第百八十一話 西欧部隊が出撃する時
その言葉を合図にしたかの様に、否実際合図にしたのだろう、西欧より機動兵器が数十体出撃する。
「さて、此方も新戦力テストを兼ねて彼等を出撃させるよ、グレープ、テテル、レモン、クリン!!」
高御がそう告げると同時に格納庫から移動戦艦が一隻出撃し、転移通路を開いてどこかへと向かっていく。
「今の移動戦艦、僕達が初めて会った時に使用していた戦艦とは違っていますね。
あれもこの一月の間に建造した物なのですか?」
「この一ヶ月よりも前から開発は進めていたけど表に出せる様になったのはこの一ヶ月の間ね。
搭載機数や人数は以前の物より小さいけどその分火気と機動性、そして隠密性は高めてあるわ。
だから上位ではなく状況に応じて使い分ける相互互換と言える戦艦ね」
移動戦艦の外観を見たアデルがふと質問すると神楽はこう返答する。
その返答が明快である事を踏まえるとどうやらその戦艦も神楽が生み出した様だ。
「此方からの戦力も投入しないと行けないからね、それに移動速度も向上している。
そろそろ到着する頃ね」
神楽がそう告げると同時に件のワープゲート地点に西欧代表部隊と高御が名を呼んだ一同が現地に到着する。
一方現地で合流した部隊は
「今回迎撃を担当する西欧部隊の隊長を務める者です」
「ESB代表のグレープ、テテル、レモン、クリンと申します」
とそれぞれ自己紹介をした後お互いワープゲートに視線を向ける。
「さて、そろそろ出現すると思いますよ」
「レーダーの反応もどんどん激しくなっていますね、そろそろ来ても良い頃でしょう」
隊長とクリンがこう会話するとそれと同時に本当に星間連合の部隊がワープゲートから出現する。
「あれが星間連合の機動兵器……実物を見るのは我々は初めてですね……」
「この実践の感覚……シュミレーターで見た時とはやはり全然違う……皆さんはこの様な感覚をずっと肌で感じていたのですね……」
初の実践と言う事もあるのか、西欧部隊の兵士には明らかに緊張が見られる。
「出現した兵器を解析しました、既にESBの皆さんからデータを受け取っている機体が多数ですが少数データに無い機体も確認出来ます」
「確かに此方のデータにも存在していないデータですね、あの機体については此方が中心になって対応します。
皆さんは決して無理はなさらないで下さい!!」
西欧部隊が星間連合の部隊の内訳を調査するとグレープが新型に対して、そして初実践となる兵士に対しての呼びかけを行う。
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