正直者は傲慢である

ヘイ

CM

「馬鹿かよ。戦争ってのはどれだけ上の言う事を聞けるかじゃねぇだろ。どれだけ生きて、敵を殺せるかだろうが」

 

「何でアイツ最下位なの?」

 

「僕はパイロットになれると思うか?」

 

「……お前はもっと人の気持ちを汲み取ってくれ」

 

「あ、ああああああ!!」

 

「ーー私も松野に話があるから!」

 

「やめてよ! 私が死ぬから、私が戦争に行って死ぬから、そうやって突然に優しくしだしたんだ!」

 

「ーーお前、クソ面倒臭えよ」

 

「俺は正直に生きてるだけだ」

 

「死んで欲しくないって思うのは私の勝手なのかな……?」

 

「ーー誰か、助けてよ」

 

「……俺が……、俺が終わらせる」

 

「国は犬になれと言っている。お手と命じたら、右手を出せ。お座りと言ったら、黙って待っていろ。そして、国が死ねと言ったら、無欲恬淡むよくてんたんと生を諦め、死ね」

 

「起動しろ、“リーゼ”」

 

 黒い巨人が動き出す、大剣と銃を持って。



『傲慢な戦士:偽』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054897626799

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

正直者は傲慢である ヘイ @Hei767

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ