トビラノクニノアリス......?

「あ、あれだ.....。」

 あの光を追いかけて、かなり遠くまで飛んできてしまった。白うさぎ達が今どこに居るのかも分からないほど遠くに。


「しまった.......、どうしよ......。」

 私が悩んでいると、さっき見つけたキラキラ光るもの一本の大きな木のところに向かっていた。

 その光るものは大きな木の前まで来るとさっきよりも強く光って......消えた。


「ここまで来たんだし......いいよね。」

 私はゆっくり、光るものがあった場所まで歩いた。


「.......!?」

 見間違え....だろうか。さっきまで光るものがあった場所に人影が見えた。

 それも......自分とそっくりの人影のが.......。


『アリス.....!よかった!無事だったんだね!』

 しばらく私が何もできずに固まっていると、白うさぎ達がやってきた。


「あの、あれ.....」

 私は人影の方を指さした。すると白うさぎがまた焦ったような顔になって『ボクのせいだ......。』と小さい声で呟いた

 ✱✱✱


『ボクのせいだ........。』

 白うさぎはさっきから、そればかり。一体どういうことなのだろう。


「あの、エースさん........。白うさぎさんは何のことを言っているのですか?」

 私は白うさぎさんの様子を見ながら彼女に質問した。


『恐らく、あなたにそっくりなあの人が.......今回の犯人....。正確には、【鏡の国】の連中か....。犯人が分かった以上何とかしなくちゃならないけど、私達には無理なことだから。』


 彼女達にもできないのなら......。


「私が、取り返すしかないんですね。」

 これが正しい答えなのか、私には分からなかったけれど、今はこうする以外......選択肢は無さそうだ。


「やります.......私、やります....。」

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