第4話[過去]

倉庫なのかよく分からない建物。

これが影のアジトなのか。

潜入何てガラじゃない。

私はゲートを開き、銃を装備し、入り口から堂々と入る。


「お前ら先に行ってろ。」


頷き、春夏達は先へ進む。

広い室内に銃声が響き渡る。

恐らく、嬉々を狙ったのだろう。

アリスに銃口は向けられない。

向けてしまえば、精神が汚染され、自害してしまうからだ。

春夏に向けて撃っても意味がない。

なら、残るは嬉々だ。

嬉々は奴らから命も狙われてるし、あの三人の中じゃ、間違いなく狙われるだろう。

だが、その銃弾は嬉々に当たる事はない。

デッドは嬉々の背後にゲートを開き、別の場所に開かれたゲートへ弾を移動させた。


「テメーらの相手は私だ。」

「もっとも、秒で終わらせるがな。」


デッドはゲートを開き、そこへ銃弾を撃ちまくる。

天井にゲートを幾つか開き、銃弾の雨を降らせた。

置いてあった木箱などは壊れ、血溜まりができていく。

デッドは言葉通り、秒で終わらせた。

辺り一面、血溜まりの中、デッドは一人笑う。


「うちのボスには本当に困ったもんだな。」


別に先に行かせる必要はない。

こんな奴ら簡単に倒せると分かっていた。

だけど…。


「あいつに人を殺している姿を見られたくなかったんだな。」


我らSランクのボスにして、私のヒーロー。

そう心の中で呟き、デッドは目を閉じた。

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