第1話 新しい世界

「何食べたい?」


「そうだな…昨日と同じで構わない」


いつもと変わらず、料理でみんなを笑顔にしようと頑張っているのは以前、パークを救ったオレンジの子供、カエデである。面倒見がよく、パークにいたときは絵師として有名だったフレンズ。四神のビャッコとつがいであり、現在は4人、子供がいる。ちなみにカエデは生き残っているフレンズの中の副リーダーであり、唯一神の部類ではないフレンズでもある。


そして何気なく過ごすのは四神のビャッコ。先述の通り、カエデとつがいである。

読者の中ではビャッコは胸が小さい、ということで伝わっているだろう。だが、このお話に出てくるビャッコは何とかしてカエデに大きくしてもらったため、大きい。セイリュウほどではないが、以前に比べれば遥かに大きくなっている。

彼女の説明を簡単にするならば、威厳があるが、愛するものの前だとユルユルな性格である。


「…ビャッコ。この生活…慣れた?」


「一応は慣れたってところだな…まああの時からもう一年は経ってるからな…」


「僕らはみんな不老不死だから…死にたくても死ねない…」


「だから、この世界で生きていかなくてはいけない。そうだろう?…いつも言ってるから覚えてしまったな…」


「そっか…」


「お母さーん、お父さーん、おはよー」

「おはよー!」

「おはよう…」

「おはよー」


この母であるビャッコと父であるカエデに挨拶するのは先に行った順に、ハクロウ、ミトラ、カンジュ、ハンラクである。全員2人の子供であり、ハクロウとハンラクが双子、ミトラが姉、カンジュが妹、という立場関係にある。

ちなみにハクロウとハンラクが14歳、ミトラが12歳、カンジュが6歳である。


「あ、おはよう!朝ごはんはなにがいい?」


「いつものでお願い」

「私もー!」

「私もだね…」


ちなみにご飯は家族だけではなく、四神などのフレンズと一緒に食べるため、食堂を作り、そこで食べている。


「おっ!お前たちは早いなー!」

「おはよう!…元気か?」

「兄さん、小指大丈夫か?」

「問題ない」

「あらあら〜、みんな元気ね〜♪」


幻獣のフレンズがやってきた。先に言った順に、フェンリル、マンティコア、ロック鳥の兄弟、キュウビキツネである。彼らは以前の英雄、オレンジ、カカオ、プラム、アップル、コスモスに魂のみで取り付いていた幻獣でもある。


「おはよー!朝食はなにがいい?」


「「「「いつもので頼む」」」」

「いつものでお願いするわね〜?」


「あ、おっけ?」


「おー、早いわね…」

「わしらが一番遅いなんて珍しい…」

「まあまあ、みんな元気ということじゃ。いいことじゃ!」


四神がやってきた。話した順に、セイリュウ、ゲンブ、スザクである。みんなおなじみの四神だが、この小説では、セイリュウはハクロウと仲が良く、色々している。


「そうそう、我らの朝ごはんはいつもので頼むぞ?」


「おっけー。そういえばコウリュウは?」


「あー!すまないすまない!寝過ごした!」


四神の中のリーダーである、コウリュウが寝巻のまま来た。以前カエデに取り憑いて、復活を図った頭がいいフレンズだが、わりとおちゃけるフレンズでもある。


「おっ!おはよう!いつものでいい?」


「あぁ!美味しい物を頼むぞ!」


「あー、いつもみんな早いな」


「だねー!私たちにとって時間は無限だよー?」


「そういえば今日のお昼ってなんだろ…」


「だね!お父さーん、今日のお昼は何ー?」


「カエデ次第だな!


フェニックスとオイナリサマ、そして子供のらシミラとランタクが来た。フェニックスとオイナリサマはつがいであり、その子供がこの2人ということになる。


…今に生きる、フレンズたちが全員揃った。彼らは全員不死であり、これからの世界を見守る観測者でもある。



「はいっ!完成!いつものサンドウィッチ!今日はいつもよりチーズの量が増してるよー!」


「マジか!?」


「はい、どーぞ♪」


「いつもサンドウィッチだが…カエデの作るサンドウィッチはほんと、飽きないな…!」


「カエデさーん!どうしてこんなに料理が作れるんですか?」


「ん?教えてほしい?」


「大きくなったら、ですね!」


「うーん…これから、この宇宙空間でも生命が発展してきたとしても料理人を続けるつもりだけど…」


「それならむしろ手伝ってあげたいです!」


「そりゃありがたい!大きくなったら一緒の料理場に立とっか!」


「カエデ!私も忘れるな!?」


「もちろん!さて…いただきます!」


「「「「「「「いただきます!」」」」」」


…みんな、こんな状況でも一年経ったら笑顔でいられるようになったことが嬉しいよ…!



食べ終わってから…


「みんな、聞きたいんだけどさ…」


「ん?」


「この永遠の夜をどうにかできないかなって思ったんだけど…」


「それは地球みたいにしなければならない」


「マジか…」


「それなら俺に考えがあるぜ!」


「え?」


フェンリルが案を出すなんて珍しい…


「俺たちでまた新しい地球、作ろうぜ!」


「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」


その口から出た言葉はまさかの言葉!


「…出来たとしても…フェンリルはラグナロク起こすなよ…?」


「あんなの二度と起こすわけないだろ!それに俺たちの世界だからな!」


「我らが新たな世界の創造主、か…いいのぉ!」


「なんだか楽しそう!」


「ミトラ?これは楽しいことじゃなくて大変なことだよ?でも…これってフレンズだけの世界が作れるってこと?」


「…そう思えばそうだな…」


「よし!じゃあ多数決だ!これから、新たな地球を作るために、努力できると思う者は手を上げろ!」


全員が手を上げたってことは…


「…みんな、決意は固まってるみたいだな?…コウリュウ!」


「ん?」


「…許可してくれるか?四神のリーダー、そして俺たちのリーダーとして」


「もちろんだ!皆で新しい世界を作ろう!」


「よし!じゃあ目標が決まったお祝いでパーティーでもやるか!」


「やったー!」


「お酒も用意するか?」


「お願い!」


「よし…じゃあ、いろいろなもの具現化しておくから、みんなはそうだな…物理操作の能力をあげるから、周りの隕石とかを集めておいてくれれば助かる!」


「おっけー!じゃあお昼食べ終わってから少ししたら僕は夕飯の準備するからね!」



まだ地球の破片は残ってる。そこら中に飛び交ってるから多分近いうちしかできないから急がないとね!


「ふぅ、ざっとこんな感じ?」


「速いな…」


地球の大きさがどれくらいかは知らないけど、やっと半分くらい集めた!


「皆ー、お昼の時間…って結構集めたな…これはもうかなり速い時期に終わるぞ…!」


「ほんと!?」


「あぁ!あとは私に任せろ!私が地球と同じくらいの破片を集めて、地球の形を作ってやる!」


「ありがとねー!」


ちなみにお昼は簡単な巻き寿司を作っておいてくれていた。料理の才能!?



下手して1時間くらい食べていたよ!


「ごめんごめん!長くなっちゃっ…」


「あぁ!ちょっと足りなく感じたから具現化で足したぞ!」


そこに浮いていたのは今、僕たちが立っている地面よりもはるかに大きい丸い物体があった!すごいなおい!?


「えっ、これって…」


「地球とほぼ同じ大きさにした!」


「地球はおよそ12万kmだが…」


「「「「「「「「「km?」」」」」」」」」


なにそれ知らないんだけど。


「ともかく、それくらいの大きさってことだ」


「まあ一応それぐらいの大きさにはした!さて、ここで一つ決めたいことがある」


「え?」


「こんな地だ。自然もなにもない。だからこそ、代理の神を決めたい」


「代理の神?なにそれ」


「例えば…スザク。炎の神だが…太陽の神となってもらうのが望ましい」


「あぁ、そういう…」


「そうそう、カエデは…可能な限り、神になってもらいたい。どうだ?」


「え?僕が神に?」


「そうだ。役割は後で決めるが…どうだ?」


答えなんて決まってる!


「新しい地球を作るためにはどんなことも惜しまないよ!いいよ!神になる!」


「よし!じゃあ…まず、マンティコアとフェンリル」


「ん?」

「なんだー?」


「お前らは…マンティコアが昼の神、フェンリルが夜の神、でどうだ?」


「いいんじゃないか?」


「よし!ちなみに後から役割も増えるかもだからな?フェニックス!」


「お?」


「命の神として、いつも通り活動を続けてもらいたいが…」


「よっしゃ慣れた仕事だ!任せろー?」


「次は…セイリュウ、水の神及び、雨の神をやってもらいたい」


「当然ね…頑張るわよ?」


「…後、ビャッコは…風の神を、ゲンブは地の神をやってもらいたいが?」


「まあ従来通りだな!」


「任せておけ」


「よし!…そうそう、みんなに…ちほーをまた作ってもらいたい」


「あー、なるほど?」


「そして、だ。カエデ、ちほー作りにおいて一番重要な役割を任せたい」


「それは?」


「自然の観測者になってもらいたい」


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