第4話母の男

女の人なら性被害の一つや二つみんなあるだろう。

私が忘れられない思い出。

14歳のある夜。

あまりの気持ち良さになんとなく、目が覚めた。

いつの間にか隣に寝ていた母の男に、乳首を触られていた。

寝たフリをしていると、どんどん男の手が、大胆になってきた。


48年間、今まで生きてきて後にも先にも、あんなに気持ちのいい思いはしたことがない。

小説で読んでいた、思わず声が漏れそうになった…とは、このことか。と、知った瞬間だった。


次の日から、母の男は、一緒に寝ようと誘ってきた。

前の日、あんなに気持ちのいい思いはしたが、乳を揉まれただけで、あんな事になった自分の身体が怖かったし、とりあえずまだ処女だったので、一緒に寝るのは断った。

それ以来、男は2度と、誘ってくる事は無かった。


大人になった私は、何度も夢をみる。

自分から男を誘う夢を。


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