弟ができるらしい
転生して3年がたった。
生活は退屈だけどそれなりに楽しめてるんだなこれが
ここはお祭りが多いしドッチボールなんかの文化も発展している。
童心に戻ってドッチボールをするのも楽しいんだよ。
まあ3歳だからボールの威力は弱いけどね……
こっちの勉強は簡単だ。なぜならば日本語を話すだけで相手には伝わるし日本語を書くだけでこっちの文字に変換されるのだから
それに、
わかるものはわかるしむしろこっちのほうがよく知っていることが多いほどだ
そうして俺は、この場所である鬼人オニビトの里ないで一番の天才になってた。
100年に一度の天才とか言われてたけどあながち間違ってない。
天才カシコサの力である、この世の隠されたことを知る能力の『
この力で異世界人がこの場所に来る確率を調べてもらった。
結果としては100年に一度あるかな~という程度。
異世界人は初めからすべての言語を理解することができるスキルを獲得するらしい。
それと、欲望に忠実なスキルを得る、という感じか。
『
これが敵のにあるのならに、俺はその戦いをあきらめるわ。
まあ
俺が持ってるから大丈夫。
ある日のこと
「マーク、あなたには隠してたけど」
とサクラが言う。
なんだ?
何か隠されてたらしいが……
「私、妊娠しました!」
…………は?
待ってなんて?
妊娠した?
つまりは、もう一人子供ができるということで……
それは俺の弟か妹ということで……
はぁ!?
「待て待て待て待てそれってどういうこと!?」
「あなたはお兄ちゃんになるのよ」
やっぱりいいいいいい!?
うそだろ?
いや、マジらしい。
噓ぉ……
信じられん。
弟や妹ってどういうものなのか……
わかる日が来るのだろう。
俺が動揺するとはな。
*
いや本当に。
弟が生まれた。
マジでだった。
誰か語彙力くれ。
マジかいというのが俺の気持である。
髪が赤色で、ちょっとだが少しだけ生えている感じ。
てかさ、俺はサクラやウィラ、天照アマテラスにルーフィなどの姿をよく見たことがなかった。
このタイミングに見てみようと思った次第だ。
サクラ……サクラ色の髪がストレートの女性である。美女というよりは美少女といった方だ。
服はちょっとボロボロなものの、高級そうな布だ。
蚕の絹よりもすごい。これは……
〈
ん?なんだか
まあそんなわけないか。
ウィラ……黒色の髪の美青年っぽい見た目。
サクラの布と同じ質の物を着ている。
おかしいぐらいに高級で、鬼人の里においていいものではない気がする。
なぜならこの布は熱変動耐性が付いている。といっても、悪魔蚕デモンカイコの繭にはもともとついてるのだけど……その効果は、蚕の繭を普通に取り出す方法だと消えてしまうらしい。
さらに自己修復機能もついている。
普通ではできない布なのだ。
ルーフィ……濃い緑色をした髪。黄緑色の目。
着ている服も緑、何もかもが緑色。
頭おかしいんじゃないの?
ただ侮れないのは性質。
ルーフィは草木を司る龍の加護を受けてるやらなんやら言っていたがあながち間違ってはいなさそう。
なぜって、少し竜のオーラを感じたからだ。
体が凍り付くようなツンとしたオーラ、これは『龍王覇気』というらしい。
すごすぎだろ!と思ったのは俺だけではないはずである。
いやはやすごい奴が仲間になっているものだ。
で、俺が一番気になっているやつを見る。
恋愛感情はないよ?
ただちょっと気になるというか……
天照アマテラス……オッドアイ・オッドヘアーの美女。
右の髪は藍色、左の髪は赤色で、右の目は赤色、左の目は藍色という何とも特徴的な顔。
服はこの家族の中で一番豪華。
悪魔蚕デモンカイコなんて比ではない。
天才カシコサでも解析不能。
頭おかしいのはこっちの方かと思った次第だ。
また、その身に神聖なオーラをまとっている。『神聖覇気』とよばれるそうだがまずいよそれ。
見ているだけで気持ちが救われていくような気がする。スケルトンとかの不死魔物アンデットは見ただけで浄化されるだろうな。
そんだけまずいオーラを放っているのだ。
あったまおかしいんじゃないの。
この家族まずいって
〈本当になんなんだこの家族……?〉
天才カシコサも悩んでいる。
ていうかこいつ自我がないか?
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