剣士の協力。そしてスキルの超進化

むくり、とユアが起き上がった。

縄で縛っているが、そんなことなど関係ないほどに剣気が漂っている。

その剣気は源鬼神と呼ばれるのにふさわしい剣気だった。


もともと源鬼神というのはネツの父親であり創造主であるボルケーノたち龍の次に生まれたと言われる鬼神の子供である4人の鬼族のことである。

その鬼神はもう死んでるので源鬼神と呼ばれているのだ。

つまり今のところ4……違う。

もう2人ほど死んでいたんだっけ。

もう2人しかいないのか。

ユアともう1人。

ネツや魔王に1人いるという鬼は例外でほぼ最強な鬼族だと思うやつなのだ。


そんなんに勝てるとか、油断していたとはいえ自分が恐ろしい。


「なぜ、といったな。」

「お、おぅ。」

「俺が間違っていたようだ。昔の師匠に教えてもらったよ。俺の敵でもあるようだな。一緒に戦ってやろうではないか」



!ユアが仲間になった!


たぶんゲームでててててってってってーって流れるパターンの言い方だ。

だがこれで100人力。

リギドにユア、ルキアにルーフィ。そして、俺。



そうそう、の超進化を忘れない。


「お前らちょっと待ってくれ。」

「なんだ?まだあるのか?」

「ちょっと俺のスキルをパワーアップさせようかと」

「2個目の伝説能力レジェンドスキルということか?それは贅沢ってもんでな……」

「いいの」


そう言いながら俺はにユグと名前を付ける。

お前もトヴァレベルに役立てるようになれよ。



また、鳴り響いた。



――賢神者ヴィクターが進化に挑戦……失敗。再度実行します。……協力を得て進化に成功しました。――



なんとすぐに成功した。

なんかあっさりだな


と、いうことでは出番がなく進化した。

あっさりすぎで怖い。



と、マークは思っているが。

その裏では何回の試行錯誤があったのか。

マークは知らない。






賢神者ヴィクターは、協力を得て進化した。

その名はマークが望んでいた世界賢者ユグドラシルという名前である。

マークの望んでいた権能と、トヴァと同じ自我をもって覚醒した。

それは、マークの想像の100倍も1000倍も難しい代物であった。

できたのは、トヴァの協力の成果だ。


実は、トヴァは帰って行ったのではなくユぐの進化に協力をしていた。

その理由はネツの役に立たせるため……というのは建前で、実は友達が欲しかったのだ。



賢神者ヴィクター賢神者ヴィクター。私の友達になってくれるなら進化を手伝ってやらんでもないですよ。*



〈はあ?これ以上進化なんてできるもんかね〉



*ええ、進化すれば絶対の自我を持つことができるですよ。今の状態でも結構あるけどこれ以上に。*



〈確かに、主も進化を望んでいるようだ。その答え、受けよう。〉



*あくまでも主目線。でもその考え好きですよ*



そして、賢神者ヴィクターはユぐに進化した。

だが、さすがにスキルが自我を持つというのは大変で、トヴァでも簡単にできていいものではなかった。

そのため、何度も何度も繰り返しやっとの思いで進化できたのだ。



*さすがに疲れましたよ。ネツ見て癒されるとしますか*



〈お前にそんな性癖があったなんて思わなかったぞ〉



*せ、性癖ちゃうわ!*



照れ隠しのようにトヴァは今度こそネツの体に帰って行った。

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