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悪魔が話し始める。
「あのババア、俺になんつったと思う? あ、もう考えなくて良いよ。『この子、この間買ったですけどぉ、柴崎さんに似てて超カワイイ! と思って一目惚れして買ったんですぅ! しかも、すごく賢くて、本当に柴崎さんが家にいるみたいなんですぅ! ね! ショータロー! チュ!! 』だとよ。
あ、コイツ殺そう。と思ったねえ」
「そ、それだけですか? 」
思わずそう質問した僕を見て悪魔は、ハハッ! と実に楽しそうに笑って言った。
「そうだよ! クッソ気持ちわりいし、クッソすべってるし、クッソつまんねえしさ。今は『人を傷つけない笑い』つーのが流行ってんだろ? 波に乗れてなかったねアイツ。俺傷ついたし、面白くねえもん。
まあ、すぐに殺すなんて簡単だけど、おもしろくないだろ?それじゃあさ。だから毎日散歩するときにショータローの鼻の周りにクスリを付けて、徐々に……ああ、クスリつったって犬には害はねえよ。ショータローに罪はないし、見てて面白い。それにカワイイし、賢いからな……俺みたいに。ハハッ! 」
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