第3話 (400-100年前)第2人工太陽
人工太陽が人工物である以上、いつかは寿命がやってくる。
最初の人工太陽は思ったよりも短命だった。最初に輝きを見せてから200年、内部から漏れたガスが人工太陽の周りを赤く燃えながら漂い始めた。輝きを失った太陽は黒く不気味に浮かんでいた。
「作るのに100年かかったものが200年しか使えないとは何事か」
新しい人工太陽はサイズを大きくして燃焼効率を落とし500年持つようにすることが決まった。
今回も前回と同じく100年で完成した。100年の間、薄暗く寒い時代が続いたが、人類は待望の2個目の人工太陽を打ち上げた。
しかし2個目の人工太陽は失敗作だった。打ち上げ後ほどなく、少しずつ輝きが失われ始めた。燃焼効率が悪すぎたのだ。
今では赤く輝き漂うガス雲に、ぼんやりと赤く光る塊になって不気味に浮かんでいる。
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