第三百十一話 それぞれが先に進む時

「それで、作戦開始時刻は何時頃になるのですか?」

「今日の夜には彼等の世界で作戦が結構されるという事よ、だから今直ぐにでも移動して作戦会議に参加した方がいい……のでしょうか?」

「彼等を信頼していないという訳ではないが、今後共に戦っていく以上此処は向こうのお手並みを拝見した方が良いかも知れないな、彼等に此方の能力は伝えていないから此方に対してどの様な役割を求めているのか否かも気になる」


アップルとライトと言われた二人の少年が問いかけると高御は作戦の立案は彼等に任せ、ある程度時間が経ってから合流しても良いのではないかと告げる。


「取らぬ狸の皮算用を行う存在では今後に不安が残ると言う訳ですか、確かにその通りですね」


アデルもこの言葉には納得したのかそれに対して首を縦に振って頷く。


「では、今から準備を初めて数時間後に出発します」


クスナはそう告げるとその場から移動を開始していく。

それに続いてライトとアップルも移動し、一同はそれを見守る。


「彼等に任せておいて大丈夫なのですか?」


それでもやはり不安があるのか、アデルは不安な口調を言葉に出す。


「ええ、彼等なら大丈夫よ。

彼等はESBの科学力の結晶と言ってもいい存在だもの」


アデルの不安に対してパウはこう告げる、どうやらこの口調から彼等はESBの科学部門に所属しているようだ。


「さて、私達も彼等に同行しますね。

だけど入り口が此処にしかない以上、出発の直前に此処に戻ってきますが」

「ああ、そうするしか無いからな」


そう言ったパウとクウォス、そして七宝も彼等の後について向かっていく。


「さて、このまま作戦開始までじっとしている訳には行かないね。

神楽、今回僕達が参入した戦闘で記録したピープルの戦闘記録は取れているの?」

「ええ、しっかり記録しておきましたし七宝が解析してくれたデータも揃っています」


高御がそう告げると神楽はこう返答し、データの解析を進めて欲しいという事を告げる。


「一方で星間連合の動きもしっかりチェックしておく必要がありますね。

頻度は少ないですが次は何を仕掛けてくるか分かりません」

「確かにその通りですね、それに関しては僕達が全面的にチェックを担当します。

元々僕達を狙ってきている訳でもあるわけですから」


エリーが星間連合についての話題を持ち出すとアデルは自分が専門的にチェックすると告げる。

それを聞いたミスティは


「お願いするわね、これから平行世界とも関わっていく以上これから先は色々考えて行く必要があるわ」


とアデルの申し出を受け入れる。

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