第三百三十話 異星連合が再動する時

そして謁見の間に到着するとそこには既にESBの主要人物達が集まっていた。


「連絡する前に来てくれてありがとう」


高御がこう発言するとアデルは


「高御さんがそう告げると言う事はつまり、異星連合が動いてきたと言う事でしょうか?」


と発言する。

するとミスティが


「ええ、アデル君の言う通り異星連合の転移反応が感知されたの。

それも此方の勢力圏から外れたエリアにね」


と発言する。


それを聞いたアデルは


「此方の勢力圏から外れたエリアに転移反応……そこに前線基地を建造するつもりなのでしょうか?」


と疑問を抱く。


「その可能性も考えられるけど、何故それが今更なのか、その点が気になるわ。

そもそも前線基地は可能な限り早くて建築する必要がある施設だよ。

それを今更建築するとは思えない、一体何を狙って……」


パウがこう発言するとその直後に七宝が


「……えっ!?これって……神楽!!直ぐに能力を使う準備を行って」


と大声で叫ぶ。


「えっ、七宝一体どうしたの?それに何の能力を……」

「転移反応から直線に当たる場所のどこでも良いから高エネルギーを吸収出来る能力を展開して!!あのワープゲートの奥からかなりの高エネルギー反応を完治したの」


神楽がその意味を問いかけると七宝はこう事情を説明する。

どうやら能力でワープゲートの中を調べたようだ。


「わ、分かったよ、これでいいの?」


神楽が能力を使い始めると同時にワープゲートが開き、そこから巨大なレーザーが放たれる。


「ワープゲートから直接レーザーが!?このままの進路で行ったら……」


明帝がそう告げると神楽が展開した能力のバリアがレーザーの前に展開され、そのエネルギーを相殺する。

「七宝が叫んでくれたおかげで何とかなったけど、今の攻撃は……」

「恐らくマルティー本星の近くから放たれた物だと推測されます、ですがもしそうだとすれば……」

「此方から反撃する事は出来ないか……厄介な攻撃を仕掛けてきたな」

「ええ、此方から殴り込めば攻撃は可能ですが、そうなると確実に異星連合の全軍から襲撃を受ける事になりますね」

「ええ、それが問題です」


今の攻撃が異星連合から来たことは明らかであったものの、反撃に移る手段が無く攻めあぐねている事が伝わる。


「ええ、せめて場所を特定出来る情報があれば良いのですが……」

「いや、場所が分かっても攻撃を仕掛けるには……」


ミスティと明帝が対応に対してこう発言するとアデルは


「いえ、場所の特定と攻撃なら可能かもしれません」


と発言する。

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