第5話母の男2
初めてその男が、うちに来る日。
母は、家の前の玄関に立っていなさい、と、私に命じた。つまり、私が目印にされたわけだ。当時5歳の私は、母の男の事を、オモチャを買ってくれる人が、父のいない昼間にやって来るのをなんとなく不思議に思っていたし、子どもながらに、母は、悪いことをしていると感じていた。
私よりももっと、大変な思いをしたのは妹の方で、私がいない間に、また母が男を家に上げていたら、急に父が帰ってきて母を殴り、家は修羅場となった。
あれから、40年以上経った。
妹は、幼稚園の時に見たこの修羅場を覚えているだろうか…。
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