惚れるとデレちゃう隣のクラスの地味子ちゃん(旧題)陰キャ扱いされている俺の幼馴染みが眼鏡外して前髪上げたらイケメン扱いされてるけど、お前ら頭おかしいんじゃねぇの?
第64話 出かけて特定のクラスメイトと会う確率なんてそんなに無い
第64話 出かけて特定のクラスメイトと会う確率なんてそんなに無い
落書きが終わった後、カーテンをめくるとそこには呆れた表情の茜と美桜がいた。
「お? どうした? ちゃんとお前らも撮ってきたか?」
「翔平……。どうしたじゃないよ。僕達、撮った後すぐにこっちに来たんだけど、そうしたらカーテンの向こうから全部聞こえてきたよ。ホント、聞いてるこっちが恥ずかしいくらいだったよ……。気まづくなってここから離れたんだからね?」
「深山ぁ……。あんた彼女出来るとそんな感じになるんだね。それに東雲さんも大人しそうなイメージだったんだけど、なんてゆうか……実は大胆?」
「!?」
おぉう……。まさか聞かれてるとは思わなかった。
あ、ちょっと待て。これ、千衣子が俺達の会話を聞かれてたの知ったら──。
「…………」
あ、固まってる。お~い。大丈夫か~?
俺は目の前で手を振る。いや、漫画じゃあるまいしこんなんで誤魔化せるわけないか。
「深山君……しばらくキス禁止ですっ!」
「え~~! 別に俺だけが悪い訳じゃないのに~」
「もうっ! ほんとにもうっ! わかってますよそんなことは。でも、そう言っておかないと……」
「おかないと?」
「私が我慢出来なくなっちゃうじゃないですか……」
はい、俺のハートにクリティカルヒット。
もう、ホントに可愛(以下略)
「茜君。これがバカップルってやつ?」
「うん。そうだね……。僕はもし彼女が出来ても、こうはならないように気をつけないと」
「そう……なんだ。──美桜は別にこういうのでもいいんだけどね……」
「え? 何? 後ろの格ゲーの音が大きくて聞こえなかったや」
「う、ううん! なんでもないなんでもない! ほら、早くご飯食べに行こっか! 深山も東雲さんも早く早く!」
出たこれ。茜の謎の難聴現象。俺の耳にでさえちゃんと聞こえたぞ。一体何がどうなってんだよ。耳に小人が居て蓋でもしてるのか? ってくらいだ。つーかお前ら早く付き合えよ。
傍から見てるとすげぇモヤモヤするんだけど!?
◇◇◇
ゲーセンを出たあとは、少し歩いた所の大通りにあるファミレスへ──は行かないで、少し裏に入った所にある喫茶店に行くことにした。
ここは前に父さんに何回か連れてきてもらった事があるんだけど、軽食の種類も結構あってうまい。更に安い。
「こんなとこにお店あったんだ。翔平よく知ってるね。てっきりいつものファミレスに行くのかと思ってたよ」
「まぁ前にな。俺も最初はそっちに行こうと思ってたんだけど、こういう時って何故か無駄にエンカウント率が高い気がしてこっちにしたんだ。この店で学生はまず見たことがないからな」
「エンカウント? なにそれ」
「茜は気にしなくても大丈夫だ」
なんかあのままファミレスに行ったら二条とか明乃が居そうな気がしたんだよな。
こういうデートで邪魔されたくない相手にばったり会うのって定番じゃん? 実際はそうそう会うもんでもないのにさ。 今まで同じ場所で会ってなかったのにいきなり出会うとかアホか! って思ってたし。
でも、一応中を確認しておく。強制力とか怖いからな──よし、いない。
「中入ろうぜ。俺のオススメはエビピラフとボロネーゼな。ホント美味いから」
「楽しみです♪」
うん。千衣子も歩いてるうちに普段通りに戻ったみたいでなにより。
さ、飯食ったら買い物再開で茜と美桜を……クックック……。
━━その頃のファミレス━━
「あれ? 二条じゃん。珍しい。あーし結構このファミレス来るけど見たことなかったのに」
「……明乃さんこそ。私だってたまにはここに来たりしてるよ? けど、私も明乃さんの事見たことないなぁ」
「タイミングってやつ? にしても一人なんだ? なんか用事でもあんの?」
「そういうわけじゃないんだけど……。なんかふらっと来ちゃったの」
「あ、それわかる。あーしも特に用事なかったんだけど、いつの間にかここ来てた。けどちょうど良かった。ねぇ、あーしもここに座っていい? ってかもう座るけど」
「はぁ……まぁ、うん。いいよ」
「ありがとん♪ それにしても……」
「「はぁ……」」
「茜ちん…」「三枝君……」
「「来ないかなぁ~?」」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます