第25話ハーレム系の主人公みたいな反応

『言ってはならぬ事を、ミーコは言ったという事をその記憶と身体に叩き込んであげるわ。そこで指をくわえて事の成り行きを見てればいいわっ!』


そして私は眞子の尾を思いっきり踏んづけた上で逆鱗を撫でました様で、後にあの一言を言わなければと後悔する羽目になる。


怒れる眞子に敵などあろうはずも無く、普段大人しいグループにいる眞子の提案を勇気ある行動、またクラスが打ち解ける良い兆候である判断した担任は眞子の提案に全乗っかり。


そしてクラスのリア充達は流れが出来るとそれに乗る習性がある為そのまま何の障害も無く眞子の提案した出し物で暮らす全員一致で可決されたのである。


因みにクラスで反対の意見を持っている者は私だけだったのだが逆に目立つ為断腸の思いで賛成側に手を上げざるを得なかった。


むしろほとんどが早く決まって自習という自由を得たいと言う者達であった。


そして決まったクラスの出し物は【コスプレ喫茶】となったのである。





『コスプレ喫茶楽しみだな』

『何でよ。終わりの始まりを感じるわね。あんなもの客寄せパンダの見世物の以外の何物でもないわよ。百歩譲ってクラスメイト達に見られるのならばまだしも家族、特に妹に見られると思うと………今から妹の息根を止に行った方が良いかしら?』


高校生活でたった一回の学園祭、そのたった一回で終わるはずの行事の攻撃力の高さに打ちのめされ這う々の体でなんとか気力を振り絞り帰宅、晩御飯も食べお風呂も入り忘れかけて来た時にこれである。


グランをアカウントごと消し去ってやろうかと本気で考えてしまっても致し方ないだろう。


『何がそんなに嫌なんだよ?面白そうじゃん。コスプレ喫茶』

『どこがよ。嫌な理由ならば百個は余裕で上げれる自信があるんだけどコスプレ喫茶をやりたい理由なんて一年考えてようやっっと一個出るか出ないかのレベルで嫌だよっ!!』

『でもミナは元が良いし化粧したらモデルみたいになるんだから何でも似合うと思うんだけどな。むしろ見てみたいし、ミナの猫耳とか浴衣とか』

『はいはい、お世辞ありがとね。凹凸の少ない能面みたいな薄っぺらい顔だから化粧で化けやすそうってのは私が一番分かっているからわざわざフォローしてくれなくても大丈夫よ』


そう、文字通り化け物に化ける事等、毎日鏡を見ている私からすれば分かり切っている事なので今更傷つかないのだが、むしろそこをフォローされると逆に傷つく。


つくづく我ながら面倒くさい女である。


『そうか?こないだうっすら化粧してきてくれた時とかは普通に美人だと思ったんだけどな………でもま、俺だけがその事を知っていると思えば嬉しいかも』

『え?なんて?』

『は?うぜーっ!!ハーレム系の主人公みたいな反応しやがってっ!!』

『本当に聞こえなかったんだから仕方ないじゃないっ!!』

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