スーパーヒーロー。


僕は幼い頃から

スーパーヒーローに憧れてきた。

幼稚園の頃にテレビで見たヒーローに影響されたからだ。


だが、あれから二十年近く経ち、

僕はスーパーヒーローというよりか、

変哲もない普通の会社員であり、普通の夫であり、普通の父親だ。


「パパ、このストレンジャーマンのベルト欲しい!」

僕の膝の上で、啓太があの頃の僕と同じようにヒーローに憧れ、キラキラした瞳でブラウン管を見つめている。


本当のヒーローにはなれなかったかもしれないが、僕はこの家族のヒーローにはなれているのだろうか。


平凡で、なんの取り柄もない僕だが、僕がやらなくてはいけないことがある。


それは、かけがえのない僕にしか守れない家族をヒーローとして守ることだ。

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