第7話 春の訪れ

付き合って1週間。


学校では普通に話すし、電話もいつも通り。

でも、今までと同じで変わったことは何もなかった。


いつも通り柊木 優と輝と帰る。


「ねぇ!付き合ったあとってどうすればいいのさ!」


優が、返答してくれる。


「襲えばいいんだよ?笑」


間違いなく、こいつに聞いた俺が馬鹿だった。


「優、ちょぅと黙って。笑

輝ー!付き合った後はどうすればいいのー?」


「俺に聞くな。恋愛とかしてきてない人間に」


「いやー、もうなんでもいいから〜!」


「襲え笑」


「輝。ごめん。ぶん殴っていいか笑」


こんな感じで仲良くいつも通り帰る。

まてまてまて、結局教えてくれねーのかよ笑


家に帰った後、LINEの通知が鳴る。


あ、輝からだ。なんだろってLINEを開くと


"一緒に帰ろって誘ってみたら?"


うん、やっぱり輝はいいやつだ。

じーんときた。


俺は次の日、坂本さんを一緒に帰ろうと誘ってみた。


すると、いいよと返事をしてくれたので

初めて2人で一緒に帰る事になる。


帰り道


俺は勇気を振り絞って坂本さんを誘う。


「どっか寄ってこ!」


「いいよ!どこ行く?」


「ミスドで笑」


「いいね!了解!」


ミスタードーナツに入り、

ドーナッツとドリンクをそれそれ頼む。


俺は、アルバイトしていたしミスドくらいいいよとご馳走した。


2人で椅子に腰をかける。


俺は思い出した話を坂本さんに振る。


「坂本さんさ、バレンタインの時めっちゃ

"誰か貰ってくれないかなー!"みたいに言ってたけどもしかして俺に言ってたの?笑」


めっちゃ赤く頬を染めて下を向く。


あ、尊い。って感じだった笑


「いや、貰って欲しかったんだけど

自分から渡せなかった。

余った分はその夜1人でやけ食いした。」


「余ったからあげるって言ってくれれば貰ったのに笑」


「いや、余ったからって完全に友チョコじゃん!それは違うのさ!笑」


「お、おぉーん笑わからん笑」


なんか、今思うと初デートだよ?

なんか雰囲気ってもんがあるじゃん?


この素を丸出しの感じの会話にとても落ち着きを覚えて、帰る時にはもっと好きになってた。


俺は当時、カラオケでバイトしてて

アルバイトの人達と仲良かったからよく遊びに言ってた。


でも、女の子もいた。

俺はずっと断りを入れてから遊んでたし、

絶対浮気とかそういう事は一切無かったし


坂本さん以外を女性として受け入れていなかった。


でも、ある日僕らを引き裂く事件が起きる。




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夜風 竹島 登 @takenoboru

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