魔王会議
そこには圧倒的な
それもそのはず、ここに座っているのは魔王と呼ばれる魔神たちなのだから。
その魔神たちの中に場違いな者が三人。
そう、俺たちである。
*
俺は魔王会議に参加した。
理由は元々魔王だったものを倒したから。
魔王を倒したから会議に呼ばれるとか勘弁してほしい。
それに、魔王を倒したのはユアだ。
俺じゃない。
俺は後方支援に回ってただけだ。
それが、なぜか俺が倒したことになっている。
なぜや。
おかしいって
愚痴を言っても変わらない。
仕方ない。開き直るか。
俺は元とはいえ魔王を倒した男!
フハハハハハ!俺最強!!
魔王の一人ににらまれた。
まさか心読者なんて思わなかったんですすみません。
そう心の中で思うと、にらまれなくなった。
どうやらちゃんとごめんなさいすれば許されるみたいだ。
次無礼を働いたら殺すぞみたいなやつじゃなくてよかった。
まあいい。
そこらへんは置いといてだな。
やっぱり魔王というのは格別だった。
誰しもが俺を超えるGPを持っている。
多分だが、今の俺で倒せるのはルーラといった妖精だけだ。
まあネツから聞いた限りルーラは別のところで本来の力を発揮するらしい。
そこであれば、ネツすら勝てないほどの強さを誇るのだそうだ。
何じゃそれ。
チートやん。
「さあ、時間だよ。魔王会議を始めよっか!」
ネツが言う。
そのせいでさらに空気が重くなった。
フザケンナ。
「よし、しまってきたね。じゃあアナディルカ。紹介よろしく。」
「はい。わかりました。」
頼まれたアナディルカが魔王たちの紹介を始める。
「まずは、来客の紹介です。
鬼人族の長の子供、ルーフィとマーク。皆様ご存じシュウ殿の娘であるアルカとイルカでございます。」
「俺は娘じゃない、息子だぞ!」
「兄さま!?戻ったのではなかったのですか!?」
軽くイルカが混乱する中、気にせずアナディルカは紹介をする。
「さらにはこちら側の者の紹介です。
ネツ様の後ろの、右から順に紹介させていただきます。リギド、ルキア、私アナディルカ、そしてネツ様の隣にいる女性が
「我は性別ないのだが」
「シーッ。そこは黙ってるの!」
やりとりおもろ。
「魔王側ですが、これはみなさんご存じでしょう。が、来客がいるので紹介させていただきます
時計回りにグレイシア、ルーラ、ディガロ、ブル、スラガ、だ。わかったか?マーク」
「丁寧そうだけど全然丁寧じゃないお前の状態にびっくりだわ。」
「では私の番は終了にして、本題に入ってもらいましょう。」
なんて奴だ
「フハハハッ!じゃあ始めちゃおうか!まず最初に始めた理由は何だっけ?」
「いや、定期報告だが。」
「定期報告?ああ、忘れてた。」
「ああ、定期報告だったのか。」
「私は知ってたけどみんなはどうだった?」
「俺は覚えとらんかった。」
「以下同文」
魔王おっちょこちょいばっかかよ。
「「「「「「おっちょこちょいとはなんだ!」」」」」」
全員にノリツッコミされた。
おおこわ。
「にしても定期報告ね。それを忘れてたぐらいに焦ってたってことだネ。」
「お前焦ってなんかいたか?毎日毎日ネツと遊んでなかったか?一昨日なんて盛大に水遊……」
「あーーーーあーーあーーーー!」
「うるせえな!」
ルキアは相変わらずうるさいな。
「じゃあなに?これで終わりでいいの?」
「ほんとにそれでいいと思うならそうすればいい。」
「じゃあ終わりで……」
「嘘だよ!察しろよ!」
グレイシアはなかなかに面白い動きをする。
「ああどうもありがとな!!!」
怒った感じ。
「にしても気になってたのだがグレイシアって確か巨人族の進化系だろ?全然おっきくないんだが。」
「何億年も長く生きてる相手にプラスで初対面。それなのにその態度か。お前もなかなか面白いやつだな。まあいい教えてやろう。巨魔族は大きさを変更できるのだ。任意で変更可能だぞ?」
なにそれ便利!
「便利ね。笑えるもんだ。」
「ふっはっはっは。」
魔王に褒められた。
やったぜ。
「ってことで会議はもう終了して晩餐会に……」
と、ネツが言いかけた瞬間、ドアがノックされた。
邪魔されたのと魔王の機嫌が若干悪くなったのを見たネツが不機嫌そうに「どうぞ」といった。
「急な案件にして失礼します!太陽が、太陽がッ!」
「なくなってしまったのです!!」
俺たちは硬直していた。
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