第二幕 自己紹介その2

「やはりというか指摘したくないんだが、サブタイトルもうちょい変化いれてください、作者さん・・・」

いや、そんな風に言われると困るんだが、一応、あえてなんだ。

「地の文で返すの卑怯すぎる!!!」


「・・うん、この魚、」

「やっぱやべぇわ・・・」

また、知り合いとの距離が遠くなった気がします。まる。



「・・は、さておき、自己紹介続き、行くぞ―――!!」

「オー―――!!!」

場所は引き続き、わたくし、「魚の人」のマイルームよりお送りします。

・・・ところで、このテンション、ホントなんなの?



「・・・と言いたいところだが、他ギルドかつほぼ初対面な「ともしび亭」さんの面々に話を振るのは、流石の俺でもどうかと思うので魚マスターさん、進行お願いします。」

「こんな時だけ!!!」

・・・だが、まぁ、そうだよな。

「ん~、じゃあ、さっきのボルケの流れからいって、テルっち、頼む。」

「ぁ~、来ると思ったが、流石に緊張するぞ。この腐れ魚。」

「普通に酷い!!!」

しかし、テルでも緊張することあるのか。なんかレア。



「えっと、「テル」といいます。種族は猫族。主にアタッカーやっています。よろしくお願いします。」

「・・・主にと言うか、それだけでしょ?」

「うっさいわ! あ、すいません。」

唯さんのいつもの突込みに、反射的に答えてしまった模様。ホント、仲いいよね。

「・・テル氏の性格からいって、アタッカー似合ってるし、ムードメーカーなところ、嫌いや無いで。」

「・・・ありがとう、鮮魚マスター」

「え?それ、褒め台詞!? ・・・まぁでも、タンクや回復やる場面も今後あるだろうから、ナイトやヒーラー熟練3,400くらいは上げておいた方が良いぞ。マスターとしての一応忠告。」

「・・・個人的にそこの魚に賛同するのは好きじゃないけど、言ってることはまっとうだと思うから、頑張って上げとこう!」

「あ、はい!ライアスさんが言うなら!」

「・・・あれ、おかしいな?ちみ、ともしび亭所属だよね?あれあれ?」

「これがギルマスとしての人徳の差って奴だな。あ、すまん、人じゃ無くて魚だったな。」

「うん、そこのギルマス。やっぱり近いうちに白黒つけようか?」

「いつでもw」

ギルマス同士の漫才はこの辺にしておこう。


「さて、テルッちの紹介はこんなものかな?じゃあ次は、やっぱ唯さんかな?」

「やっぱって、テルとセットにされてる感が嫌なんですが雑魚。・・・でもまぁ、次は私、自己紹介しますね、マスター。」

「おおう、呼称統一してないことに、ややと言うかとっても怖みを感じますが、どうぞ。」



「はじめまして。「唯」と言います。種族はヒム。ギルド内では、バランス的に回復、支援をやることが多いですが、いろんな局面に対応できる万能型を目指しています!よろしくお願いします。」

おお、綺麗な自己紹介!そんな紹介に対し、思わぬところから「口」撃が。

「・・・女の子だからって無理やり回復やらせてるのか・・・女性差別反対」

「その誹謗中傷は洒落にならないから辞めて――!!ちょっと、たかみさん!??」

「・・・一度言ってみたかった・・・」

「勘弁してくれっす・・・」

大事なことなので、ここは真面目に返す。

「・・・確かにMMOというよりTVゲームは、以前は「男がやるもの」とか「ガチプレイヤーは男」といった風潮があったように思う。」

「でも、実際的な統計データは自分は聞いたこと無いし、少なくとも今はそうではない!むしろ、そんなことを言ってるプレイヤーは時代遅れのレッテル張られますよ。」

「・・・まぁ、そうだな。」

ライアスが同調してくれる。なんだかんだこういう所はいい奴なんだよな。後で白黒つけるのは変わらんけど。

「だから、「女性プレイヤーだからかくあるべし」とか言うつもりも、もちろんギルマスとして指示することもないと、ここははっきり言っておきます。・・・OK?」

「・・・わかりました。ごめんなさい。」

・・正直、わかってくれたら良かったので、謝罪まではちょいと重いなぁ。さて、どう返そう?


と、思っていたら、

「・・・そんなこと言って、魚さん。単に、女の子たくさん出て活躍するアニメとか好きなだけですよね?」

「痛いーーー!!シリアスが台無しだ――!!」

「www」


狙った訳ではないかもだけど、結果的に場を軽くしてくれたのは、ぇ?Naoさん??

「って、あれ?俺、Naoさんの前でそういった話しましたっけ?」

「・・・ライアスさんから聞きました。」

「何言っとんねん、ワレぇ!!?」

「隠すことじゃあ、なかですけん!!w」

そうなんだけどね。・・・まあいいや、後でまとめて返す。

「・・・魚って、やっぱ萌えっ子好きなんだ。ドン引き・・・」

「唯さーーーん!! ぇ、何?ここは女性陣で俺をいじめるターン?」

てか、「やっぱ」って、あれあれ、俺、そういうイメージなの?

心当たりは・・・ありすぎて納得ししてしまった・・・


「そんなことないですよ。え、っと、・・・ロリっこって可愛いですよね・・」

「追い打ち―――――!!!;;;;」

「「wwwww」」

ミアさんから、地味に一番痛い言葉を頂きました。・・・いや、君、ホントここに慣れたよね。・・個人的にはともかく、マスター的には嬉しいです。



「・・・ハートブレイク、息も絶え絶え。残りライフはもうゼロよ、状態な私ですが、Kless氏、場の回復・・・じゃない、自己紹介お願いしまっす。」

「今さり気に、何お願いしようとしたっすか(笑」


それでも仕切り直すように、Kless氏が自己紹介を始めてくれた。

「ボルケーノのみなさん、初めまして。Klessと言います。種族はドワーフ。フォームは主にタンク系を行っています。・・他もできる様に務めますので、色々教えて頂けると嬉しいです。」

「パチパチパチパチ~~」

「あ、それと、「ともしび亭」のサブマスターも仰せつかっているので、よろしくお願いします。」

「へー、サブマス!!」

これにはボルケーノ陣も興味津々。うむうむ、頼れるサブマスなのです。

「・・・サブマスターにはどんな権限、可能にしてるのです?」

GANTZ氏からの質問。えと、確か、

「ギルドタウンの運営かな?」

「ブッ!!!」

エル様が吹いた。失礼な。

「なので自分がやるのは、実質ギルメンの除籍くらい?後、タウンとギルドの解体権もあるけど、もちろん予定はありません。」

「・・・いや、そういう事じゃなくて」

何故かギルっちが話を続ける。どしたどした?


「タウン運営権、サブマスに許可してんの!?え、じゃあ、ギルドボックスの使用権も?」

「・・・ギルドボックスの使用権は、サブマスどころか幹部、ここにいるメンバー全員に与えてますが?」

「はい、いただいてます。」

「・・・・・」

なんか絶句してる。え、何、なんかそんな要素あった?

「・・・ギルドメンバー勧誘権限も、ひょっとして与えてる?」

「もちろん。てか、正規ギルメンなら誰でもできますが?」

「・・・・・」

え、どしたどした?


「「「緩すぎる!!!」」」

え~~~??


代表してGANTZ氏よりコメント。

「・・まずタウン運営権!このゲーム、全般的にお金が溜まりにくいから、ギルド資金確保のため、マスター一括管理するのが普通。」

「あ、そうなんですね。」

初めて聞いたという感じにミア氏。

「続いて、希少なギルドアイテムも扱うギルドボックスも、マスター一括かせいぜいサブマスまで・・・」

「・・・まぁ、妥当っすね」

これはテル氏。

「最後、CFOに限らずMMOにはいろんな人がいるから、ギルドメンバーの勧誘はサブマスか幹部クラスまでが普通なんです。」

「すっごく納得します・・・」

唯さんすっごく納得しちゃったかぁ~~

「要するに、「ともしび亭」の権限は1ランクずつズレてるってことです。」

あ~、まぁね。


「それで、目論見は?」

「目論見って程ではないけど、「わかりにくいギルドのシステムを肌で感じて欲しい」って考えかな。まぁ、そんな感じw」

今度は<ボルケーノ>のメンバーがハッとなった。


「CFOに限らず、MMOではギルドが大きな役割を持つのは事実だと思うんだよね~。でも大抵、結構複雑で理解しずらい。で、理解している人たちだけの占有が始まる。こんな経験無い?」

「・・・確かに」

「だから、あえて「ともしび亭」のギルメン権限は緩くしてあるんよ。ぁ、でも他のギルドのやり方を否定してるんじゃないで。うちがまだ小規模、低レベルギルドだから、緩くても成り立つというのもあるから。」

「ちなみに、ゲームに精通しているという点では、大規模高レベルギルドのギルマスを務めた上で、他ギルドまで自分の主張を伝えられるアシューさんも、俺は嫌いじゃないっす。・・まぁ、結果的に印象悪くなったかも知れないけど・・・」

「・・・あまり言いたくないが、権限の悪用対策については?」

おろ、突っ込んでくるなぁ、ライアス。

「それもうちが低レベルギルドだから狙われにくいってのもあるけど、まぁ、悪用しようと思えばできるかもね。」

「でも、権限を与えてる以上、問題があったらその責任もギルマスである自分にあると思うから、それくらいは覚悟してるっすよw」

「・・・・・」

お、決まった?俺、かっこよく決めれた??


「・・・なんて言うか、」

「センスと見かけはあれだけど、それなりに考えてるんやな。」

「・・・「見かけは魚、頭脳は案外まとも。その名は迷ギルマスさかなん!」というキャッチフレーズを進呈していい?」

「パクリだ―――!!しかも「迷」!迷う方!・・・やっぱりたかみさん、俺のこと嫌いやろ!?」

「そんなこと・・・ない?」

「疑問けーーーい!」

まぁ、こんな感じになると思ってました。


「まあまあ。魚マスターの考えは理解しましたよ。・・見た目あれですが。」

「GANTZまで(滝涙」

「・・・こんなギルマスで大変でしょうが、Klessさん、サブマス、頑張ってください。」

「あ、はい、GANTZさんにそう言ってもらえるなんて・・・頑張ります!!」

「・・・ライアス。俺ってそんなにマスターとしての人徳・・・魚徳でもいいや、少ないの?」

「答えるまでもないな」

「・・・ちょっと、部屋の隅でいじけてくるわ。進行ヨロ。」

傷心の俺は、心の安寧を求め、さりげなく部屋の隅へ・・・いやー、自室の隅っこって落ち着くよね。


「あ、さりげなく正座から逃げた。」

・・・バレたか。



この部屋の主が、隅っこで「の」の字を書いている様子を傍目に、会話は続く。

「そう言えば、<ボルケーノ>のサブマスターは誰なんですか?他ギルドだとギルドマスターは表示されても、サブマスターまでは表示されないので。」

Klessがこの質問をした瞬間、<ボルケーノ>の面々が固まった気がした。え?何か変なこと聞いちゃった?

「・・・ミアさんは確か、以前いたんですよね。知ってますか?」

「・・すいません。所属していた当時は私、始めたばかりでサブマスターとかわからなくて。」

「・・・まぁ、サブマスって目立たないからね~。」

「うんうん、そんな気にすることじゃないっすよ。」

「・・・気にすることじゃない。」

あからさまに誤魔化そうとするボルケーノメンバー。訝しむともしび亭メンバー。


・・・そんな中一人だけ、実直と言うか空気を読まない人物がいた。


「・・サブマスター名、「Hiro」さん・・・つまり、あそこでいじけている魚ですよね?」

「「「え?」」」

「「「「Naoさ~~んww」」」」

驚く「ともしび亭」メン。突っ込みを入れる「ボルケーノ」メン。

こんなところで奇しくも、ギルメン同士が一体化した訳だが、・・・部屋の主の魚介類には聞こえていなかった・・・



「・・・え?うちの魚マスターって、高レベルギルド、「ボルケーノ」のサブマスもやっているんですか?」

「あんまり知られてないけど、実はそうなんだよねぇ。・・そこんところはどうなん?任命したライマス?」

関係者と言うかある意味共犯者への直撃をうけたライアスは、苦笑したかのように回答する。

「・・・さっきちょっと言ったように、ヒロはボルケーノ創設時のメンバーだからね。」

と言いながら、ライアスは部屋の隅の魚の様子を見る。うん、あれはもうしばらくは戻ってこないな。

「・・・まぁ、ここだけの話、CFOを発展、進めるうえでギルドとタウンは必須。とはいえ、一人じゃ、やれることは限られる。」

「ゲームに精通した人材をサブに欲しいと思ったら、まぁヒロになったって、ただそれだけやね。」

「・・・ちなみに、サブマスの権限ってどのくらいなんですか?」

ライアスは少し考えて答える。

「創設当初は、ギルド解散とかマスターしかできない権限以外は全部だったかな?今は、ギルド勧誘権とボックス管理。後は、俺がしばらくINできない時のタウン管理くらいかな?」

「「「・・・・・・・」」」

一同、絶句してる模様。・・・まぁ、そうさせたんだがね。

「・・・ライアスさんは、マスター、Hiroさんのことを信頼してるんですね。」

ミアさんの言葉に、ライアスは苦笑する。

「・・・ただのCFOでの腐れ縁だね。」



ライアスは空気を換えるように努める。

「・・さって、自己紹介進まないから、いい加減あのバカ呼んできますね。」

「あ、はい」

・・・しばらく後、<ボルケーノ>と<ともしび亭>内部において、こういう称号が秘かに出回ることとなる。

<幻のサブマス>と・・・



「見て!!大きな魚釣ってきたよ!!」

「・・・辞めて・・・俺なんか食べても美味しくないよ、・・・ないよ・・」

こんな寒いことをやっているギルドマスターたちを見て、メンバーは一致してこう思った。

(((こんなギルドに入ってて、俺(私)たち、大丈夫(か)?)))



だがまぁ、幸か不幸か耐性はついてしまっている訳で、話を勧めようとする。

「えっと、じゃあ、次は私ですかね?」

「それはしばし待たれよ!!」「誰だよ!!!?w」

率先して次の自己紹介をしようとしたミアさんを止めるライアス。

「お、お前まさか・・・」

「・・・そう、その通り。」

ライアスは右手を天に向けて突き上げ、高らかに宣言した。


「ミアさん、Naoさん、俺、そしてそこの魚の自己紹介は、次の第三幕で行います!!」

「やっぱりかーーーー!!!」

「はい。第三幕、お付き合いいただけると嬉しいです。」

「黙れ作者。」

「www」



でも、続きます。

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