第4話 螺旋状のワープ

 朝方、無数の赤いランプにちらつき目が覚める。少し肌寒い中、外へ状況を確認に出ると、そこに警察官の姿が現れる。

 しばらく玄関で立ち止まって様子を伺っていると状況が読めてきた。


「クッ、やられたぜ」


 それは昨夜に常夏さんに聞いた話が頭をよぎる。昨日の出来事を警察官へ話した。


「あーあ、逃がしちまったよ」


「……俺達、ここまでのようだな。伊久夫いくお武士たけし


 その光景を一切目を離さなかった。なぜなら、白床さんが僕に対して、肩を引き寄せ、見せつけているように見えた。その時、今までの変な違和感がようやく合致する。

 すべてロボットだという先入観にとらわれ、僕はまんまと騙されていた。

本当は白床穣二は紛れもなく人間であり、見張り役として受付に急遽現れた。

 その為、常夏寿郎と出会った際には「…あなた以外すべてロボット」と聞かされ、従業員は門番ロボットだけで運営していると解釈していた。


 無事二人の捜索が終了し、後になって僕は気になっていた洞穴へと足を延ばす。

 すると、目に飛び込んできたのは、中からメイドの姿が現れる。


「聖川さん。おかげさまで助かりました」


「いやー、どういたしましてぇ」


 その夜、僕は眠れず、壁にもたれていた。

それは、メイドさんから出会した時に松ぼっくりのようなアロマストーンを受け取る。

 ほんのりとした甘い香りでとてもリラックスできる品だった。

 そして帰った矢先、僕は無限ループに陥った

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

潤色の松陰嚢 DarkPython<bl> @macT

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画