真っ先に浮かんだのはクマのぬいぐるみ(/・ω・)/ガオー
行間の空き具合が作中での時の流れと情に訴えるものがあって、多くを語らない
部分に”ぬいぐるみらしさ”を感じます。
お年寄りまで一緒にはいられなかったけど、最期まで添い遂げられたのがせめて
もの救いというかなんというか・・・。
終盤の台詞にてルビの使い方が上手だなぁと思いました。
相反する内容でも意味は同じな言葉だから、二倍の威力がありました。
もしも来世があったなら。彼(ぬいぐるみ)はまた、彼女を待っているのかな。
それとも今度は、彼が彼女を見つけに行くのかな。
『ボクは君をずっと、待っていたんだ』と言える未来のある話があってもいい
ような温かくてちょっと寂しいお話でした。
私事で恐縮ですが、
ボロボロで汚れたぬいぐるみを頑として離さない幼児のわたしから、いかに苦労して取り上げて捨てたのかを、笑い話として母が教えてくれた日、
姿も感触も覚えていない初めてのお友達を偲んで、少し泣きました。
母の事は大好きだけど、価値観の違いは致し方ないね……( ;∀;)。
でも同年代のいとこは、
幼少期に旅先で購入したぬいぐるみをずっと大事にして、
進学先にも、嫁ぎ先にも連れて行きました。今も家族の一員として、彼女の部屋に居ます。
この物語の子も、そうなるといいなぁと思ってたのに。
色んな感情が渦巻く様を本文とルビで表現している部分で、ついに涙腺決壊です(ノД`)・゜・。
優しくて温かくて、とても刺さる物語でした。