第三百三十一話 本星に連絡を取る時
「え?どういう事なの?」
アデルの発言が余りに唐突であった為か、ミスティが動揺した声を上げるとアデルは
「ええ、少し危険が伴いますがマルティー本星に通信を繋いでいいでしょうか?」
と確認する様にその場にいる全員に問いかける。
「ああ、構わないよ」
高御がそう告げるとアデルは手元から小型の通信機を出し、それに手元から出したモニターを接続する。
そしてその直後、モニターに
「はい、此方マルティー西方の反連合軍……」
と言うマルティー人の声が聞こえてくる。
それに対しアデルが
「皆さん、彼等が地球の協力者だよ」
と声を続けるとその人物は
「これはアデル皇子、そちらが地球の皆さんですか。
この度はアデル皇子の要請を受けて我々にご協力頂きありがとうございます」
と高御達に礼儀正しく発言する。
「さて皆さん、先程異星連合が地球に対してワープゲートを通じてビームを放つという極めて厄介な攻撃を仕掛けてきました」
アデルが兵士に対してこう発言すると兵士は
「何!?そんな暴挙に出てきたのですが……暫く此方に仕掛けて来ないと思ったらそんな事をしていたのですか……」
「ああ、だから君達の方に先日送ったあの装置を用いた上で何とかそれが存在している場所を特定して欲しい」
と返答し、アデルはこう発言してビーム砲が存在しているエリアを特定して欲しいという依頼を行う。
「了解、先日そちらから送っていただいたあの装置を用いれば宜しいのですね。
あと場合によっては戦力も投入して宜しいでしょうか?」
「それはそちらの判断に任せるよ、それよりも事態は一刻を争うんだ、場合によっては少々思い切った手段に出ても構わない」
兵士が更に確認するとアデルはこう発言し、その次に少々過激な手段に出てもいいと告げる。
「了解しました、可能な限り早急に発見する様に努めます」
「お願いするね、あの規模のレーザーだと連射は効かないだろうけど放置してはおけないから」
兵士がそう告げるとアデルは早急に発見して欲しいと告げてから通信を切る。
「成程、本星の面々に捜索してもらうって訳だね。
だけど大丈夫なの?本星の面々は戦力が……」
「ええ、なのでリスクはかなり高いですが、今回の一件は僕達にとっても大いに問題があります」
「放置しておけば今度は本星の地表が狙い撃ちされかねません、ですから此方側が捜索、そして可能であれば破壊します」
アデルはそう告げると通信機をしまい込もうとする、だがその直前に神楽が
「ちょっと待って、さっきの兵士は装置を送ってもらったと言っていたけど、一体何を送ったの?」
と質問する。
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