第23話
3月16日月曜日
今日はレンは休みの日…
土曜から結局まだ帰ってきてはいない
しゅうの体調が微妙なため全員休んだ
朝しゅうの病院の帰りに店の前を通るも
レンの車はなかった
電話をしてみるとレンが珍しく出た
ナナ)どこおるんー?
レン)8時くらいには帰ってきて銀行行ってた
ナナ)そーなん!夜ご飯はー?
レン)分からん いらん
ナナ)なんでー?休みやん?
レン)どっか食い行く
ナナ)えー?誰と?もう約束してんの?
レン)分からん 1人でとか?
ナナ)じゃあ家で食べなよー
レン)まあ…いけたら
できるだけ本当にできるだけ
とっても普通に明るく何も気にしていないかのように
私は電話した
子供たちもお父さんが休みなことは知っている
なのでお父さん帰ってきたらいーな!
ハンバーグ作ってあげるー
とみんなでハンバーグを作って
冷蔵庫に置いていた
素直な子供たちは
お父さんお仕事忙しいんかなー?
頑張ってるもんなー!
と言っていた
私は帰ってこないのが分かっていたので
胸が苦しかった
もうレンは家でご飯を食べることも
お風呂に入ることも
洗濯物が出ていることもなかった
子供たちがLINEボイスで送るも
返事がくることはなかった
私は自分が冷たい態度をとっていたことを
とても反省する日々だった
あの時こうしていれば…
そんなことばかり考えてしまっていた
子供たちがお父さんに会いたいと
オープン前の時間に店に行くこともあったが
私が店に入る前に
帰れ!と悲しい顔で帰らされることもあった
子供たちにまでそんな態度をとるレン…
3日に1回くらい
夜中か朝に帰ってくるような生活だった
私はこの頃
ご飯が食べれなくなっていた
仕事をしていても動悸がするようになり
1日の間におにぎり1こくらい食べるので
いっぱいいっぱいだった
急激にどんどん痩せていく自分が怖かった
この子たちのためにも食べないと!
と頭では分かっているのに
体は食べ物を受けつけず…
食べていないので体力が落ち
精神的にもボロボロで動悸がおさまらず
それでも育児、家事、仕事は
しっかりこなさないといけない生活で
私はきっとキャパオーバーだった
気持ちもとても忙しく浮き沈みし
なんでこんなに1人で頑張っているのに
あいつはストレスとか言って好き勝手してるんだろう
とイライラがとまらなくなったり
かと思えば
悲しくて寂しくてしょうがなくなったり…
私はレンのスマホの着信履歴を
ちらっと見れるタイミングがあり
❝あつき❞という名前を発見していた
ここから1週間の間
私はこの女が誰なのかを調べまくった
ここは田舎なため
かわった名前のその女は
すぐに誰だか分かった
ラウンジで週何度かだけ働く
隣の市の24歳の女…
旦那とは10歳以上年下の女
隣の市のご飯屋さんの領収書と一致した
女とご飯のために市内まで行っているんだと
Facebookで顔も確認できた
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