第525話 回想4:依桜ちゃんと初めての……

 時は遡り、依桜がまだ性転換してから一ヶ月ほど経過したある日のこと。


「ふんふんふ~ん♪」


 女の子になっちゃったけど、普通に生活する分にはそこまで問題なさそうでよかったよ……。


 学園祭期間中はかなり大変だったけど。


「はぁ……男に戻りたい……」


 まあ、いくら通常の生活が問題ないとはいえ、戻りたくないかと言えば全くのNOだけどね!


 だってボク、本来は男だし!


 むしろ、この状況が頭おかしいわけで。


 異常だよ。本当に。


 ……あとは、こんな状況なのに、普通に慣れてる周囲もおかしいと思います。


「でも、こういう休みの日は、何事も無くていいなぁ……」


 今のボクからすると、学園に行くよりも、こうして家にいる方が心安らぐまである。


 学園に行けば、変な視線を貰うし、学園祭の時に色々とやらかしちゃったから、おかげで告白されるしで大変なんだよね……。


 下駄箱にはラブレターが入ってるし……。


「ボクは男なのに……」


 口を尖らせて、不満げに呟く。


 ……なんか、今の仕草とか、完全に女の子っぽいような……。


 うん、大丈夫! ボクの心は紛れもない男! だからね!


 決して、女の子が進行してるとか、そんなわけないし!


「……ない、よね? 大丈夫だよね?」


 今のところは、特に問題もないけど……うーん、いずれ身も心も女の子になりそうで怖い……。


 できれば勘弁してほしい所。


 ボクだって、なりたくてこうなってるわけじゃないもん。


「っと、洗濯終わり! あとは掃除と………………うっ」


 洗濯を終えて、掃除に移ろうとした瞬間、ボクのお腹に強烈な痛みが襲いかかってきた。


「あ、いっ、いたたたたたたたっ! な、なにこれ!? すごい痛い!?」


 突如として襲いかかってきた痛みに、ボクは思わず蹲る。


「うぅっ、それに、なんか……き、気持ち悪くなってきたような……?」


 さらには吐き気も併発。


 え、なにこれ、なんでボク、いきなり体調が悪くなったの……?


 もしかして、変な物でも食べた?


 で、でも、昨日は普通の照り焼きチキンとサラダに、味噌汁だったし……ご飯が腐ってた、なんてことはないはず……。


 うぷっ……き、気持ち悪い……。


「と、とりあえず……布団に行こう……」


 口元を抑えながら、まるで足を引きずるようにボクは自室のベッドへ移動。


 そのまま倒れ込むようにして寝転ぶ。


「あぅ~……お腹痛いよぉ……気持ち悪いよぉ……」


 腹痛と吐き気のダブルパンチに、ボクは弱音を吐く。


 異世界から帰って来て、実に一ヶ月ぶりくらいの体調不良のせいか、それともこの体になってから弱くなったのか、とても辛い……。


 しかも最悪なことに、今日は父さんと母さんは、二人の共通の友達の結婚式でいないし……。


 と、とりあえず、みんなに応援を頼むしかない……。


 そう決めたボクは、辛い体に鞭打って、スマホを手に取ると、LINNを起動。


 ボクたちのグループにメッセージを入れる。


『だれかたすけて……』


 あまりにも辛い状態のため、漢字変換なんてできるわけもなく、ひらがなでメッセージを飛ばした。


 早く気づいて、と思っていたら、メッセージ送信から僅か十秒ほどで既読が付き、そのさらに十秒後にはメッセージが返ってきた。


『どうしたのよ?』

『何かあったのか?』


 真っ先に反応してくれたのは、未果と晶だった。


 あぁ、幼馴染って偉大……。


『なんか、とつぜんおなかがいたくなって、あとはきけがすごい……』


 腹痛と吐き気が酷すぎて、詳しい説明なんてできなかった。


『胃腸炎とか? まあそうだとしても、おじさんやおばさんは?』

『きょういちにちいません……』

『あちゃぁ……ともかく、了解。すぐにそっち行くわ。晶は行ける?』

『あぁ、問題なしだ。あとは、態徒と女委だが……』


 そんなメッセージが流れてきた直後、


『依桜大丈夫か!?』

『体調不良なのかい、依桜君!』


 二人のメッセージが飛んで来た。


『だいじょうぶじゃない……つらい……』

『うわ、依桜が弱音とか……。こりゃ重症だな。んじゃ、オレもそっち行くぜ』

『わたしも当然! んじゃ、みんなでそっちことにしますかね!』

『ありがと~……まってるね……』


 メッセージ終了。


 とりあえず、みんなが来てくれることになったのは、すごくありがたい……。


「……とりあえず、熱を測らないとかなぁ……」


 再び起き上がり、体温計で熱を測る。


 脇に差し込んで、三十秒ほどで鳴った。


「んん……六度七分……平熱……」


 微熱でもなんでもないし……うーん、理由がわからない……。


「はぁ……気持ち悪い……」


 みんな、早く来ないかなぁ……。



「しっかし、依桜が体調不良とはなぁ。あいつ、異世界で鍛えたから平気、みたいな感じだと思ったんだが……」

「案外関係ないんじゃない? 体調を崩す時は誰だって崩すし。態徒だってバカで変態だけど、崩すでしょ」

「未果酷くね!?」

「まあ、日頃の行いだな」

「にゃははー。バカは風邪ひかない、って迷信だもんねー」

「酷くねお前ら!?」


 依桜からのSOSのメッセージが届いた後、私たちは急遽集合し、ドラッグストアに来ていた。


 理由はもちろん、看病するのに必要な物の買い出し。


 適当に果物の缶詰をいくつかと、ネギと卵、エノキを籠に入れる。


 あとはスポーツドリンクに……ヨーグルトとプリンでも買っていきましょうか。


「よし、これでオッケーね。って、女委? 籠ならこっちにあるわよ?」


 大方必要な物を入れ終え、レジへ向かおうとしている際、ふともう一つ籠を持ってる女委に目が行った。


 何してるのかしら?


「んや、こっちはもしもの時用。依桜君の症状にちょーっぴりピンと来たからねん。まあ、無い可能性もあるし、もしも必要なかったらわたしが持ち帰って使うから気にしないでいいよー」

「そう?」


 それにしても……もしもの時用ねぇ?


 もしかして女委、依桜の症状に心当たりがあるのかしら?


 でも、反応からしてそうっぽいし……まあ、今はいいか。


 とりあえず、依桜の家に行くのが先決ね。


「じゃ、ささっと向かいましょうか」

「「「おー」」」


 やっぱり依桜って愛されてるわよね。



 買う物を買い終えた私たちは、ドラッグストアを後にすると、依桜の家に到着。


 LINNによるやり取りで、勝手に入っていいとの連絡を貰った私たちは、遠慮なく家に上がると、依桜の部屋がる二階へ向かった。


 コンコンとドアをノックし、


「入るわよ」


 そう一声かけてから私たちは中へ入った。


「どう、依桜?」

「調子はどうだ?」

「うわ、なんか顔色悪いな」

「おー、こりゃ大変だー」

「あ、みんなぁ……来てくれたんだ……今、お茶を……あいたたたっ……」


 私たちの姿を見るなり、依桜は顔色を悪そうにしながらも、嬉しそうな笑みを浮かべてお茶を淹れようとし……腹痛によるものが原因なのか、すぐにベッドに倒れた。


「ああ、そんなことしなくていいから! ほら、色々買って来たけど……どんな感じなの?」


 とりあえず、何をするにしても直接訊かないとね。


 そうじゃなきゃ、対処できるものもできないわ。


 最悪の場合、救急車を呼ぶことも考えなきゃいけないわけだし。


「えっと……普通に過ごしてたんだけど……なんだか、お腹が痛くなって、吐きそうなくらい気持ち悪くなっちゃって……うぅっ」


 あ、ほんとに気持ち悪そう。


「それで、他には?」

「他……えっと…………」


 何か心当たりはあるけど、なんて表現したらいいのかわからない、みたいな感じね。


 でも、困ったわね……言語化できないとなると、どうにも……。


 どうしたものかと思っていると、女委が顎に手を当てて考え込む素振りを見せた後、口を開く。


「……ねね、依桜君や」

「なぁに……?」

「ちょいと質問なんだけどさー。依桜君今、体がだるかったりしないかい? こう、気怠い、みたいな」

「……あるかも」

「じゃあ……胸が張るとかは?」


 女委がそう尋ねると、依桜は自分の胸を軽く揉み、


「……なんとなく、そうかも」


 そう答える。


 ……ん?


「じゃあ……精神的な部分はどう? やる気が出ないー、とか、イライラするーとか」

「イライラ……はしない、けど……でも、やる気が出ない、はあるかも……」

「Oh……」


 依桜の答えを聞き、女委は天を仰いだ。


 ……なるほど。私も話が見えてきたわ……というかこれって……。


「……晶、態徒。ごめん。ちょっとリビング行ってくれる?」

「ん、どうしたんだ?」

「おいおい、なんでオレたちだけ?」

「なんでもよ。そうでしょ、女委?」

「うむ。ちょっち今回の件は二人は下で待機してほしいかなー」

「…………あぁ、なるほど。そういうことか」

「え、なんだ? おい晶、お前はわかったのか?」


 どうやら、晶は理解したようね。


 態徒は……理解できてないみたいだけど。


「わかった。俺と態徒は下に行ってるよ。何かあったら呼んでくれ。ほら、行くぞ、態徒」

「おいおい、どういうことなんだよー?」

「気にするな。それじゃ、頼んだぞ」


 状況が呑み込めていない態徒の腕を掴むと、二人は部屋を出て行った。


「あの……なんで二人を出したの……?」


 いきなり二人を追い出され、依桜は疑問を私たちに投げかけてきた。


「そりゃそうよ。だって依桜のその症状は――」

「あぅっ……ご、ごめん、ちょっとトイレに行ってくる……」


 私が正体を言う直前になり、依桜はトイレに行くと言い出した。


 ……うん。


「それはいいけど……依桜。気をしっかり持ってね」

「まあ、依桜君なら見慣れてるだろうから、大丈夫だよね!」

「……? 何を言ってるかわからないけど、行ってくるね……」


 私たちの応援に首を傾げるも、依桜はそれ流して部屋を出た。


 そして……。


「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」


 そんな悲鳴が聞こえてきたのだった。



「び、びっくりしたぁ……びっくりしたよぉ……」


 悲鳴が聞こえてきた後、ばたばたばた! とものすごい足音共に、依桜が戻ってきた。


 その顔は、グロッキーで顔色が悪くなってることもそうだけど、同時に別の意味でグロッキーになったようだった。


 まあ、わかるわー……。


「な、なんで……なんで、あんなに血がぁ……」


 依桜は部屋に戻ってくるなり、布団をかぶると、ぷるぷると震えだした。


「あの、ね、依桜。あんまり驚かないで聞いて欲しいんだけど……」

「な、なに……?」

「依桜のその症状、ね…………生理だわ」

「ふぇ……?」


 私が依桜が体調を悪くしてる原因を告げると、それはもう間の抜けた声を漏らした。


 うん、そう言う反応になるのも仕方ないわ。


「いやまぁ、一ヶ月も経ってるし、納得っちゃ納得だよねぇ。そりゃ、体調も悪くなるよ」

「せ、生理って…………お、女の子の……?」

「そうね。でも……あまり動けなくなるってことは、依桜の場合は結構重めなのね」

「……じゃあ、死なない?」

「まあねん。とはいえ、初めての生理でそうなるのもわかるよ。とはいえ、男の子に戻らない限りは、付き合ってくことになるわけだし、慣れた方がいいと思うぜー」

「……そう、だね……二人とも、教えてくれる……?」


((か、可愛いっ!))


 何この可愛い生き物!


 なんで上目遣いなのよ! しかも、すっごいうるうるしてるし、ちょこっとだけ顔を出してるのとかマジで可愛いんですが!


 くっ、やはり女の子になった依桜の可愛さは反則級ね……!


「もちろん! ね、女委?」

「おうともさ! とりあえず……これ、お腹に貼るといいよー」


 そう言って女委が取り出したのは、使い捨てカイロ。


「カイロ……?」

「そそ。お腹を温めると、結構和らぐ場合があるからねぇ。あとは、ストレッチするのもいいよ」

「それと、鉄分は取った方がいいわね。実際血が出るわけだから、貧血になって、立ち眩みとか眩暈もするわけだし」

「……なる、ほど」

「あとは……そうね。やっぱり生理用品が必要よね……」


 そっちの方向で考えてなかったし……正直ないのよねぇ……。


 一応、おばさんのがあるかもしれないけど、サイズの問題もあるわけだから難しいわよね……。


「あ、それなら買ってきてあるぜー」

「え、あるの?」


 まさかの女委の発言。


「おうよ! ほら、ドラッグストアでわたし、もう一個籠持ってたじゃん? あれあれ」

「あ、あれ、生理用品だったの!?」

「うむ。正直、可能性としてはあるかもー、とか思ったからねぇ」

「あー、それで私の後に買ってたわけか」

「うむ。一応、晶君と態徒君の二人がいたからねぇ」


 たしかに。


 親しい二人とは言え、異性がいる状態で堂々と買うのは憚られるわ。


 なんだかんだで、女委は気配り上手なのよねぇ……これで変態的な部分がなければ、ほんと、完璧な美少女だと思うんだけど。


「というわけで……依桜君選んでね」

「選ぶ……?」

「うむ。どっちがいい? 入れる方と穿く方」

「…………?」

「あー、女委。それじゃわからないわよ。つい最近まで男だったのよ? 知識があるわけないじゃない」

「たしかに。んー、まあ、二人は下にいるし、ここで色々と説明と行こうかね!」

「ふぇ……あ、あの、女委? な、なんか目が怖い……あぅっ」

「ぐへへへぇ、女の子の体について、手取り足取り教えてやるぜぇ。ね、未果ちゃんや」

「……あんたのその変態的な部分はさておき、そうね。今後のことを考えて、色々教えないとね。依桜、覚悟しなさい」


 女委の変態的言動に便乗するわけではないけど、私もその言葉に乗ると、依桜に近づき、そして、


「え、ちょっ、まっ……きゃああああああああああああ!」


 依桜の可愛らしくも、やや元気のない悲鳴が響き渡った。


 ……そう言えば、よく依桜のサイズ知ってたわね、女委。



「はぁ、はぁ……うぅ、もうお嫁に行けないよぉ……」

「お嫁て……違和感がまったくないセリフねー、ほんと」

「にゃははー、いやーごめんごめん。ついやりすぎちった☆」

「ほんとだよぉっ……! うっ……」


 女委のセリフにツッコミを入れたらまた気持ち悪くなった。


 うぅ、まさか、あんなことをされるなんて……。


「……で、でも、これで汚れることはない、よね?」

「そうね。清潔であることが望ましいし、なるべく二時間~三時間に一回は交換することをお勧めするわ。幸い、そこまで量はなかったし」

「……なんか、生々しいんだけど……」

「そんなものよ、女の子なんて」

「まあ、男の子が思うほど、清楚な女の子なんていないよねぇ。依桜君はマジで希少なのさー」

「き、希少って……」


 ボク、そんなレアモンスターみたいな扱いなの?


 いや、向こうにもレアモンスター的な存在はいたけど、まさか自分がそう言われるとは思わないよ。


「ま、とりあえず今日一日は安静にしてなさい。薬も飲んだからしばらくすれば効いてくるでしょ」

「うん……ほんと、ありがとう、二人とも」

「いいのよ。むしろ、私たちも依桜が病気じゃないってわかって安心したわ」

「だねー。むしろ……ぐへへ、役得だったぜ」


 ……なんだろう、すっごく殴りたくなる笑顔と言動。


 いや、しないけど。


「このバカはいいとして……それで、痛みはどう?」

「うん……カイロのおかげでちょっとは楽。あとは、未果が言ったように、薬が効いてくるを待つだけかな」


 意外とお腹を温めるだけでも楽になるんだね。


 これ、憶えておこう。


「はぁ……でも、二人がいてよかったよ。あと、すぐに晶と態徒を部屋から出してくれたのも助かったし……」

「にゃはは。さすがに、女の子事情を男の子の前でするわけにはいかないしねぇ。さすがに、元男でも嫌でしょ? 裸を見られるの」

「それはそうだよ……。むしろ、前が男だからっていきなり裸を見せられる人なんているの?」

「いや、リアルで手術以外で性転換したの依桜しかいないし、わからないけど……まあ、よっぽどのめんどくさがりだったり、ずぼらだったりする人くらいじゃないかしら?」

「でしょ? だから、本当に助かったよ。……まあ、二人には悪いことをしたかなぁ、なんてことも思うけど……」


 だって、ボクを心配してわざわざ来てくれたわけだし……。


 それなのに、二人だけ追い出されちゃったわけだから、なんだか申し訳ないよね。


 うーん、終わったら何かお菓子でも作ってあげよう。


「はぁ……」

「おや、溜息なんて吐いてどしたん?」

「あー、うん。ほら、こうして来ちゃったわけだし、今後も月に一回はこれが来るのかぁ、と思うと憂鬱で……」

「あー、まあ、依桜の場合はつい最近まで男だったわけだし、予想外のことよね。私たちみたいに生まれた時から女、なんて状況だったら『あ、もうそろ来るなー』くらいの感覚でしかないし」

「だねぇ。そう言う意味では依桜君は結構特殊だよね。ま、女の子になってること自体が特殊中の特殊だけども」

「あはは……」


 それに関しては、本当に苦笑いしか出ないよ……。


 ほんと、あの魔王は何をしてくれてんでしょうかね。


 おかげで色々と大変なんですが。


「ともあれ、あとはもう終わるのを待つだけで、私たちができることもなくなったわね。強いて言えば、夕食くらい?」

「え、それは悪いよ……それくらいなら自分で……」

「気にしないでいいわよ。初めての生理であんまり動けないでしょうが。現に今がそうだし」

「うっ……」


 それを言われると何も反論できない……。


「だから、こう言う時くらいは甘えときなさい」

「……うん。ありがとう……」

「いいってことよ。というわけで、女委。後で夕食作り、手伝ってね」

「あいよー」


 うぅ、本当にいい友達を持ったよ、ボク……。


 まさか、こうも助けてくれるなんて。


 それに、ボクの向こうでのことを知っても今まで通りに接してくれてる時点で、ボクからしたら聖人みたいなものだよ、本当に。


 本当に嬉しい……。


「それじゃ、大方のことも終わったわけだし……色々と話しておきましょうか」


 と、未果が真面目(?)な表情でそう切り出す。


「何を?」

「何って……そりゃ、今後依桜が気を付けた方がいいことよ。ほら、今回みたいなことがあると困るでしょう。だから、あらかじめ知識として頭に入れて置いて欲しいわけよ」

「なるほどねぇ。そりゃわたしもさんせー」


 たしかに、この体で生活していくなら、知識は必要だよね……。


 色々と気恥ずかしくはあるけど……うん、聞いておこう。


「じゃあ、お願いします」


 そう言うと、二人はにこっと笑って、話を始めた。



 二人から聞かされた話は、なんと言いますか……かなり生々しく、頭から火が出そうなくらい恥ずかしかったです……。


 とはいえ、それらを基に今後はちょこちょこ対策が出来そうなので、ありがたいと言えばありがたいけどね……。


 そして、その話の後はみんなが夜ご飯を作ってくれて、それを食べて、今日という一日が終わりました。


 はぁ、今後も大変そうだよ……。

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