か」

「有名ですか。」

んー、やっぱり師匠有名なんだなぁ。

というか、独り立ちしたあと師匠の弟子って言うのが暫く付きまといそうだなぁ。

「私の弟子か。それより本題に入らなくてもいいのかい？」

「おっとそうであったな。それでダークシャドーだが詳しくはどこにいたんだ？」

「暗闇草の群生地でだな。」

「それで、暗闇草は壊滅させたのか？」

「いえ、俺が倒したのですがダークシャドーだけ隔離して倒しました。」

「だけか・・・。一応あとで現場の確認に人をやるからまた、連絡するがダークシャドーが今後も出てくるなら難易度がかわるぞ・・・。」

「難易度というか、専任クエストになるな。」

「そうだ。確実なのはカイル君やパノラ殿などの万能系の上位の者や魔法系上位あとはまぁ、そういうスキルを持つものくらいか。」

「とりあえず今日はもうかえっていいのか？」

「ん？あぁ、そうだな。今調査隊を早急に組織して向かわせているから明日の昼頃また来てくれれば群生地の安否がわかるからな。悪いがその時に報酬を払わせてくれ。」

「わかった。それじゃぁ、カイル帰るぞ。」

「は、はい！」

そうして俺と師匠はギルドをでた。

「師匠、質問ですがいいですか？」

「あぁいいぞ。どうせ質問は報酬が後日になるのは何故かってことだろ？」

「そうです！なぜわかったのですか？」

「ん、まぁ今回はそれくらいしかないからな。それで理由だがもし群生地が破壊されていたらそれの補填として報酬の何割かを引かれるからだ。」

「え！？ひかれるんですか！」

「そのあたりは今回のように特別な薬草の保存を目的とした決まりごとがあってそこに記されているんだ。まぁ、補填といってもお金で解決するか現場の状態を魔法などスキルでどうにか出来るなら奉仕活動になるんだが、まぁ心配しなくても今回は大丈夫だ。」

「そうなんですね。というか、そう言う話しを今まで聞いたこともないのですが、それは何でなんですか？」

「んー、普通こう言ったことはほとんど無くて冒険者をやっていて現役中に出会わない者のほうが大半なんだ。それでもし出会ったら職員もしくは先輩冒険者で遭遇したことのあるものが説明することになっている。ただこれは決まりとしてあるだけで故意に地形を変えたりして採取出来ないようにしないかぎりは多少地形が変化しても適用されないからあまり意味のないルールだな。」

「ふむ、こう言うこともあるとだけて思えばいいのですね。」

「それに、もし支払いが出来ないならギルドの仕事を幾つかこなして返済することも出来るからまぁ心配はいらない。」

「でも、責任がモンスター由来でも冒険者に来るのは少し納得できないですよ。」

「それは同感だがまぁ、近々いろいろ決めごとの改変がされるとのとこだからこういう理不尽と思える決まりが一掃されるようだぞ。」

「今回は運が悪かったと・・・」

「そういうことだ。」

「はぁ。」

「まぁ、宿は戻ろうか」

「はい」

こうして俺は少しもやもやして宿へと戻りちょうど定時報告に来ていたエルさんと話明後日の朝に王都へ帰ることを聞いた。

「師匠、明後日帰るなら明日は報酬貰ったりするだけで特にすることはないですよね？」

「そうだな。午前中はすこし街を見て回って昼は報酬で少し飲むか。カイルも約束通り付き合ってもらうからな」

「え？そんな話しました？」

「したぞ、依頼終われば酒をって」

「んーなんか騙されてるような？まぁいいや。飲みやすいのでお願いしますね！」

こうして俺は若干騙されたような気もしないでもないけど酒を飲む約束を師匠と交わした。

□□□□

翌朝身支度をしたあと師匠と今現在ギルドへいくまでの時間潰しとして街を少しみて回っている。

「師匠とくに目新しいものはありませんね。」

「そうだなぁ。まぁ王都には基本いろいろな土地から全てとは言わないが殆どがはいってくるからなぁ。

あとは郷土料理だがそこまで珍しい物はなかったからなぁ。」

「あ、そうだ師匠にみてもらいたいものあるんでした。何処かでお茶でも飲みながら見てもらえませんか？」

「いいが、なにを見て欲しいんだ？」

「それは楽しみにしてください。あ、あそこ入りましょう。」

そして、俺と師匠は通りに面した甘いお菓子を出してくれそうな喫茶店を見つけたので中へと入った。

女性の店員さんに案内されてテーブル席へとすわった。

店内はアンティークの家具で統一されており落ち着いた雰囲気がある感じのいい店だ。

「ほう、なかなかいい雰囲気だな。」

「ですね。とりあえずなに頼みます？」

「そうだな、お、これにしよう。」

「決まったようなので店員さん呼びますね！すいませーん！」

「はい、ご注文はお決まりですか？」

「ああ、私はこのブレンドコーヒーと季節のフルーツタルトを頼む」

「俺は紅茶をお願いします。」

「はい。かしこまりました。少々お待ちください。」

暫く待つと注文したものが出て来て師匠は早速食べていたが師匠も甘いもの好きなんだなぁ。

そう思いながらアイテムボックスから俺はあの卵？を出した。

「それで師匠これがみてもらいたいものですが。」

「んぐ、ゴクン。ん？これは玉？いや、卵か？」

「あれ、師匠よくわかりましたね。」

「いや、なんとなく脈打って見えたからな。」

「そうですか。」

「それでこの卵がなんだ？」

「この卵ですが、クロノスドラゴンっていうランクSSのドラゴンみたいなんです。それで魔力を込めてみたら目に見えて生命力が溢れてくるようになって、ただ産まれていないからなのかアイテムボックスには入るんですよね。」

「ふむ、それにしてもSSランクのドラゴンか・・・」

「これ、孵化させたらまずいですよね？」

「あぁ、だがしかし・・・。カイルお前の魔法でテイムはできないのか？」

「テイムですか？」

「あぁ、テイム出来れば当面の問題は解決できると思うがあとはそいつの親がどうでるかだがそれは遭遇してからだな！」

「遭遇したらすぐやられちゃいますよ・・・」

「高位のモンスターは意志疎通が出来るものもいるから大丈夫だと思うけどなきっと・・・」

「きっとってなんですかー」

「いや、保証なんてできないしな？」

「まぁ、とりあえず産まれたらテイムしてみることだ」

「はい！」

「さて、食べたしそろそろギルドへ向かうとしようか」

「わかりました！」

□□□□

ギルドへとやってきた、ちょうど昨日の受付の人がいたのでそこへと向かった。

「こんにちは、パノラ様、カイル様副ギルドマスターが奥の部屋に通しておくようにと聞いておりますので案内いたします。」

「あぁ、頼む。」

俺と師匠は受付の人についていき奥の部屋、まぁ応接室と思われるある程度の調度品が置かれた部屋へと通された。

「そちらのソファーへすわりお待ちください。いま副ギルドマスターをお呼びしてきます。」

「あぁ」

そういって受付の人が出ていき暫くするとノックが聞こえてきた。

「どうぞ」

そう、師匠が答えると部屋の扉が開かれ副ギルドマスターが入ってきた。

そのまま軽く挨拶をすると副ギルドマスターであるランドさんはソファーへとすわった。

「早速だが昨日の話の結果だが洞窟の損傷は見られず今後とも採取が可能であったため満額報酬と買取金額を支払わせてもらう。

また、洞窟に損害を出さずにダークシャドーを倒した方法を教えてもらうことはできないだろうか？

もちろん冒険者の手札を聞くのはマナー違反だから報酬もだす。」

「んー、どうやったか言ってもいいですけど他の人に出来るかどうか」

「まぁ、それならとりあえず訓練場へいこうか。」

「わかりました。」

ランドさんに続いて訓練場へと移動して訓練に使用している人から離れて光と闇の同時発動のあの魔法を発動した。

「どうですか？」

「説明してもらってもいいかね？私からは闇属性の魔法で囲ったようにしか見えないのだよ」

「えっとですね。まず構造としては光魔法でなかをダークシャドーが生きることのできないレベルで光を放ちそれを外に漏れないように闇の魔法で蓋をしているかんじです。」

「ふむ、それは何という魔法をつかっているんだね？」

「§＃〒＠と％♭＆＃ですね。」

「ん？聞き取れなかったのだが」

「あぁ、竜言語魔法なので人間には聞き取れない言葉になってます。」

「そうなのか・・・。まぁこれを参考にして教育してみるがそのうち王都にだれか遣るかもしれないがその時は頼む。」

「報酬を頂けるなら喜んで。」

「わかった。それでは今回の報酬に上乗せさせておいたので報酬を受け取ってきてくれ。もし何かあればまた頼む」

「はい！」

「まぁ、私達は明日には出てしまうから機会があればな。」

「それでは苦労をかけた。」

俺と師匠は報酬を受け取りギルドに併設された酒場で飲むことになった。

「私はとりあえずワインをもらおうと思うがカイルはどうする？」

「お酒はよくわからないので飲みやすいものを適当にお願いします。」

「わかった。任せておけ」

そう師匠がいったあと店員さんに注文をしてくれた。

暫くするとサイコロステーキやナッツなど摘まみやすいものとお酒が運ばれてきた。

「よし、カイルのむぞ！」

「はい。ところで俺には何のお酒頼んでくれたのですか？」

「ドリーム飲んでみろ」

「はい」

とりあえず師匠のいうの通り飲んでみることにした。

見た目はワインっぽいけどワインより薄いかな？

まぁ、一口

「あ、美味しい見た目通りブドウの味ですがワインとは見ため違うから別物ですよね？」

「そうだな、ブドウのお酒だがあまり味のない強めのお酒とブドウジュースを混ぜたものでお酒とジュースを店によって配合は違うがだいたいどこも1:9で割ってると思うぞ。

お酒を濃くして貰うこともできるが今日はそのくらいでいいだろ？」

「はい！これならのめそうです！」

「そうかそうか、こういうお酒をカクテルというのだけどこれはいろいろ混ぜるお酒を全てそういうのだけど固有名のあるものもあるからいろいろ試すのはたのしいからな！」

「はい！」

そのあといろいろ試させて貰ったけど・・・

「んー？」

「どうした？」

「いや、師匠や周りの人もですけど赤くなったり立ったときふらふらしてますけど俺そう言うの無さそうだったのでどうしてかなと」

「んー、たぶんカイルは酒がかなり強いのだと思うぞ。さすがに弱いカクテルを中心に飲んでいるとはいえ10杯のんで全く変わらないからな・・・。

私も今日は飲んだが普通にそろそろ意識がなくなりそうだからこれでやめるがそのうち限界を調べてもいいかもな。」

「そのうちやってみます。」

その日はこれでお開きとなり少しふらふらの師匠を背負って宿へともどり師匠をベッドに寝かせ自分は風呂へ入りゆっくりし、師匠と共に夕食を食べたあと朝までぐっすり寝た。