ハッピーエンドの鍵を握る少女
『確かに、そうね.......。』
白うさぎの話を真剣に聞いていた女王様が、ゆっくりこう言った。
「あの、何か困り事ですか?」
何となく、そんな気がしから.....私は難しい顔をしている女王様に声をかけた。
私にできることがあれば、何かしてみたいと思ったから。誰かの役に立つなら、どんな不思議な出来事だって受け入れられる。
周りから見れば、少し
変わり者かもしれないけれど。
『ええ、少し困った事が起こってしまってね......。ねぇアリス、少し捜し物を手伝った貰えないかしら。』
『わかりました、私で良ければ.....喜んで。ですが女王様.......私は、何も覚えていません。』
私は、この世界のことを何も覚えていないことを女王様に伝えた。すると女王様は、こんな話を始めた。
✱✱✱
『この国は今、四つのトビラで閉じられているの。その四つのトビラで閉じられた場所を繋ぐには、【星の鍵】が必要なの。でも.....。』
そこまで言うと、女王様の表情が少し曇った。
『でも、どのトビラでもない場所の誰かがその鍵をどこかに隠してしまったの。あの鍵が無ければ、他の四つのトビラは繋がらないの。』
「その鍵を私が、見つければいいんですか?」
気づいたら私はそう言っていた。こうしなかったら、この不思議な出来事はずっと終わらない気がしたから。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます