QUICPayとハンバーガー

スーパーに買い物に行った時の事。どのレジも長い行列で、一番短い列に並ぶ。暇つぶしに、両脇に並んでいる商品をなんとなく眺めながら、気まぐれな欲望と戦っている。やっと自分の番が来た。



店員さんの作業が終わり、会計へ。私は「QuickPayでお願いします。」と言った。「QuickPayですね。覚えておいてくださいね。」と店員さん。 私「?・・・。覚えるって??」



別の日、またその店員さんの所だった。私「QuickPayでお願いします。」 店員さん「QuickPayですね。」確認という感じでもない。どうやら、クイックペイのイの所を、強く発音させたいようだ。私は全部平たく言っていた。



「何故だ?」と思いながらも、意識高すぎタカスギ君とお母さんがaupayでと言いながら、スマホを色々な出し方を練習しているcmをなんとなく思い出してしまった。私はあのお母さんか?なんて思って。



結構こういう事はある。昔、アメリカに友達と旅行に行ったとき、現地のマクドナルドに入った。がたいの良い黒人のお兄さん店員。私「ハンバーガー ワン。」 お兄さん店員「ノウ、ハンバーガー。」 私「?」 お兄さん店員「ヘェンバーガー」 流暢な発音でハの位置に発音を強くバーガーのところは巻き舌っぽく聞こえる。ニコニコしながら何回もハンバーガーを私に言わせようとする。私も頑張った!何度も頑張った!!「OK!!」 駅前留学ならぬ、店内留学。お兄さんからハンバーガーのお墨付きをもらったような感じがした。なんだかよく分からない達成感で一杯になった。



私は観光地に行っても知らない人に写真を必ず頼まれる。知らないお年寄りにもよく話しかけられる。そして、話しかけて欲しい時には話しかけられない。永遠の謎である。

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