Not For SALE~N~

辻まこと

Not For SALE ~N~

「私は何処にも行かない。何処にも行けない。この世界の中に私のいる場所なんて何処にもない。私が輝ける場所なんてこの世界には何処にもない。」

陽子はまるで自分に言い聞かせているかのようにそうつぶやいた。



曇り空で薄暗い中、陽子は、街の中をどこかに向かうという目的もなく、ただゆっくりと歩いていた。彼女の周りを無数の人たちが、ひとり、また一人といろんな方向からやって来て、いろんな方向へと消えていく。川の流れの中の澱みのような人の流れの中に、巻き込まれる小さな花弁はなびらのように、陽子は人の流れの澱みの中に沈んでいった。当然、陽子の存在には誰も気が付いていない。

人の流れは、止まることなくゆったりと、時に激しく流れている。いつの間にか人の流れに押し流され、中心の深いところに陽子を閉じ込めるように集まって、彼女を追い詰めているようにも見えた。人の澱みの中心で彼女は、大事に持っていたクリスタルのネックレスを握りしめうずくまってしまった。彼女はクリスタルのネックレスに話しかけるようにぶつぶつ何かをつぶやいていた。周りの人たちから逃れるように、ただただクリスタルのネックレスを握りしめ胸に押し当ててうずくまっている。その彼女の姿は、大事なものに守られているようにも、殻の中に閉じこもっているようにも見えた。

うずくまっている陽子の目からツーっと涙が一筋流れ落ちた。その瞬間、握りしめていたクリスタルのネックレスが光り、光の筋が指の間からあふれ出した。光を放つネックレスに導かれるように立ち上がり、ネックレスを握りしめた手を空に向かって大きく、高く突き上げた。その瞬間、澱みがなくなり、雲もなくなり明るくなった。陽子を追い詰めていた人の流れも蜘蛛の子を散らすようにいなくなり、それぞれの生活に戻っていった。

再び歩き出す陽子の近くを真っ黒なカラスが羽をバサバサさせながら数羽通り過ぎていった。二羽のカラスが木の上から陽子の姿を眺めながら、一つ二つとその鳴き声を上げた。そのカラスが、陽子に近づいてきて、しばらく陽子の前にいたのだが、やがてゆっくりと翼を動かし消えていった。消えていく羽音に、陽子は、手を伸ばしたが届かない。陽子はまた叫びたくなった。

「私の本当の居場所は・・・どこにもない・・・どこにも・・・どこにも」

叫べば届くのかもしれない。だけど叫んでも聞いてくれる人はいない。だから陽子はぶつぶつ細い声で呟きながらその場を後にした。陽子が去った後には、光るものが置き去りになってしまっていた。クリスタルのネックレスである。

そんな陽子の姿を遠くから、真っ白な2匹のカラスが彼女を包み込むように眺めていた。陽子が落としたクリスタルのネックレスを、拾い上げ、渡そうとして、手を伸ばすがもう届かない、陽子には……。


「たけしくーん、一体いつまで歩くですか~。僕もう歩けませーん。」

「こっちで合ってるんだから、もうすぐ着くって。ほら行くぞ。」

 へばって動こうとしないときおに、たけしがそう言って励ましてみたところで、ときおが歩き出すわけもなかった。

この二人、ときおとたけしは、”ターゲット”を探して渡り歩いている。今も次のターゲットへのところへ向かうために、かなりの距離を歩いてきたようだ。ときおはターゲットに会えるかどうか不安になり、こう言った。

「たけしくーん、まだつかないですか?」

「もうすぐ、ターゲットと出会うはずなんだけどな。ときお、あれ出してくれよ。」

「あれ?あークリスタルのネックレスですね。えーっと・・・・・・あっれぇー?」

「おい!」

「うっそー。ちゃんと持ってるよ。ほらっ。おどろいたー?」

「べ、別に。さぁ・・・貸してくれ。」

今回は、このクリスタルのネックレスが、”ターゲット”へと導いてくれるようだ。

ときおは、持っていたクリスタルのネックレスを、たけしにわたす。たけしは受け取ったネックレスを握りしめ、その手をときおが握る。二人の手の中にあるクリスタルのネックレスは鋭くて優しい光を放つ。二人はその手を、空に向かって掲げた。すると光はある方向に向かってまっすぐ伸びている。もうすぐ“ターゲット”に会えるときおとたけしは、その光が指す方に向かって進んだ。


 カラスの鳴き声が響く


今日も一日の授業が終わろうとしていた。教室の時計をじっと見ながら、紗季はもうすぐ終わるというワクワクした気持ちと、今日の授業が終わってしまうという淋しい気持ちと、二つの気持ちがあった。二つの気持ちが紗季の体の中で渦を巻き心の深いところに澱みのように渦を巻いている。同じ時、陽子は隣のクラスで、今か今かと終わりを告げるチャイムを、紗季と同じように教室の時計をじっと見ながら待っていた。

二人は春が来れば、大学をそろって卒業して、社会人となる。陽子と紗季は中学校の時に出会い、高校も同じところに通い、クラスも一緒だった。大学だってもちろん同じところを受けて一緒に合格、ゼミは違っていたが、同じ学科だった。ゼミや講義がない時はいつも一緒だった。いつものように、陽子と紗季は昼休みの時に、帰りの待ち合わせ時間を決めたり、就活が終われば、二人でお疲れ会を企画したりといろんなことを話していた。といっても、これも特別なことではなく、いつも自然といろんな話で昼休みはあっという間に過ぎていく。こういうのも、阿吽の呼吸とでも言うのかもしれない。陽子も紗季も、お互いの居場所は、二人で一緒にいること。お互いのところに自分の居場所があると思っていた。

「じゃぁ・・・いつものところで・・・」陽子は、そう言うとゼミの部屋に戻った。

「うん・・・。」紗季は、そういうと、ゆっくりとした足取りで食堂を出た。

どこからともなく、バサバサと飛び立つカラスの羽音と鳴き声が、休憩室を出る紗季を包み込んだ。そして、同じゼミ仲間の声が紗季の耳に入り込んでくる。

「今日、一緒に帰るよね。あたしたちと・・・」

「陽子って子と仲いいみたいだけど、やめときなよ。」

「そうそう、あんな子とつるんでるとろくなことないって・・・」

 紗季はその声をじっと動かずに聞いている。その手の中にはクリスタルのネックレスがしっかりと握りしめられている。強く握りしめると、少し離れたところに陽子の姿が浮かび上がった。紗季は陽子の方に向かう。その瞬間カラスのバサバサという羽の音と鳴き声が聞こえてきた。陽子は、紗季が来ていることには気が付かずカラスの鳴き声がする方へ消えていった。何かに引っ張られるように紗季は、その場からいなくなってしまった。やがて、紗季の胸にかかったクリスタルのネックレスの輝きも、薄れてしまい、本来の輝きを失ってしまった。

その様子を見ていた白い二羽のカラスが、二人がいなくなってしまった場所に降りたった。そしてその場にたけしと、ときおが現れた。たけしは、ときおに向かってうなずき、ときおは、両手で、「いいね。」のポーズをして見せた。

カラスの羽ばたく音とどこか優しい鳴き声があたり一面を包み込んでいた。


 ゼミを終えた陽子は、いつものところで紗季が来るのを待っていた。今日は紗季も大体同じぐらいにゼミが終わるはずだから、もうすぐやってくる。紗季を待ちながら、陽子は、おそろいのクリスタルのネックレスを買った時のことを思い出していた。


 高校卒業前に、大学合格のお祝いもかねて二人で一泊の旅行に出かけた。親も紗季と一緒ならと快く許してくれた。泊まっていた旅館の周りでは朝市ってのがあって野菜や海産物、お土産になりそうな雑貨なんかの屋台が、たくさん出ていた。前の日にすこし夜更かししすぎたこともあって朝市の会場に二人が行ったころには、ほとんどのお店が店じまいしていた。品物もだいぶ少なくなっていたが、その活気のある雰囲気を陽子と紗季は十分すぎるぐらい楽しむことができた。その時、まぁ見た目は何とも言えない感じの若い男性二人がやっている雑貨の屋台を見つけた。二人はそのお店に吸い寄せられていった。

 「はーい、お嬢ちゃんたちおはよーモーニング!」

何ともチャラそうな売り子に声を掛けられたので、ヤバいと思ってそこを通り過ぎようとした。

 「いらっしゃいませ。よかったら見ていきませんか?」

おや?まとも・・・もう一人の売り子はまともな感じで声をかけてきた。陽子と紗季はそう思いながら、とりあえず品物を見てみることにする。

屋台というより、大きめのレジャーシートを敷いてアクセサリーやなんかの雑貨を売っている。周りの朝市の屋台とは、店構えも雰囲気も随分違っていた。

「なんだか、ぱっとしないお店だね。」

「ひどくない?ねぇたけしくん」

「おい!ときお」

やっぱり一人は、見た目通りにチャラかった。紗季の言う通り確かにぱっとしない。陽子は、その中の一つの品物を見ながらぶつぶつといった。

「これなんか、優しそうなデザインのネックレスだね。」

「ほんとこれは、いい感じだ。」

そういうと紗季は、そのネックレスを二つ取り

「これ、ください。いくらですか」

「おー良いの選ぶね。君たちにぴったりだYO。」

「二つでいいですか?」

「もちろん!」

そういうと、紗季は陽子の方を見た。陽子も見ていた。二人がこうしてお互い顔を見合わせたとき、それは決まりの合図。迷わずクリスタルのネックレスを二つ購入した。

「ありがとうございます。いつまでも、大事にしてくださいね。」たけしから二つのクリスタルのネックレスを紗季が受け取った。そして・・・・・・。

「陽子。」といって一つを陽子に渡した。

「おそろいのネックレス。すごくきれい!いつまでも、二人は一緒だね。」

「うん。私たちの居場所は、ここ。こうしてつながっていられる事で強く生きていけるの。」

「そうだね。」

そう言いながら陽子は、クリスタルのネックレスを掲げて見せた。紗季もまた同じようにクリスタルのネックレスを掲げた。二つの掲げられたクリスタルのネックレスは、輝いているように見えた。いや確かに輝いていたのだ。強くて、優しさにあふれる二人の絆を象徴するように、キラキラと輝いていた。

それから二人は、このクリスタルのネックレスを肌身離さず持っていた。何があっても離れることのない、お互いの居場所、つながりの証として・・・・・・。


どれぐらい時間が過ぎたのだろう。陽子は、いつもの場所で待っていたが、紗季は来なかった。

「きっと何か用事ができたんだ。仕方ないよね。」

陽子はそう呟きながら、胸にかけられたクリスタルのネックレスをつかもうとしたが、首にかかっていなかった。陽子はあせった。(きっと家に置いてきてしまったんだ・・・)そう思った陽子は、その日は紗季を待たずに一人で帰っていった。自分の居場所を失ってしまったのではないかと思うと、たまらなくなって、泣き出しそうになった。

「あたしと紗季のつながりの証。なくしてしまったら・・・」

陽子は、失ったクリスタルのネックレスのことを考えながら、ぶつぶつと何かをつぶやき、行き場を失った鳥のようにふらふらと歩いていた。


「たけしくーん!あの子じゃないですか?」

「ほんとだ。じゃあ、そろそろ始めよう。」

「オッケーでぇーす。」

たけしが、大きなレジャーシートを広げ、その上にいろんな雑貨を並べだした。それは、まるで朝市かフリーマーケットのようだった。たけしは、そのお店の売り子のようだ。並べられた品物を何やら物色でもするように、ときおは見ている。どうやらそのマーケットのお客さんらしい。

すると間もなく、陽子がふらふらとやってきた。陽子は、たけしの店を見た時、どこかで見たようなお店だと思い、その店の前で止まった。

「いらっしゃいませ。」たけしは陽子に声をかける。陽子は軽く会釈をして、ぶつぶつと何かつぶやきながら、店の品物を見ていた。

「何かお探しですか?」続けてたけしが聞くと、

「可愛くて、どこかやさしさのあるようなアクセサリーありませんか?」陽子はそう答えた。

たけしは、少し悩んでいるようなふりをして、ときおにこっそり合図を送る。

「お嬢ちゃんどうもでーす。これなんかどう?いい感じで似合ってるんじゃね。」

陽子はどうもこのタイプの男性は苦手だなぁと思いながら、ときおが手に持っているアクセサリーを見てひとめぼれした。望み通りのきらきら光っているいて、なんとなく優しくて、私を包み込んでくれそうな温かさのあるネックレス。

「ほんと?だけど私なんかが持っていてもいいのかなぁ?それになんか高そうだし・・・。」

「お安くしときますよ。それにきっと今のあなたにピッタリ!」

たけしの言葉にはとても暖かさを感じる。陽子も彼なら信用できると思った。

「マジ似合ってるんじゃねぇ」ときおのダメ押しである。

「ほんとうに?って言うか、あなたはこの店の人ですか?」

「いいや。」

「だったらほっといてください。」

「あ、ごめんごめん。この人ね、ここの常連でよく来てくれてるんだ。」

「そう、ぼくちゃんは常連のときおです。」

「で、ぼくは、たけしって言います。よかったらお名前を」

「え、あたしは、陽子です。」

「ビンゴでーす。」

「えっ?」

「いやーなんでもないです。」

たけしもこの子が今回のターゲットだと思ったが、僕らの素性がばれてはいけないと、急いで、前のめり気味のときおを制した。

「どうです?買いませんかこのクリスタルのネックレス。」

「うん。一つ下さい。」

「うーん。そうですね。ですが、今のあなたにはお売りできません。」

陽子は耳を疑った。散々勧めておいて売れないとは、この売り子のたけしってのもやっぱり信用できなかったのか。陽子はそう思った。

「こんなキラキラしてて優しそうなアクセサリーは、似合うわけがない。売る価値もないってことよね。……」陽子は、こんなようなことを言いながら去ろうとしていた。

「居場所っ!」

ときおとかいう常連客が、立ち去ろうとする陽子に向かって言ってきた。陽子は、ドキッとして、立ち止まりときおと、たけしの方をみた。ときおが、クリスタルのネックレスを掲げ、最初とは違うきりっとした顔で陽子を見ている。

「居場所探してるんじゃないの?」

ときおにそう言われて、なぜそんなこと知ってるのか陽子は不思議に思った。それと同時に何とも言えない感情が出てきて、泣きそうになったが、初対面のしかもこんなチャラい男性の前で涙を見せるわけにはいかない。きっと店員のたけしとか言うのとグルになって私をカモってやろうと思っているに違いない。しかしその手には乗らない。

「そんなもの探してないわよ。だいたい私に居場所なんかどこにもない。どこにもないのよ……。」これ以上話すと泣きそうになる。早くこの場から立ち去りたいと思った。

「重症ですね。」と、ときおがたけしにそう言うと

「だろ。」たけしはそう答えた。

ふたりとも、どうしたらいいのかと思いながら、いい方法が見つからない。クリスタルのネックレスを掲げ、ときおは何やらネックレスに語り掛けていた。陽子は、もういい加減帰りたくなっていた。そんな時、陽子の帰り道とは逆の方から声がした。

「陽子……。」紗季がやってきたのだ。

「いらっしゃいませ。」たけしはそういうと、ときおと目を合わせてうなずいた。

「ごめんね。あたし……。」紗季はそう言って、陽子の方にかけよる。紗季の首には卒業旅行で買った、おそろいのクリスタルのネックレスがうっすらと輝いていた。

「紗季ちゃん。いいよ、私もちょっと待ってたけど帰えっちゃったし……。」そう言って陽子は、下を向いてぶつぶつとつぶやきだした。

本当の気持ちを、言い訳ではない本当の気持ちを、陽子といつまでも一緒にいたい、自分の居場所は結局、陽子と一緒にいる時だけだ、そう伝えようと、陽子のそばまで近づこうとした時、陽子は少し後ずさりをした。

「ネックレスいりませんか?」たけしが、言う。陽子は(さっきは、売りません!とか言ってたじゃない。)と、内心思っていた。

「下さい。」と紗季が言う。

陽子はダメダメどうせ売ってくれないんだからと思いながら、そのネックレスの行方を黙って見守ることにした。ところが……。

「わかりました。特別にプレゼントします。」と、たけしが言う。

陽子は、黙ってみていられなくなり

「なるほどね。そういうことなんだ。どうせ私なんか・・・私なんか・・・。」

その時である、ときおが鳥の羽ばたきのように腕を動かすと、そのネックレスと紗季の首にかかったネックレスが、輝いて陽子の言葉を遮った。

「陽子……これあげる。ほら、おそろいのネックレスだよ。」紗季はクリスタルのネックレスを陽子に渡した。

「紗季……。」陽子は、心の中に引っかかっていたものがとれた。

ときおとたけしは、お互い顔を見合わせて、いいね!のポーズをした。

「私ね・・・。」と言った陽子は、続けてこれまでのことを紗季に話した。

いつも紗季といて楽しかったこと、連絡が取れなくて今日待ちきれずに帰ってしまったこと。淋しかったこと。クリスタルのネックレスをなくしてしまったこと。そして、自分の居場所は、いつまでも紗季と一緒にいることが出来る場所・・・場所だけじゃなく、そういう紗季との関係のこと。

「あたしもね・・・。」と言った紗季は、続けて本当の気持ちを陽子に話した。

陽子と出会えてよかったこと、陽子のことを悪くいう人たちに抵抗し続けて、陽子と一緒に帰れなかったこと。結婚しておばあちゃんになっても、いつまでもずーっと陽子とはつながっていたいということ。あたしの居場所は、……陽子だってこと。

「居場所・・・みつかったね。」ときおがそういうと、陽子は照れ臭そうに大きくうなずいた。

「さぁ次・・・いこっか」たけしが、そういうと、ときおは何故か、反射的に抵抗したくなる。

「えーせっかく陽子ちゃんや紗季ちゃんと仲良くなれたのに・・・もっとお話ししたいですぅ。」そう言うときおの腕をたけしは強く引っ張り、強引に連れて行こうとしていた。

紗季と陽子はそんな二人をくすくす笑いながら見ていた。

「ほら、かーかー言ってないでいくぞ。」「かーかーってなんですか?」「うるさい!」

などなど・・・口にしながらその場を去っていった。

「なんかおかしな人たちだったね。」

「あの二人がいなかったら・・・。」そういう紗季を不思議そうに陽子が見つめていると

「ん?何でもないよ。あたしたちも帰ろっか。」

「うん。」そう言って、紗季と陽子も帰っていった。

2羽の白いカラスがバッサバッサと大きな羽をはばたかせて空のかなたに消えていく。


「私と紗季・・・お互いの居場所はお互いの中に存在している。心がつながっている限り、バラバラになることもない。自分らしく輝くことが出来る。人の居場所って場所だけじゃなく、人と人とがつながっていることなんじゃないかな」          


                                                 -了-

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Not For SALE~N~ 辻まこと @makoto-kogarasi

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