第三百十二話 異世界に向かう時
それから数時間後、準備を終えたであろう作戦に参加する面々が世界を移動する為に再び謁見の間に集まってくる。
「じゃ、そろそろ行くわね」
パウがそう告げると六人は神楽が作った通路に向かって足を進めていき、そのまま潜っていく。
そしてそのまま移動していくとその奥はセリアンとピープルが居る世界の謁見の間であった。
目の前には長老、セリアン、ピープルがおり、六人を待っていたと言わんばかりに待機していた。
「皆さんが今回の作戦に参加される方ですか?
そちらの方は以前の介入時に助けて頂きましたが他の方はお初になりますね」
「そうですね、では自己紹介から初めましょうか」
長老が三人に話しかけてくるとパウが自己紹介を行う事を提案し、そのままそれぞれ自己紹介を行う。
その後長老が
「では、今回の作戦についてです、と言っても作戦と呼べるものでは有りませんが」
と話を切り出す。
「作戦と呼べるものではない?」
クウォスがそう問いかけると長老は
「ええ、何分我が方の戦力は殆ど余剰戦力は有りません、故に正面から突破するしか無いのです
と話し、戦力に余裕が無い事を告げる。
「なるほど、皆さんは正面から仕掛けると言う訳ですね、なら我々は空から仕掛けましょう」
長老の話を聞いたライトはこう提案する。
その発言を聞いた長老、セリアン、ピープルは
「!?」
といった表情を見せる。
その表情は突拍子も無い発言を聞いて呆気に取られていると言った雰囲気だった。
一方作戦に参加するESBのメンバーは何となく言うと思ったと言った表情を見せる、特にクスナとアップルは又何時もの病気が始まったといった表情を浮かべていた。
「空から仕掛けると言うのは一体どう言う事ですか?」
「言葉通りの意味です、僕達が空から目的地に接近して攻撃を仕掛けるという意味です」
「その様な方法があるのですか?」
「ええ、僕達の世界から持ってきた装備を利用すれば可能です」
長老が困惑した声で話すとライトはあっけらかんとした口調でこう返答する。
「詳細は作戦を開始してから見て貰った方が早いと思います」
クスナもこう言葉を続ける、その雰囲気から感じられるのは説明が面倒だと言うよりも最早説明するのを諦めて居る様に見える。
「長老、確かに彼等が言っている事は理解は出来ませんが、信頼はしていいと思います」
「ああ、介入で助けて頂いたのだからな、皆さんには指示を送るのではなくご自由にやってほしいとは思っています」
セリアンがこう問いかけると長老は自由にやってほしいと告げる。
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