敵討ちへの道程
さらに5年がたった。
俺は敵討ちのために特訓したのだ。
技術の向上、魔力の増加、身体能力の増強、すべて行ったものだ。
超絶きつかった。
といっても、『痛覚無効』があるのでそこまでつらいわけではなかったが。
ほんとにチートだと思う。
ほか、ネツにスキルをもらったりもした。
いまでも驚くほどだ。
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「おーいマークー」
「ん?なんだ?」
「スキル付与してあげる」
「は?」
「は?じゃなくて、あなた敵討ちしたいんでしょ?スキルが強けりゃそのぶん勝率も上がるってもんよ」
「なるほど、でもできるのか?」
「はあ?あんたねぇ、私は仮にも――仮じゃないか――魔王なんだよ?そんなことできないわけないじゃん」
「普通はできないんだけどな」
「だから魔王なんだって」
とかいう一連のやり取りを行った後色々なスキルを付与してくれたのだ。
『高速再生』『鉄壁防御』『剣撃強化』『鬼人覇気』『魔法強化』『記憶能力強化』などなど。
「マーク、
「おお」
「頑張ってね」
「ちなみにネツの
「う~ん、まあいいよ。対策とか一切できないだろうし」
そう言って教えてくれたのは俺にもわかるものだった。
*ふふふふふ、私ですよわ・た・し*
「お前かよ!」
*お前って何ですかお前って!*
「はいはい、仲がいいのはわかったっから紹介してよね」
*仲良くない!*
「仲良くない!」
「そうやってかぶるのとか仲良しの見本だよ」
とかいいつつ紹介してくれるものだ。
*私の能力はですね、『森羅万象、解析鑑定、思考加速、統合分離、並列演算、詠唱破棄、未来予測、未知能力獲得』です。*
とか説明されたけど意味わからん。
なぜそんなに統合できるというのか。
〈頑張ります……〉
うむ。トヴァを見習うがいい。
「あとは私の能力、『
と、ネツは掌の上にちいさな炎を出して見せた。
なにそれ!男子のあこがれじゃん
俺もやりたい!
「何言ってんのあなたの力は雷でしょう?」
その通りですわ
「でも男子のあこがれってもんがな」
「ほしかったら炎熱操作でも獲得してごらん」
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という感じでやったのを覚えてる。
本当に意味が解らない
俺もルーフィにやろうとしたけど一切できなかったんだけど
まあそれを考えても仕方がない
あいつは超常だからな。
普通のこととはほど遠いことをする。
ん?
魔王ってネツだけなのだろうか?
俺の愛読書の本では魔王が複数人いるなんてものは当たり前だ。
つまり魔王がたくさんいるとしたら、ネツが最強だとしてもネツに匹敵するぐらいの強者がいると仮定した方がよさそうだ。
それ終わってね?
おっと、話がそれた。
えっと、なんのはなしだったっけ?
ああ、特訓したということだったっけ。
まあ結局そういうことだ。
特訓の成果としては
これまた少し前の話だが、この世界での強さの数値について教えてもらった。
その数値だが、GPという。
合計
「そう焦らないの。ちゃんと教えてあげるから。まずは、表し方ね。GPはAP、MP、SPの数値を合計したもの。平均値っていうとどの魔物の平均値かわからないけど
アナディルカが30000ぐらいでルキアが48000ぐらいで。リギドなんて
と、笑いながら説明してくれた。
修業を始めたばっかの俺は3000くらいだったらしい。
7000ぐらいアップしたってことだ。
俺スゲー。
そういうことだ。今日の修業も終わったし、ネツに報告でもしに行こう。
「そろそろ敵討ちにいこっかーー!」
ニコニコしながらネツが言ってきた。
「は?」
「だって、そろそろ敵討ちしようよ。」
「ええ?まだ俺では実力不足では……?」
「なんでそんな固くなっちゃったの?リギドみたい……っで、実力不足ね、確かにそうっちゃそうだけど、リギドとルキアも連れて行ったらいいじゃん。今呼んだし」
「まじか」
「ネ~ツ~よんだ~?」
「呼んだか?」
といいながら行ってくるリギドとルキア。
確かにこれだけの戦力があれば可能かもしれない。
さらにルーフィと
「残念ながら
そういったのはルーフィだ。
残念だったなあ
敵討ちに参加できないんだから。
「決めたようだね。行ってらっしゃい。無事戻ってこれたら祝ってあげる。」
「わかった。行ってくる。」
俺は敵討ちを実行するために動き出したのだった。
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