敵討ち 中盤
「ああもう!なんでだよ!なんでこんなによけるんだよ!」
「よけるのは当たり前だろう。よけぬ無能の極みなど、どこの国にもいないと思うぞ?」
「残念ながら俺の故郷の娯楽ではめっちゃ硬くてめっちゃよけないやつを知ってるぞ。」
小説の話である。
「は?それはやばいな」
「まあ俺もそう思うな。」
そんなやつ俺も仲間にしたくない。
まあ第一印象だといやだけど結局好ましいキャラになるのだから不思議だ。
作者が強いのだと思う。
やはりああゆう小説は展開が面白くなればなるほどギャグのギャップかすごく面白いものだ。
あ、話がそれた。
このままだとユグに怒られる。
戦いに集中しよう。
だが、集中したって言うこと全然ないのだ。
言うならば、雷の技が全然当たらない。
雷の魔法なんてそう簡単によけれるものではないと思うのだ。
そう簡単によけられるのなら雷魔法が意味ない。
とはいえ、相手の攻撃もこちらに当たらない。
ユグの精密回避ですべての弾をよけているからだ。
お互いがお互いに手詰まり。
決定打にかけていて、こっちの支援とユアが決め手になるだろう。
そう考えるとあいつは運がない。
せめて補欠委員を後ろに回しておくべきだった。
もうこの屋敷の中に強い生命エネルギーを感じる者はいない。
魔物の気配もほとんどない。
かといってユアが復活する感じもしない。
先ほども言ったが、お互いがお互いに手詰まり。
ほんとにこれはやばい。
リギドが何とかしてくれないとヤバイ。
今ルキアが精いっぱい治療しているっぽいがユアは無理。
リギド何やってるの?そろそろ敵の能力を解析したいんだけど。変わって?
そう言おうとしたら無言でリギドがバトンタッチ。
よし、これで解析に専念だ。
〈むむ!む~うはっ!え~わっ!〉
何の不協和音ですか?
そんな音必要ないでしょう
そのあとユグはすごかった。
なんと『
見てくれから強そうなスキルなのだが、けっこう簡単に解析されてしまったようだ。
『
単純明快。ただ、その上昇具合からは十分強力になるスキルである。
けれどそんなこと眼中にないぐらい『
誰かを半強制的に配下にし配下の能力のすべてを使用できる。
これに対抗できるのは
なにそれ超強いじゃん。
チートだと思うの。
だが、解析できてしまった以上それが騙されていない限りは本当なのだ。
まあそれをリギドに伝えるのを忘れない。
そしたら軽く感謝された。
この能力がわかった以上ルーフィは前線に出すわけにはいかない。
あいつは解析系能力を……持ってた気がする。
じゃあ大丈夫なのか。
まあユアが戻ってくるほどいいことはない。
早く戻ってこいーーー!
*
何十分たっただろうか。
まだ激戦が続いている――わけではない。
地味な技がちまちまと放たれてそれを地味な技で相殺していくか感じ。
もちろんこっちは数があるのだからこっちの方が有利っちゃ有利ななのだが。
だがここが決定的な瞬間になる。
「フハハハハハ!我をここまで追い込むやつは魔王ぐらいだったな。お前らを誉めてやろう!特に貴様だ!人間!確かリギドといったか?我が配下になるつもりはないのか?」
「ほめてもらってうれしいがそれは却下な。俺は主がいるんだ。固ぐるしいことが嫌いで、のんきで無邪気で……」
「リギド、それ馬鹿にしてるよね。」
「最後の最後にいいこといおうとしたんだよ!割り込んでくるなアホ!」
決め台詞を決められずに憤慨するリギド。
ここは王道で『××な主人がな』だとか言おうとしていたのだろう。
残念な結果になったけど。
もっと空気を読もうぜ?ルキアよ。
「そ、それはごめーーん!でも、朗報だよーー!『決定打』さんが息し始めたよ!」
もっと空気を読んでほしい発言だった。
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