第2話 自然の作り方

「自然の観測者?」


「従来通りに言うなら、自然を作ってもらいたい。水、光、風、大地は四神に作ってもらう。だから、その全てが関係してくるもの、植物をこの新しい地球に生やして欲しい。もちろん、大変な仕事だとはわかっている。だが今は亡きカエデの父と母、オレンジとタイリクオオカミと一緒に見てきた景色はたくさんあるはずだ。それにカエデ、主は景色の絵を…たくさん描いている。…あとはわかるな?」


「うん。頑張ってみる!」


「よし!頼むぞ!」


「あ、こんな景色作ってみたいなぁって思って前に想像で描いたのがあるんだけど…」


「あ、あれか!?」


「そう!これ!」


ビャッコがどんな絵を想像したかわからないけど、見せようか!


「これね…辺り一面、花園っていう感じなんだけど…」


「…花畑ちほーって作るか!?」


「そうだな!面白そうだ!」


「よっしゃ!面白そうだから作っちゃうね!」


そういえばさっきからずっと疑問に思ってるんだけど…


「そういえばなんで新しい地球とこの地が鎖で繋がれてるの?」


「あぁ、これは離れないようの対策だ」


「この鎖は硬いぞー?なんせ、幻獣だった頃の俺を縛っていた鎖だからな!いくともなく鎖を噛みちぎった俺だが、唯一噛みちぎれなかった鎖だから…そう簡単には壊れないぞ!」


へぇ…なんか凄そう。


「まあともかくだ。地球は太陽を中心にしたとある軌道を一年かけてゆっくり回っている。その軌道を改めて作り出し、その軌道通りに回っている地球についていくように鎖をつけた。あと、オゾン層も作っておいた」


「オゾン層?」


「太陽からは紫外線というものが出される。紫外線はフレンズたちの体にある細胞という物をどんどん壊していく。それから守るのがこのオゾン層だ。人間はかつて、生活を便利にさせる代償として、オゾン層を破壊していった。だがフレンズはオゾン層を破壊する心配がないから安心するな!」


「他には、空気を生成した。これであっちに住めるようにはしておいた!スザク、地球の中に核は作ったな?」


「とっくにやってある!」


「よし!…さて、セイリュウ、出番だ!」


「何かしら?」


「あの地球に豪雨を降らせてほしい。地球に海ができるときは雨を降らすのが最適だ」


「わかったわよ?」


「豪雨でもさすがに半年以上はかかる。気長に待とう」


「…俺たちの仕事は?」


「まだ先だな」


「お父さーん!何してるのー?」


「あ、ハクロウ…」


「俺たちは…新しい地球を作るために頑張っている」


「地球?なにそれ?」


「簡単に言えば…みんなが住んでいた場所だよ?あの事件でパークが壊されたけど…その時に一緒に壊れたのが地球、ということだ」


「え!?てことはまたパークを作るってこと!?」


「あぁ!しかもあのパークは島一つ分しかなかったが、今回はまるまる星一つを使って作るからな!」


「え?つまり?」


「前のパークよりも広さがものすごく広がるってことだよ!」


「ほんと!?やった!」


ハクロウとかの子供たちが喜んでる姿を見てるのが…幸せ。みんな可愛いし…なんせ僕たちの子供だからね!


「楽しみにしてて?」


「え!?手伝おうと思ったのに!」


「ハクロウ…これは俺たち神々の仕事だ…」


「やだですー!こうなったら俺も諦めませんよー!」


…ハクロウは諦めが悪いからねぇ…全く、誰と似たことやら()


「…はぁ。ハクロウ。子供を全員集めてくれ。話はそこからだ」


「わかったよ!」



…6人。改めて見るとやっぱ多いなぁ…


「来てくれてありがとう。すでにハクロウから話は聞いてるかもしれないが…新しいパークを作るために、皆、手伝ってほしい」


「えっと…具体的には何をすればいいのかな?」


「皆に…実感が湧かないと思うが、神になってもらいたい」


「神って…みんなみたいな?」


「そうだ。候補としては…海、雪、山、マグマ、動物、そして、サンドスターだ」


「はいはいはい!俺、海の神になりたい!」


ハクロウ…反応早いな…


「…わかった。だが、一応理由を聞こう。どんな理由でも構わないがな!」


「セイリュウの役に立ちたい!それだけだよ!」


「あら?嬉しいこと言ってくれるわね…?」


「だって俺とセイリュウの仲じゃん!」


「ふふっ、そうね?昔から絶対つがいになるって言ってたから将来的には私とつがいになるのかしら?」


「なりたいって思ってる…」


「そういうことなら、今からでもなるかしら?」


「へ!?」


「実はとも言えないことだけど…ていうか気付いてなかったの?私が既にハクロウと友達以上の関係になりたいって」


「そ、それってつまり…」


「みんな、今ここでハクロウとつがいになっても文句はないかしら?」


えっ、大胆すぎない?


「…まあ、いいけど…っていうか親として嬉しいよ!ねぇ!ビャッコ!」


「あぁ!私はセイリュウとハクロウがつがいになることには賛成だ!」


その他大勢も賛成をした。ってことは…!?


「…ハクロウ、こっち向いてほしいわ…」


「…ん…?」


その瞬間、セイちゃんがハクロウの唇を奪った。


「んんー!?」


「はぁ…ハクロウ…好きだわ…///」


戸惑うハクロウに対して余裕の表情のセイちゃん。実はハクロウよりセイちゃんの方が若干背が大きかったりする。


「ちょ、セイリュウぅ…急にはダメだって…」


「ふふっ、私は割とそういうところは獰猛なのよ?なんて言ったって、龍よ?」


「龍…」


「ハクロウが先に仕掛けたのよ?責任持って、愛してほしいわ…」


「…わかった!永遠に愛し続ける!…僕の愛しいセイリュウ…」


「大好きよ…今日…熱い夜、過ごしたいわね…///」


「もう!?…セイリュウがやりたいならいいけど///」


「…じゃあ夜、お願いするわね…///」


「主たちは…先に帰って愛し合うといいかもな?」


「じゃあ先に帰る!」


「あ、ハクロウ?セイリュウの家で暮らすのか?」


「そのつもりだけど?」


「そっかぁ…寂しくなるね…」


「…まあすぐに会えるし!」


「そうだね!子供楽しみにしてるからね?」


「気が早いわよ!?」


この後、2人は音も気にせず愛し合ったらしい。音くらい気にしとけ!?



お昼…


「カエデ、食材はこれでいいか?」


「うん!ありがとね!」


ビャッちゃんと一緒にお昼を作るよ!ちなみに今日のお昼はミートスパゲッティ!


「セイリュー、大好きー」


「私もよ…さっき交尾してから私の体がうずうずしてたまらないわ…///」


例の2人が来た。さっそく距離が縮まっている。


「ハクロウの初めてと私の初めて…お互いに取られちゃったわね…///」


「そうだね…これからも、セイリュウは俺が奪うからね…」


「…ご盛んみたいだったね?」


「「!?」」


「魔法使えるように教えてあげたんだからさ?防音魔法使おうね?」


「あっ…まさか」


「うん。聞こえてたよ?」


「…まあそれは不注意だったわね…家に入ってそのまま寝室に行って始めちゃったから…」


「ていうかおっぱじめるのが早いねぇ…」


「そういう私たちもそうしたがな!」


「あら、そうなのかしら?」


「そうだ!温泉宿で二回もやったからな!」


「…それ自慢げに言うこと?」


「確かにな!えへっ!」


「それと、セイちゃん、服のボタンひとつ外れてる」


「えっ」



みんなでお昼を食べて、植物を作り出す練習をしてる!


「はえー、コスモスさんがやってたことってこんな感じなんだ…」


「綺麗だな!」


「だね!とりあえず木を一本と花畑を作ってみた!」


「…実際綺麗だ…パークでは見なかった景色だからな」


「だよね!」


「…新しいパークができてこの景色ができたら…そこに旅行しないか?」


「そうだね!…僕ね、この景色を海にある崖の上に作ろうかと思ってるんだ…」


「それは名案だな!そこにピクニックセットでも置いて…」


「みんなで海と花畑を眺めながらピクニック…最高じゃん!」


「なら自然を作る練習をたくさんしておかないとな!」











あれから1ヶ月後…


「ずいぶんと長い期間降らせたわね…」


「俺も協力してあげたんだからね!」


「まあ、これで海は完成だ!」


「やっと地球完成の第一歩を踏めた…!」


「さて、これから皆にはこの荒れ果てた地球に降りて、色々なものを作ってもらう」


「僕は自然!」


「我は火山じゃな!」


「わしは…大地を復活させないとな」


各自、色々な作業がある!頑張らないとね!

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