第30話
レンとこれからのことを話した
❝ごめん❞
何に対してなのかよく分からないけど
レンに謝られた
❝ナナのこともう1回好きになれるように
ナナのこと見れるようにしていくな❞
ってレン
私はいろいろあったが
レンと別れたくないとまだ思っていること
前向きに考えてほしいことを伝えた
レンは私のことを好きになれるかも
これから一緒にいれるのかも全て
❝分からん❞と
何が分からん?
レンが分からんのなら
私はもっと何もかもが分からない
でも別れる一択だったことを思えば
きっと十分なんだ
多くは望めない
どうやってまた私のことを見てくれるようになるか
自分でも分からない
ただもう15年一緒にいて
嫌なところも沢山知っているのに
ここから何をすればいいのか検討がつかない
これ以上嫌われないようにするしかない
私は悲しくて寂しかった思いも溢れて
涙が我慢していてもポロポロおちる
結局女と別れたから
寂しくて帰ってきただけなレン
女とヨリを戻せばまたいなくなるんだろう
そう思ってしまいながら
どうにか頑張ろうと思った
レンに好きになれるのか分からん
って何度も言われるのが辛かった
私は彼女じゃないし
15年一緒にいて子供も3人いる
今さら好きになるってなんだろう……
仕事前にメイクもぐちゃぐちゃになり
泣いてしまう私に
レンは手を広げて
❝おいで❞
っと言った
私はそのままレンの腕の中にはいり
また沢山泣けてきた
安心感もあり
レンが受け入れてくれたことへの
驚きと戸惑いもあり
またレンは自分のことだけの考えで動いて
ずるいな…って思いもあり
でも私は仕事があるので
いろいろな気持ちを抱いたまま
出勤することになった
車の中でも沢山泣けた
でもやっぱり頑張らないとと思っていた
仕事中レンからLINEがきていた
レンからLINEが来ることなんて
全くなく返信さえくれなかったので
びっくりした
笑顔で頑張りよ
って………
誰のせいで私は泣いて
誰のせいで笑うのがしんどかったのか
こいつは何も分かってないんだろな
お前が言うなよ!
って気持ちになったが
でも私は
LINEはちゃんと返すから
いつでもしてきていーよ
って言われたのも嬉しかった
簡単な女だ…
そして夕方仕事が終わる頃に
電話があった
私の妹に子供たちのこと見てくれる日を
つくってって頼んだから
今度一緒にご飯いこ
ゆっくり話そうと……
前向きに行動しようとしてくれていることが
嬉しかった
私はレンが帰ってきてくれるように
私が負担にならないように
できるだけ静かに
何も言わずに過ごすようになった
イライラをぶつけることも
愚痴を言うことも…
何も協力もしてもらえず
今まで以上に1人で頑張る生活を
送ることになる
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