第18話
オープンしてから有難いことに
毎日レンは忙しそうだった
初めは付き合いで、誘われたから、来てくれたから
と飲みに行くことが多かった
でもそのうち
レンは家に帰ってこなくなった
始めは夜中に帰ってきてはいたが
だんだんと朝に帰ってきたり
もう家にはまったく帰ってこなかった
レンは連絡も全くしてくれなかったので
私はいつもイライラしていた
朝に帰ってくることがあっても
一言も喋らず
私たちに会わないように別の部屋にいた
私もイライラしていたので
特に会話をしようともしなかった
冬になり子供たちが順番に熱をだした
その連絡も全て無視をされていて
夜中しんどがる子供がかわいそうで
ポカリスエットやヨーグルトを
朝食べさせたいと思っての
連絡も全て無視だった
子供のことさえ何も関与せず興味もないレンに
私は悲しくもなり
またイライラした
熱が出ても何しても
ワンオペ育児は続いていた
付き合った当初から
私はレンがお風呂に入らずに
布団で寝ることが許せなかった
酔っ払って帰ってきてから
お風呂に入るのはしんどいとは思うが
それでも許せなかったので
家に帰ってきたとしても
レンはだいたいソファーか
リビングのマットの上で寝ていた
レンはそれにストレスを感じていたし
私も毎日飲みに行くレンにストレスがたまっていた
そんなある日
新しくホットカーペットとその上にひくラグを買って
リビングにひいていた
レンは相変わらずリビングで寝ていた
私はイライラして
レンをラグから足で転がして
汚くなったから捨てよ!
って言ってしまった
子供たちにもこの上でご飯食べたり
汚したりするならもうラグはひかないって
言っていたのに
レンがお風呂もはいらず
そこで寝ているのが許せなかった
のちに
この私の行動と言動が
レンの引き金をひいたのだと知ることになる
レンは確かにクズのような生活をしていたが
私もこんな風に
レンに冷たく当たったり
クズの扱いをしなければよかった
後悔し切れないほど
後悔した
私は態度でレンに怒っていることを
示したかった
そんなことで伝わるわけないのに
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