第34話
私は周りに人がいることをいいことに
レンが不倫をしていたこと
今も沢山の女とLINEをして長電話をしていることが
嫌なこと等話していた
でもびっくりすることに
みんな知っていた
そして
この店にも何度もいろんな女と来ていることを知った
私は連れて行きたくないって言われたところなのに…
そして何も考えてないだろうレンは
“ももちゃんはもっと飲んで食べて好きにしてくれるから楽やわー”
とか何とか言っていた…
私の前でそんなこと言わなくてもいいよね?
私って一応妻だよね?
それでも私は
顔色ひとつ変えずに笑っていた…つもりだ
本当は何か言われる度に
アウェイなこの空間にいることに
レンから知らないことを聞く度に
私はずっと泣きそうだった
泣いてしまわないように笑っていることが
苦痛で苦痛でしょうがない時間
さらにお酒ものんでないといけない…
何も楽しくないな…
私はレンに女のLINEを消して!と頼んだ
何食わぬ顔で“嫌や”って断られる
うん…嫌ってなにかな?
私一応妻だよね?
周りのママや田中さんが
消したれよー
って賛同してくれたので
レンはしぶしぶ
むしろ諦めた感じで
“別にえーけど じゃあ消すやん”
って言ったので
すかさず
“ナナが消す!”
と私が消すことにした
どうしてもブロックしてから削除がしたかったからだ
じゃないと意味がない
女からLINEがきたらすぐにまた復活するし
非表示にされても意味がない
私は
不倫相手のあつき
その友達で毎日LINEや電話をしている ももか
違うラウンジの女でこれもまた
LINEや電話をしている かおり
3人のアカウントをブロックして削除をした
ひとまずは安心だ
そしてもう1つ気になっていることがあった
夜中にたまにかかってくる電話は誰なのか
非通知だったり
番号が通知されていたり…
レンは非通知でも通知されていても
誰か分かっているようだったから
それも誰なのか聞いた
頑なに言いたがらない…
誰もそれは知らないようだった
しつこく食い下がって
ようやくレンがぼそっと
“松本さん…”
そう、言った
まさか!結婚式前、10年程前に遡る…
同じ職場の当時高校生だった浮気相手…
忘れることない
初めて浮気された子の名前…
なんで?いまさら?
まだ繋がってた?
え?なんで?
私は腑に落ちない
レンはその子からの連絡をうっとうしそうに
言うので
今電話してよ!
ナナがかけようか?
まぁ…かけるわけがない
ちらっとだけ喋ったレンが言うには
今レンがどこに住んでて仕事も全部知っていると…
電話番号を登録もせずに
夜中に何回もかかってくることも多く
多分レンも番号を覚えていて
自分からもかけている…
本当に誰でもいいんだな……
レンが本当に鬱陶しそうにするので
松本さんという女の詳細は
いまいち分からないままだが
1度2人で同じアカウントを共有している
レンの仕事のInstagramに
“りっちゃん”というアカウントから
“電話してきてよ”
という謎のDMが届いたことがあった
私はこれが松本なんだと思った
アカウントはブロックはしたが
まぁ…きっと電話したりしているんだろうな…
もう信じていた頃のレンまで
信じられなくなる…
そしてレンに
“さきちゃんとこ行ってくるわ!”
と
同じテナントの2階でお店をしている
さきという女の店に行くと言われた
“え?ナナも行く”
と着いて行った
なんで私を置いて行こうと思うのか謎…
さきという女の店にもよく行っているらしい
LINEももちろん知っている
私は本当に心から何も楽しくなかった
せっかく一緒に外にのみに出れても
こんなの何も楽しくない
レンは私と飲む気なんてない
ひたすら女の名前が出る話…
家に帰るとレンは
“楽しかったな!また行こな!”
と言っていた…
本当に楽しかったのかな?
私も“うん!”とは返事したが
私の気持ちなんて
これっぽっちも分からないんだろうなレンは…
いや…分かろうとしてくれないのかな
こんな感じで
念願の一緒に飲みに行くという日は終わった
サレ妻の日々 サレ妻nana @yuash
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