第20話
年が明けて2ヶ月ほどの生活は
多分毎日ほとんど変わりなかった
レンはあいかわらず帰ってこない日も多く
朝帰ってきては会話もない
たまに普通なときもあって
少し喋ったりしたこともあったと思う
お互いがイライラしてて
全然いい空気じゃなかった
私たち夫婦は休みの日が同じ曜日だった
でもレンは休みさえ家にいなかった
お父さんとご飯が食べたい子供たち
私も一応ご飯いるのか聞くが
分からん、忙しいと…
作るから困ると言うと
じゃあいらん
って言われる
そんな毎日が続いていた
そしてある休みの日
同じような感じだったが
とてつもない違和感を感じる
これはもう長年一緒にいる勘だ
休みの日
お父さんが家にいたので
家のすぐ後ろの公園に行きたいと
子供たちは言っていた
面倒臭いからと行ってくれない
お父さんに子供たちは悲しそうだったので
まだご飯も作れてなかったが
私は子供たちと公園へ…
レンが家にいるからと
鍵も携帯も持たずに行った
少し経つと車でレンがきた
本当にびっくりするくらい
イライラして
お前鍵もってないんちゃん??!?
って言われる
持ってないわー
どっか行くん?
と聞くと
イライラしながら自分の鍵を渡されて
忙しいねん!
と、どこかへ行った
そして次の日私が仕事に行く時間になっても
レンは帰ってこなかった
鍵がないと困るだろうと
何度も何度も電話をしたが
出ることはなかった
しょうがないので
鍵を外に隠し
それをLINEで送って仕事に出た
もちろんかけ直してくるわけも
LINEの返信がくるわけもないが
家に帰ると鍵がなかった
この頃には
レンは家でシャワーを浴びることもないのか
洗濯物がまったくないことが多かった
どこにいるのか
なにをしているのか
全く分からない日々…
でも私は子供を育てないといけないので
レンのことだけで
頭をいっぱいにしとくこともできない
仕事に行く前
家に帰る前
私はレンの店の前をわざわざ車で通った
店がオープンしていると安心し
朝店にも車がないと
どこにいるんだろうかと不安になる
そんな毎日……
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