第三百三十五話 本星の問題を話す時
「ええ、そちらの戦力と即興でどれだけ連携が取れるのかという点もありますし、異星連合が民間人に間違った情報を流す可能性があります」
「つまり、私達がマルティー本星の侵略者に扱われてしまう可能性があるという訳ね、確かにその可能性はあるわ。
それに対する対抗策としてマルティー本星の状態はどうなっているの?」
「え?それを聞いてどうするのですか?」
「本星の状況が力によって支配されているのならそこから開放したという事で私達が侵略者ではないという事を伝える事は容易だわ、だけど問題はそうじゃない場合、マルティー本星の住民を精神的に支配している場合よ」
兵士とミスティが会話を続ける中、ミスティは自身が感じている最大の懸念材料を告
すると兵士は
「精神的に支配?それはどういう……」
「つまり支配を続けている間にそれを諦めて受け入れてしまった場合、支配者を庇ったり同情してしまう可能性があると言う事よ。
そこを突かれてしまうと住民が私達に取って障害となる可能性があるの」
「住民が諦めきってしまった結果、そこからの開放を望まなくなるというと言う訳ですね、少なくとも我々が知る限りそうした現象は起こっていませんが……」
と会話を続け、住民の方が気になる可能性があるという事を告げる。
それを聞いた兵士はこう告げるものの、その表情は明らかに懸念が払拭されて居ない事が伺える。
「あの……どうして本星の話になっているのですか?我々が今攻略するべきなのは攻撃してきた砲台なのでは?」
アデルの側近の兵士はこう訪ねてくるがそれを聞いたアデルは
「君達、本星近くで戦闘になるって事はどういう事か分かっているの?」
と呆れたような表情で話す。
「え?どういう事ですか?」
兵士はアデルの問いかけの意味を分かっていないのか尚も問いかけてくる。
「つまり、本星近くにESBの皆さんが向かったら異星連合がマルティー本星への攻撃を警戒してくるのは確実、そこを踏まえると次に本星の部隊は防衛を盤石にする為に何をすると思う?」
「そうか……本星の防衛を盤石にする為には本星の反抗部隊が邪魔になる……それを制圧しようとするのが一番早い道となる」
「そういう事、そうなると少なくとも本星の部隊が襲撃を受けるのは必死ですね、少なくともその時に迎撃するだけの戦力を用意出来なければ不味いと言う事になる」
「そうなった場合、本誓の部隊と私達は即座に合流する必要はあるわね、だけどそうなると間違いなくマルティー本星の住民にもその存在を知られる事になる」
兵士はこの会話で漸くアデルの問を理解し、ミスティも言葉を続ける。
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