ああっ孝子さまっ2
「そういえば、あったよ出物」と、女子会開けの帰り際に孝子。
「え? もしかしてサポート?」
「社外のフローティングマウント用のやつ」
「ちょっ、早く言ってよ。昨日ほぼ一日一緒にいたのに」
「アンタ上の空でメイクどころじゃなくなるでしょ」
詳しく聞くと、孝子がお父さんの代からお世話になっているバイク屋さんで、お客さんの下取り車両から外した部品があったとかで、今さら900SSに乗り始めるお客さんもいないので譲って貰えるという。あと、これは孝子がお世話になっているお店に限ってなのかどうかわからないが、ドカティやその他のメーカーでも、イタリア車に乗っていてさらにカスタマイズまでしている人たちは傾向として中古パーツをつける人が少ないらしい。
代金を払うと言ったのだが、ただで貰えるモンだからいい、と孝子。いや、孝子様。
手元に届いたら学食で誰かに渡しとくと言って帰って行く孝子に深々と頭を下げて見送った。
そして良く考えたら私以外誰もタンデム出来ないので、洋子と一緒に千宏ちゃんを駅まで送って行った。
家まで送ってもよかったんだけど、今日は教習があるのでそのまま教習所のバスが迎えに来てくれる駅に行くらしい。そして帰りは宗則が迎えに来てくれるとか…。
ホント、もうこれ付き合ってるでいいんじゃないの?
洋子は就職活動に動きがあったらしく、最近は自分のアパートに帰ることが多くなった。
洋子と別れ、一人家に帰ってから早速カワサキのパーツ発注サイトをチェックする。
今回必要になるのはアクスルシャフト、対になるナット、ついでにエキセントリックカラー用の抜け止めのクリップ、こんなところだろう。
流れとしては、まず純正部品の値段を調べてからオークションサイトをチェックする。
以前、適当に安そうだと思ってオークションで買ったパーツが純正新品の価格と対して変わらないってことがあった。
それ以降オークションサイトをそういう目でチェックしていると、自分が純正で発注したことのあるパーツの中古品が新品よりも高い値段で売られているのをちょくちょく見かけた。しかも結構そのまま普通に落札されていたりするんだよね。
大手のバイク用品通販サイトなんかは合計金額次第では、サービスで送料がかからないことがほとんど。面倒だけど大型バイク用品ショップで発注すればそちらでも送料は発生しないってのに、わざわざ中古部品を新品以上の値段で落札して送料まで払って購入する心理がわからない。
まぁ、ただ〝知らない〟ってだけなんだろうけど。
さて、じゃあ今回の私はって言うと、やはりオークションサイトや中古パーツショップでのオンライン在庫を探す羽目になった。
ニンジャあるあるなんだけど純正部品が廃盤になっていたのだ。
しかしアクスルシャフトの出品自体はほとんどなく、合ってもなかなかにいい値段が付いている。手が出ない金額ではないが、中古部品としては足元を見られているような値段設定だ。
そんなことを考えながらオークションサイトをだらだらと巡回しているうちに、バイク買取業者が買い取ったバイクをバラバラのパーツにして販売しているであろう出品が多いことに気づいた。ニンジャの中途半端に古くて、且つ、ある程度人気がありカスタム車両が多いという背景がこのような出品形態に落ち着いた理由ではないだろうか。
新品の値段を知らない人か、もしくは私のように廃盤部品を探す人間狙いだろう。
分解するときに出た外されたネジまでまとめて売られている始末だ。
バイクは機械だ。余計な感情移入は余りしない主義だけど、こういうのを見ると寂しい気持ちになってくる。
ん、ん、ん、待てよ。画像を見ているとネジの山の中に妙に長いボルトが混じっているものがある。
ってか、これってアクスルシャフトじゃないのっ?
検索をボルトやナット、ネジといったワードに切り替えていくつか探してみるとアクスルシャフトが混ざっているものが数点ある。
どういう訳か単体で探すよりまとめて混じっている出品の方が安く、迷わず落札した。
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