第2話 恋と夢

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夢を見た。

不思議な夢。

あの女の子はいったい…


僕が海に行くのは理由がある。

クラゲを見に行くんだろうって?

もちろん、それもある。

でも、本当の理由は…


昔からクラゲが好きだった。

海の上をプカプカ浮かぶクラゲ。

ゆらゆらっと、波に身を任せる。

透き通るその姿と、気楽な雰囲気に、なんだか憧れていた。


でも、クラゲは決して気楽なんかじゃなく、

生きるために必死に泳いでいる。

泳ぐ?いいや、クラゲは自分から泳ぐことはできないんだ。


流されながら必死に生きているクラゲが、なんだか愛おしくて。

だから僕はクラゲが好きだ。


いつものようにクラゲを見ていると、沖の方で何かが光った気がした。

見渡しても、何も見えない。

ただ、ゆらゆらと漂う海が見えるだけだった。


気のせいかな…?

なんだったんだろう?


不思議に思いながらも帰ろうとした時に、チャポンとかすかな音が聴こえて、僕は咄嗟に振り返った。


え?

人?!


目を凝らして見ると、誰もいない。

その日は穏やかで、波も静かだった。

もし、誰かが泳いでいたり溺れていたりしたら、波が立ち、バシャバシャと音がするだろう。

でも、海は静かだった。


今のは幻か…?

でもどこか見覚えが…


ハッ!あれは昨日の夢…!

一瞬しか見えなかったけれど、夢の中に出てきた女のコとそっくりだった。


もう一度海を見渡しても、そこには静寂しかなかった。

どういうことだ?

これはいったい…


僕はまだ夢を見ているんだろうか?

なんだかわからないまま、家に帰った。


あの夢は、なんだったんだろう…?


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