第3話
〈様子を見る〉。
相手の出方を見る。
所詮は人間、完璧な奴なんざ存在しない。
少しでも相手の癖を見抜く、相手の行動を観測する。
そうすりゃ秒で終わる戦いも、少しはマシになるだろ。
「無駄な事だ」
「様子を伺うなど」
「お前には才能が無い」
何とでも言いやがれ。
幸いにも俺には死んでも生き返る特権って奴があんだ。
今は無理でも、最終的にはあんたを越えてやるんだよ。
さあ掛かっていや。あんたの行動パターンを予測してやッ―――。
「無駄な事だと」
「言っているだろうに」
「つまらん死に方をしたな」
びゅう、びゅう、血が、溢れる。
奴、俺、ん背、い、動、ッ。
首、切ッ、が、あッ――――――。
――――――………………。
………―――――。
――――……。
――――ぁ。
……ッ。
ぎ、はッ………あ、あぁ、クソッ。
首、やられたのか、俺はッ。
何時の間にか、地面に、俺は倒れていた。
野郎……俺が認識出来ない、その速度で、移動し、て。
そして俺の首ィ、切り裂きやがった。
「なんだ」
「頭を使っても」
「この程度か」
ふぅ、と息を吐く贄波教師。
動作動作全てが癪に障りやがる。
「そろそろ」
「終わせるとしようか」
「今日は予定がある」
言いながら時計を確認する贄波教師。
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