第3話 実は…
急な結衣からの電話に驚くが、応答にスライドする。
「もしもし?竹島くん急にごめんね」
「大丈夫だよ?どしたー?」
「いや、特にこれと言って話はないんだけどさ。」
「お、おぉん笑」
「いつものゲームやろうよ!」
「おっけ!開く!」
僕らがやってたゲームはボイスチャットがあって、銃で人を殺すFPSのゲームだ。
僕らは夜2時まで続けた。明日の学校があっても関係なく毎日続けた。
ある日学校で、僕は結衣と例のゲームの話をしていた。
「昨日の1位取れなくて悔しかったな。」
「今日は勝てるまで寝れませんね!」
「坂本さん。鬼畜だね。」
「え?まぁ、いいや夜待ってるね!」
するとクラスの男子と女子が
「なんのゲーム??」
と会話に入ってきた。
俺は○○ってゲームだよと答えると
その場にいる男女が
「え、私やってるからやろ!」
「あ、いいよー」
そう返したが実際は、結衣と二人の時間が好きだった俺は他の人も混ぜてやるのが嫌だった。
それからというもの、結衣と二人の時間は無いに等しかった。
いつもの様に4人以上でゲームをする。
俺は勇気を振り絞って2人でやろうと誘う決意を固めた。
ゲームが終わりみんなログアウトした後。
俺は、LINEを開いて坂本さんにLINEを送る。
"起きてる?"
"起きてるよー"
"実はさ、あんまり人数多いの俺苦手だからさ、明日から2人でやらない?"
ヘタレが出た。こういう所が自分自身嫌いだ。
"うん!いいよ!私も2人の方が好きだし!"
ドキッとした。。
だが、俺は一旦気持ちを落ち着かせる。
これはデュオの方が楽しいと無理やり解釈した。
変な期待を持っていい事がない。
今までの経験談だ。
僕らに二人の時間が増えた事が本当に嬉しかった。
その時、輝に言われた"お前坂本結衣のこと好きだろ?"って言葉を思い出す。
輝さん。正解ですわ。
普段、俺と坂本さんはゲームのボイスチャットで解散していた。
俺はもっと話したい。と思ってしまったがこの感情は抑えられなかった。
気がつくとボイスチャット中に"ゲーム終わったら暇だから話さない?"
と誘っていた。
"いいよ"と返してくれた。
そこからはゲームの後、毎晩通話をするようになった。僕はその時間が幸せだった。
気付けばもう、2月。
そうバレンタインの季節になってしまった。
バレンタインに僕は天から地に落とされる。
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