第14話  夜明け そして新たなる始まり

 空を被う城が崩れおちてゆく。


「コレで良かったんですのよね」

「ああ…」



雲間から朝陽がさし、宵闇を追い払ってゆく。風が肌に心地よい。


 草原を枕にした小鈴が微かに動く。

「どうやら気がついたみたいだぞ」ミヒェルが促す。

「ん…あれ?貴女は?それに…ガン・トレットじゃないか」

本来の小鈴の意識を取り戻したらしい。


「よっおひさ♪。それにしても貴女だってさ…」トレットが笑いをこらえてウチに目配せする。

「無理もないですわ。数年ぶりの再会なんですもの」溜息混じりにシャルがトレットの

言葉を受ける。

「ウチだよ、麗煌」

「ね、姉さん!!姉さんなの?」小鈴がウチの手を取り、そっと掌を重ねる。

まだ実感がないのか、ダメージがぬけていないのか頼りなげな反応の弟を抱きしめる。

「コレからは、姉ちゃんがいつも一緒だからな。失われた時間を一緒にうめていこう」


ふと師匠の声が聴こえた気がした。

(幸せになるしかあるまいて(*´ω`🎀)b!)




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