第8話

月曜日の朝をむかえた。まだセミは鳴いている。私は朝の支度をすませて、家を出た。それと同時に隣から世那君が出てきた。世那君におはようと挨拶をしたらおはようと返してくれた。それから一緒に歩き始めた。少し歩いたところで世那君が「お姉ちゃん、今日お家に遊びに行ってもいい?」と聞いてきた。以前も世那君が遊びに来たことがある。私は「お母さんからいいよって言われたらおいで」と言った。荘五君は「わかった」とうれしそうに言った。世那君との分かれ道で私たちはお互いに手を振ってわかれた。駅に向かって歩こうとしたとき「ミナ」と呼ばれた気がした。聞き覚えのある声で私は急いで振り返ったが、誰もいない。聞き間違いか。後ろには世那君もいなかった。私は少しの違和感を覚えたが、自分でも何が違和感かわからなかったので、気にせず駅へ歩き出した。 

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