第三百三十六話 作戦の中を練る時
「ええ、故に本星侵攻後は迅速に貴方達と合流し、早急に可能な限り、少なくとも本星の半数以上を開放しなければ此方の状況が圧倒的に不利になりかねない、異星連合の他の星の部隊に集結でもされたら最悪本星を放棄しなければならないという事態にもなりかねない」
ミスティがこう告げると兵士は
「その可能性は考えられますね……異星連合が制圧している他の星も徐々に反攻の萌芽は見えていますがそれだけでは不足しています。
何しろ戦力が足りないのですから」
「その異性連合の状況について現状どの様になっているかは分かる?」
兵士の発言に対しミスティがこう問いかけると兵士は
「一寸待って下さい……現状この様な勢力図になっています」
と言ってアデルのモニターにその状況と思わしき画像を出現させる。
「これは……やはりマルティー本星に近い場所程異星連合の勢力が強いわね、となると外側から攻めていくのが効果的かも知れない」
「となると、内と外から同時に攻める、これが最も有効な手立てでしょうか?」
「そうなるわね、可能であれば現地の反攻部隊と協力しつつ、此方からも戦力を送り込む形で対応したいわ。
私達だけで頑張るのも現地の部隊だけで対応するのも難しいもの」
モニターに表示された画像を見てミスティとアデルはこう状況を分析する。
「そうなって来るとまず現地の部隊と接触を図る必要がありますね、最もそれは我々も同様ですが」
「ええ、しかも皆さんと違って此方側と現地の住民は接触経験が無い、となると当然私達も警戒されている筈、容易には理解して頂けないでしょう」
「ええ、一応我々とは通信を行った経験はあるので私達が共闘すれば警戒心をある程度解す事は可能だと思いますが……」
「となると可能であれば彼等と接触する際に皆さんに同行して頂ければ少しでも警戒心を解けると思うのですが」
「そうですね、確かに私達が同行すれば可能だとは思います。
ですが当然、我々にも余裕が必要になります」
ミスティは兵士と相談し、周辺の星の部隊と提携する事が理想であるものの、警戒心を解くのは難しいと考えているようだ。
「さて、そろそろ具体的な話し合いを行いたいので私は一旦高御の元へと向かうわ、アデル君達はどうする?」
「僕達はこのまま兵士と会話を続けて捜索を続けるように呼びかける様にします」
ミスティは高御達に対して言葉を続けるとその場を後にし、アデルは兵士と会話を続ける事を告げる。
それを了承したのか、ミスティは首を縦に振ると黙ってその場から去っていく。
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