第2話 死の舞台

事件現場は森に囲まれたところにあり、木漏れ日の差す綺麗な草原だった。草原の中央で女性がナイフで刺され、血だらけで倒れていることを除けば。

近づいて生死を確認する。もう息はなかった。

「これは…?」

遺体のそばに置かれているクリーム色の花が咲いている枝を手に取った。

(花が少ししおれている…なにかで切ったと言うよりは折った感じだな、折られてから時間はあまり経ってないみたいだ)

「ウォルター、これ何かわかる?」

ウォルターに拾った枝を見せる。

「いや、分からないな」

「これ持って帰ってもいい?」

「うん、いいよ」

ウォルターが頷く。その後も遺体やその周辺を捜査したが、手がかりはなかった。

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