第5話 パーティー新生
俺は今受付のお姉さん(エリサさんと言うらしいが)につれられて2階の空き部屋まで移動した。そこには、ここのギルドの副マスター、スレインさんが座ってた。
「スレインさんつれてきました」
「うん、ありがと、リンタロウさん、モモさん、ネロ、座っていいよ。」
ん?ネロだけ呼び捨て?認識でもあるのかな?
「とりあえず今日はさっきの謝罪と謝礼かな?をしゃべりたいと思うけどいいな?……ネロ?」
「う~んまぁ、別にボクにとってはいいことが起きそうだし全然良いよ」
「じゃあ、さっきはごめんね。ああいう傭兵上がりの冒険者は自分が一番強いって思ってるバカだから。あんまり気にしなくても良いよ。ああいう奴の気持ちはわかるから、っていっても私も冒険者になってまだ1ヶ月程度だけどね」
………へ…?今何て言ったこの人、冒険者になってまだ1ヶ月!!そんで副マスターだと!?どれだけエリートなんだよ。
「と、言ってもわたしは運が良かっただけだけどね。冒険者になった日に勇者様に拾ってもらってね。たった数日だったけど勇気と強さをもらってここまで登りつめた。勇者様と分かれたあとにこっちにきていろいろしてたらいつのまにかギルドの副マスターっていうね。」
ふ~ん?この世界にも勇者様っているんだな。一度あってみたいけどそうそう会えるわけ無いよな。
「それで話なんだけど……私といっしょにパーティーをしてくれない?も、もちろんお金は弾むから、お願いッ」
だってよ、モモどうする?俺は、スレインさんが仲間なら作業効率もいいし、さっさと帰れるから全然いいけど………
「良いんじゃない?別にパーティーに入ったら行ける場所も広がるし……ネロはどうなの?」
「今回の件でボクに発言権はないから勝手に決めておいて」
そ、そうかそれなら
「じゃ、じゃあよろしく願いします。スレインさん」
「うん、これからよろしく。あと、スレインでいいよ。」
ん?でも大丈夫なのか?俺はまだ冒険者ランクFにたいしてスレインさ…………スレインは副マスターだから冒険者ランクはB以上だとおもうんだが。普通に考えてランクが離れてたらパーティーには入れないんじゃ………
「あ、その点については大丈夫だよ。ギルマスの特権で特例としてそうしてもらえるように頼むから」
あ、そういうことですか…………ん?何でスレインも俺の声が聞こえてんの?
「私のスキルで思念伝達っていうの。どう?かなりレアなの。」
「フフン、スレインもまだまだね、私のスキルの方があなたのスキルの上位互換だから」
そんなことでマウントとらなくていいからそういうところ、お子ちゃまだなモモは、って思ってると口論に発展していた。
「あ~っもう、これからよろしく、スレイン」
俺は異世界にきて初めてパーティーを作った。
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