第6話異世界行ってもゲーマーって本当ですか?!

 クラスでも中心にいる三人が行ったことで、クラスメートたちは緊張がなくなったのか、我先にと図ろうとしていた。水晶が休む暇なく光ってる。ブラック企業並みに働かせられてんな……


「蓮は行かないのか?」

「俺は後でいいよ。 勇者さま?」

「辞めてくれ……恥ずかしい……」

「そうか? ぴったりだと思うぞ。 なぁ、賢者さま?」

「まぁ、そうだな。 後、蓮それ辞めろ」

「どうしようかな~」

「そ、そろそろすいてくるんじゃないかな? 行って来たらどうだい?」

「そうだな。 まぁ、勇者とか賢者とかたいそうなものはひかないと思うけどね」

「いや、蓮なら……」

「面白いのひきそう」

「んな、バカな……」


 そういいながら俺は水晶に近づいていった。俺と同じタイミングで水晶に触れたのは、俺を含めて三人だった。

 

 一人目は神崎影夜。影が薄かった子だ。二人目は佐々木ささき飼恋かれんだ。動物が好きらしく、飼育委員をしている。そして彼女は動物に好かれる体質持ちだという。そして最後が俺だ。


 最初に触れたのは神崎だ。銀色の光の後にウィンドウが展開された。


 名前:神崎影夜

 性別:男

 年齢:十六歳

 種族:異世界人

 天職:暗殺者

 天職熟練度:一

 スキル:【影縫い】【投擲術】【短剣術】【気配遮断】【魔法機動視認】【言語完全理解】

 魔法適正【影】

 称号:【薄き者】【潜む者】


 二人目は佐々木さん。彼女も銀色の光だった。


 名前:佐々木飼恋

 性別;女

 年齢:十七歳

 種族:異世界人

 天職:テイマー

 天職熟練度:一

 スキル:【最大テイム数増大】【意思疎通】【鞭術】【テイム】【ハイテイム】【ゴーストテイム】【イノセントテイム】【言語完全理解】

 魔法適正:【強化】

 称号:【従える者】【伝える者】


 二人とも銀色の光だったことに、少なからず安堵しているようだ。まぁ、あの三人と同じ扱いはかなり遠慮したいのはよ~くわかる。俺も嫌だ。


 だが、それは裏切られるものとなる。俺が触れると、水晶は金色の光を放った。


 名前:紅蓮

 性別:男

 年齢:十七歳

 種族:ゆ*戯●S@N%

 天職:ゲーマー

 天職熟練度:百

 スキル:【状況支配】【並列思考】【演算思考】【代償強制提示お前のそれで賭けは成立だ】【遊戯時超補正】【言語完全理解】

 魔法適正:【全属性】

 称号:【遊ぶ者】【支配者】【顕現せし一柱】


 えぇ……なんで俺だけぇ……いろいろ突っ込みたいけどまず何よ?! 顕現せし一柱って。種族も俺だけなんかバグってるし、魔法適正に至っては秀介よりあるんだけど?!


「おい蓮……お前異世界来てもゲーマーなんだな」

「そこ?!」

「ん? よく見たらいろいろ変だぞ、勇」

「まぁ、蓮だし?」

「確かに」

「待て待て待て待て待て待て待て!」

「「ん?」」

「なんで『蓮だし?』で納得してんだよ! お前もっと頭いいだろ秀介!」

「いや、蓮は俺の予想つかないことするしな」

「うんうん」

「なんでうなづくんだよ! 勇!」

「そうじゃん」

「どこが?!」

「「今」」

「否定できねぇ……」

「あの……よろしいですか?」

「あ、はい、どうしましたか?」

「皆さん、終わったようなので次に移りたいのですが……」

「わかりました」

「たくましすぎる……勇に秀介……」


 俺が凹んでいるとセレスさんの説明が次に移った。

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