第55話 王城でのパーティー3
「イオ殿、ミオ殿、この度は、儂の子供たちが失礼した」
レノとセルジュさんの二人を叱り終えると、王様はボクと師匠に頭を下げて謝罪してきた。
その様子を見ていた周囲の人たちから、にわかには信じられない、と言った様子の声が発せられていた。
「あ、頭を上げてください!」
一国の王様が、勇者とはいえ、貴族でもないボクと師匠に対して頭を下げるのは、色々とまずいと思い、慌てて頭を上げるように頼む。
「いやしかし……」
「いいんですよ。迷惑だったわけじゃないですし。兄妹なんですから、喧嘩するもの当たり前ですよ」
なるべく表情を明るくさせながら気持ちを伝える。
ボク自身、兄妹とかいないから、すごく羨ましい。
「そうか。そう言われると、こちらとしてもありがたい」
ボクの言い分に納得してくれたみたいで、頭を上げてくれた。
「ほら、お前たちもイオ殿たちに謝りなさい」
「「すみませんでした……」」
「大丈夫ですよ。ね、師匠?」
「ん? ああ、レノはいい。だが、王子。てめーはダメだ。許さん」
「なぜ!?」
「やった」
師匠の言葉に、セルジュさんは焦りの声を上げ、レノは小さくガッツポーズをしていた。
レノは許すが、セルジュさんは許さないそうです、師匠。
師匠、私怨入ってません?
「あ、あとくそや――王様、てめーも許さん」
「なぜに!?」
あ、これ本当に私怨が入ってる!
ボクが、この世界に来ることになった時のきっかけのことを言ってるよこれ!
あと、毎回クソ野郎って言いかけてませんか!?
「だって、イオを召喚したきっかけはお前だって聞いてるぞ?」
「そ、それは……」
「それに、そこの王子は、あたしの大事なイオにちょっかいだしやがった。そうだろ?」
「ちょ、ちょっかいって、そんな――」
「アアァ?」
「ひぃ!」
反論しようとしたセルジュさんを、一睨みで言い切る前に一蹴。
ひ、酷い。
「王族ってのは、どういうわけか昔から自分勝手でな。自分たちの手には負えないから、ほかの世界の人間を使い、一方的に婚約を迫る。いや、王族と言うより、その国や種族のトップと言ったほうがいいか。ま、あれだ。他力本願、自分さえよければいい、そんな性格の人間が多いのが王族ってやつだ」
「し、師匠?」
「まったく。まあ、自分たちにできないことがあったのなら、できるやつに頼む。それは別に悪くないし、人に自分の気持ちを伝えるのもいい。だが、時と場所、相手の立場を考えろ」
師匠が、怒ってる?
たしかに、師匠は普段怒っているような言動を取ることが多いけど、それは本気で怒っているというより、半分面白がっているか、誤魔化そうとしている時。
こんな風に、正面切って正論を言っている場合は本当に珍しい。
「ったく、あたしの時のクソ野郎と全然変わってないな、これは」
あたしの時?
「師匠、あたしの時ってどういうことですか?」
「ん? まあ、気にするな。あたしが邪神討伐を頼まれた時の王族と、イオをこっちの世界に呼んだ王族のやっていることが、ほとんど一緒だったんだよ」
「え?」
やっていることが一緒?
それってつまり……
「異世界から人を召喚した、ってことですか?」
「ああ。つっても、召喚されたのはあたしじゃないぞ」
「じゃあ、一体……」
「あー、なんだ。色々あったんだよ」
誤魔化されてしまった。
師匠にとって、この話はタブーなのかも。
……師匠にだって、言いたくないことくらいあるもんね。いくら、人外じみていたり、理不尽なことを言ってきたり、理不尽な行動をしたりするけど、それでも人、だもんね。
「おい、弟子。今、失礼なことを考えなかったか?」
「か、考えてないです、よ?」
師匠はやっぱり鋭かった。
「まあいい。で、だ。あたしが怒っているのは、召喚したことでなければ、唐突にイオにプロポーズしたことってわけじゃない」
「「「え?」」」
ボク、王様、セルジュさんの三人が、師匠の発言に、思わず首をかしげる。
違うの?
「師匠、一体何に怒ってるんですか?」
「決まってるだろ。……あたしのイオに、なに手ぇ出してくれてんだ? アアァ? 覚悟はできてんだろうなぁ?」
師匠の怒りの原因は、やっぱりと言うか、ただの私怨だったよ!
しかも、言っていることが、彼女がナンパされて怒っているヤクザの人みたいだよ。
「イオはな、家庭的で、優しくて、可愛くて、巨乳で、滅多に怒らず、常に笑っていて、強くて、お化けが怖いって言う、まさに男の理想を体現したような存在だ。まあ、プロポーズしたのもわかる。だが! 元男であるこいつを、貴様にやるつもりなどない!」
「な、ななななな何を言っているんですかぁ!」
「何って。お前の魅力についてだな……」
「そ、そうじゃないですよぉ! 大勢の人がいる前で、恥ずかしいことを言わないでくださいっ! うぅぅ……」
恥ずかしさから、顔を真っ赤にしながら、師匠に猛抗議。
(なにあれ。可愛い)
一瞬、会場の人たちがそろって同じ考えをしたような気がする。
こんなこと、元の世界でもあったんだけど……一体何なんだろう?
「すまんすまん。つい、自慢したくなってな」
「酷いですよぉ~……」
「まあ、この際。イオのことは置いておくとしてだ」
「置いておかないでくださいよ!」
「クソ野郎に、してもらいたいことがあるんだが……それでチャラにしてやろう」
スルーされた……。
というか、ついに言い直すこともしなくなっちゃったよ、師匠。
「な、何をしてもらいたいのでしょうか?」
「なーに。簡単なことだ。創造石を手に入れてもらいたいだけだ」
「そ、創造石を?」
「ああ」
「な、なぜ? あの石の使い道など、装飾品くらいにしかならないはず……」
え、創造石って装飾品にしかならないって思われてるの?
師匠が創造石の使い道を教えてくれなかったら、ボクもかなりびっくりしたと思う。
「ま、ちょっと入用でな。あれだ。イオの呪いを解呪するんだよ」
「反転の呪いを……? あれは、解呪できないのではないのか?」
「あれは、あまり知られてないだけで、解呪方法はあるんだよ。ま、解呪方法を知っているのなんて、呪いを使用できるやつか、魔族の大幹部くらいのもんだろうがな」
なんてことないように言う師匠。
そしてそれを聞いていた、王様たちは酷く驚いたような顔をしていた。
たしか、伝説の呪い、みたいな認識なんだっけ?
しかも、解呪方法は無いというのが一般的な知識のようだし。
伝説だけあって、かなりの人が知っていそう。
さっき、王様がボクのことを紹介したときに、会場のほとんどの人が知っているような感じだったし。
「そ、そうだったのか……。石を手に入れるのはそこまで難しくないとは思うのだが……いつまでに? そして、大きさは?」
「できれば、イオが帰還する前日には手に入れてもらいたい。正直イオが、七日目のいつ変えるかがわからないのでな。あと、大きさは五センチだな。ある程度の誤差はいいが、下回ることだけはダメだ」
「その程度の大きさならば、明日中にはどうにかなる。それで、一応聞くのだが……もしできなかったら……?」
「ふむ。証拠を残さずに、皆殺しにするか、男ではあるが、男でない体にするか、だな」
にっこりと、師匠はできない場合の状況を口にした。
ぴしっと、空気が凍った。
……師匠、それはもう、脅しだと思うんです、ボク。
穏便に済ませると言っていたけど……ある意味ではたしかに穏便かもしれないけど、言っていることは穏便じゃなくて、不穏の一途だよ。
しかも、前者は確実にこなせるだろうし、後者は……多分、そういうこと、だよね?
つまり、その……切り落とす、んだよね?
…………怖い。
「は、はははははいぃぃ! か、必ずや手に入れますので! どうか、どうかご容赦を!」
「よろしい。なら、イオをこっちの世界に呼んだことはチャラだな」
「あ、ありがとうございます!」
理不尽だ。理不尽を着て歩くような人だしなぁ……。
「さて、と。で、貴様。クソ王子。お前、さっきも聞いたが、イオにプロポーズしたんだよなぁ? 言い分を聞こうか」
王様から、セルジュさんにターゲットが移った。
師匠が本気すぎる……。
「い、言い分……?」
「ああ、イオのどのあたりに惚れた? まあ、出会ってすぐにプロポーズするとか、普通に考えて、一目惚れだと思うんだが……?」
「あ、あの、ですね。……最初は、部屋の中から声が聞こえてきまして、なんて美しい声なんだろうと。そして声を聴いているうちに、声の主がどのような人物なのかが気になり、声の主を確かめるべく、部屋に入り、そこでドレスを着ていたイオ殿を見て……その、一目惚れ、しました」
「あぅ……」
……は、恥ずかしぃ!
これ、ボクも十分恥ずかしいけど、セルジュさんの方が恥ずかしいよね!?
好きになった理由を、目の前に好きな人がいる以外にも、いろんな人がそれを聞いているなんて、恥ずかしい以外の何物でもないよね、これ。
現に、ボクも真っ赤だし、セルジュさんも真っ赤だよ。
それでも尚、まっすぐに言えるセルジュさんは本当にすごいと思う。
元の世界でこれができそうなのは……態徒と女委の変態コンビかな。
晶は多分……無理だと思う。恥ずかしがりそうだし。
未果も、普段は楽しむことに重きを置いているけど、色恋沙汰に対しては、結構恥ずかしがったりする場面もあるし。
「ほほぅ? レノ、お前はどうだ?」
「わ、
「あぅぅ……!」
もっと恥ずかしいよぉ……!
師匠はボクを恥ずか死させようとしてるの?
そうとしか思えないくらいに、狙っている気がするのは気のせい?
「ははは! たしかに、それは惚れるな。理由がはっきりしていていいぞ、レノ」
「あ、ありがとうございますっ!」
師匠は愉快そうに笑い、レノにサムズアップしていた。
それに、レノは恥じらいながらも柔らかな笑顔を浮かべながら感謝していた。
「ま、好きになった理由は人それぞれなんで、とやかく言うつもりなどない。だが! 敢えて言わせてもらおう! 貴様にイオは……やらんっ!」
「な、なぜですか!?」
「なぜ、だと? ふんっ。そんなことは決まっている。イオは、あたしの物だからだ。レノはまあ……許すか、うん。許す」
「ありがとうございますっ、ミオ様!」
レノはよくて、セルジュさんがだめって……本当に理不尽だなぁ、師匠。
「それに、イオは元に戻ることになっているんだぞ? レノなら問題はないが……男同士になるんだぞ? 男的にどうよ?」
「当然、愛せますとも! イオさんがどのような姿でも、私は愛せますよ! どんな姿でも愛す、それが愛という物でしょう!」
「お、おう、そうか」
セルジュさんの勢いがすごい。
そして珍しく、師匠がたじろいでいる。
意外と、侮れないかも、セルジュさん。
「つか、お前ら兄妹似た者同士だな。お互い、性別は関係ない、ってか。……なあ、クソ野郎。まさかとは思うが……」
レノとセルジュさんを交互に見つめ、視線外し一瞬の逡巡を見せた後、苦々しい表情をしながら王様に目を向ける。
「わ、儂は違うぞ!? これは、妻の遺伝だっ!」
「……いや、それでも結局アウトだろ」
この二人が、男女どちらのボクでも愛せると言えるのは、どうやら、女王様の遺伝のようだった。
……そう言えば、会ったことないんだけど、どんな人なの?
以前こっちの世界に来た時、一度も姿を見せなかったけど……。
「王様、女王様って、どんな人なんですか?」
「……」
あれ、視線を逸らされた。
眉を顰め、明後日を見ている。
「おい、クソ野郎。イオが質問してんだろ? 答えろよ、さもなくば殺す」
「ひぃっ!?」
「し、師匠落ち着いてください! 王様だって言いたくなかったんですよ!」
「いやしかしだな……」
「師匠だって、言いたくないことの一つや二つあるでしょう? それと同じですよ」
「……それもそうか」
なおも言い募る師匠だったけど、ボクの説得に納得してくれたようで、王様を脅すのをやめてくれた。
本当に、怖いよ。本当にやりそうなんだもん。
師匠が、王様暗殺とか、洒落にならないから、何としてでも阻止。
「いや、まあ、言ってもいいんだよ。だが、何と言うか、だな……イオ殿が妻に合わなかったのは、妻が会わなかったというより、儂が会わせなかったのだ」
「どういうことですか?」
ボクが尋ねると、苦虫を嚙み潰したような表情で王様は言った。
「……妻は、な。イオ殿のような、中性的な顔立ちの者が好きだったのだ。それも、男女関係なく、な」
「……………………」
言葉にできなかった。
まさか、この国の女王様が、バイだったなんてっ……。
女委もだったけど、どうしてこう……ボクの周囲にいる人は、変な人が多いんだろう? 女王様は近くにいたわけじゃないけど。
「なあ、イオ……」
「言わないでください……」
師匠が何かを言おうとしたけど、ボクはそれを制止した。
師匠は、ボクに対して、憐みの目を向けてきていた。
……あの、これって本当にパーティーなんだよね?
なのに、全然パーティらしいことしていないんだけど。
周囲にいる人たちだって、面白そうな様子で傍観を決め込んでいる。
……娯楽が少ないのかもなぁ。
「まあ、そう言う理由があって、イオ殿と会わせなかったのだ。今は、完璧に女子となってはいるが……正直なところ、不安でしかない。なので、できれば会わない方向で」
「こちらこそ。ぜひ、そうしていただけると助かります……」
ボクとしても、その人に会うのが本当に怖い。
今までの経験則から言って、間違いなく、学園長先生や、あの温泉旅行のようなことになるに違いないと思うし……。
頭がふわふわするような感覚。あれは、本当に危ない。
あれが女の子としての快感なんだろうけど、元男のボクとしては、あれにはまってしまったら、色々とまずいことになりそうだから、怖い。
以前、ボクと晶で態徒の家に遊びに行ったときに、なぜかエッチな本や、ゲームをする羽目になって、女の子のそういう物を知った時、恥ずかしがりながらも、少し気になってしまった時があった。
そしてそれをいざ体験してみると……本当に怖かった。
なんというか、まるで別のところへ行ってしまうような、そんな感覚で、頭がふわふわして、何も考えられなくなるような、そんな感覚。
自分で胸を揉んでも、変な感じになるけど、ボクじゃない、別の人にそれをされると、自分時とは比じゃないくらいに、変な感じになる。
痺れる様な、そんな感覚。でも、不快というよりは、その……うん。察してください。
ともあれ、ボクとしてはあんな経験はもうしたくないところ。
ここは、何としても、王様に頑張ってほしいところです。
「……今代の王族は、どうしてこうも、変な奴が多いんだ……」
師匠は額に手を当ててため息をついていた。
それはボクも思います。
昔の王族の人たちがどうだったかは知らないけど、今の王族の人たちがおかしいというのはなんとなくわかります。
「なんというか……すまないな」
ボクたちが二人が、苦い顔をしていたら、王様が察したのか謝罪してきた。
……王様って、こうもポンポン頭を下げていいものなの?
「考えてみれば、イオ殿にはかなり迷惑をかけたな……」
「迷惑だなんて……。ボクは別に、迷惑だと思ったことはありませんよ。まあ、女の子になったのはあれでしたけど……。だとしても、王様にとっても苦渋の決断だったはずですし、ボクでも同じことをするかもしれません。だから、大丈夫ですよ」
「……そうか。イオ殿は、優しいのだな」
「こいつの場合、優しいというより、甘い、だがな」
「そうかもしれないですね」
師匠に訂正されたけど、ボク自身甘いという自覚はあるので、否定せずに受け入れる。
弱肉強食のような世界で、なるべく人を殺さないようにする暗殺者。
甘い以外の何物でもないなからね、ボクは。
「ふあぁあ……眠いな」
話がある程度終わったのを見計らっていたのか、師匠があくびをしていた。
「珍しいですね、師匠が眠いって言うなんて」
「あたしだって人間だぞ? お前、あたしを何だと思ってるんだ?」
「え? うーん……理不尽な完璧超人?」
「買いかぶりすぎた。しかし眠い……そろそろ帰るか」
いかにも眠そうな師匠が、帰ると言い出し始めた。
「でも師匠、ほとんどパーティーらしいことしてないですよ?」
「いいんだよ。あたしは、創造石の交渉に来ただけだし」
「そういえば、師匠の目的はそれでしたっけ」
「それに、酒も十分飲んだしな」
ちゃっかりお酒も飲んでいた様子。
師匠が満足するレベルってことは……
『さ、酒類がほとんど残ってないぞ!』
『嘘だろ!? たしか、最低でも二百人分はあるって話じゃなかったか!?』
『それがほとんどなくなるだと? 化け物がいるのか? この会場に』
「……師匠?」
「すごいやつがいるもんだなー」
ジト目を向けると、棒読みのセリフが返って来た。
二百人分のお酒を飲んだの? この人。
この人の肝臓、どうなってるの? 化け物って言っていたけど、本当に化け物だよこの人。主に肝臓が。
「とまあ、そんなわけだ。イオはどうする? あたしは帰るが」
「う~ん、ボクはもう少しだけ残ろうと思います」
「わかった。じゃあ、あたしは先帰ってるぞ」
「わかりました」
「それじゃ、気を付けて帰るんだぞ」
「はい。お休みなさい、師匠」
「ああ。お休み~」
そう言い残して、師匠は会場を後にした。
さすがに遠慮したのか、師匠はちゃんと扉から帰宅していった。
うん。パーティー会場ではやらないよね、さすがの師匠も。
この場でやったら、大騒ぎになっちゃうよ。
「お姉様は、ミオ様と一緒に行かなくてよかったのですか?」
「うん。こういうパーティーは初めてだから、楽しまないと損だと思って」
ボクの世界で、こういうパーティーを経験することなんてないしね。
それに、半ば強制的とはいえ、せっかく異世界に来たわけだし、やっぱり楽しまないと。
「そうなんですね。お姉様なら、パーティーに引っ張りだこだと思っていたのですけど」
「あはは。ボクは勇者、なんて言われているけど、普通の学生だよ。それに、向こう世界は、この世界みたいに魔法なんてないからね」
その割には、なぜか向こうでも魔法とかスキルが使えちゃうわけだけど。
「さて、ボクたちもパーティーを回ろっか」
「はいっ」
本当は、セルジュさんも、と思ったんだけど、師匠が放つ殺気から解放されたおかげか、少し放心状態になっていたので、そっとしておくことにした。
セルジュさんのことは、王様に任せることにし、ボクたちはパーティーを心行くまで楽しむことができた。
この後は、これと言って問題もなくパーティーは進んだ。
問題があったとすれば、数多くの男の人たちから求婚され、それをレノが止めるということや、なぜか女の人たちから、興奮した様子で質問攻めにされ、それもレノが止めるということがあったけど、このパーティーは本当に楽しかった。
ただ、一つ思ったことがあるとすれば……あまり、パーティーらしいパーティーじゃなかった気がしました。
でも、これでいいとも思いました。
会場にいる人たちは、心の底からの笑みを浮かべ、今を楽しんでいるように見えたから。
ボク的にはあまり関係のある世界じゃなかったけど、こうして見ると、助けられてよかったと、心の底から思えた。
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