乙女ゲーの攻略対象に転生したけど、ヒロインに攻略される必要はないよね？

20.いや、誰ルートだよ

入学から3日目

委員会決め

部活動に加入予定が無い者は委員会に所属するようにとの事

ちなみに委員会所属後に部活動に入る兼任も可

この委員会&部活動が『桜色のキス』だと結構重要なルート分岐だったりする。

特定の委員会に所属しないと、そこでしか出会えない攻略対象とのフラグ自体がほぼ潰えるのだ。

クラスメイトの攻略対象にはあまり関係ないけど。

選択肢としては

○生徒会→3年の草食系の副生徒会長

○放送委員会→2年の陽キャなチャラ男

○図書委員会→3年のナルメガネ

○野球部マネージャー→2年の準レギュラーのピッチャー

○茶道部→2年のめっちゃ古風な堅物

○テニス部→2年の歯が光る系の爽やかな先輩

こんな感じだったはず。

ちなみにゲームでの葉月蓮華は美術部に入るが、すまん美術部全然興味ない。

ユルそうなあたりで‥美化委員会あたりにするか

学級委員長に立候補してすんなり決まった女子が淡々と委員会割り当てを進める。

「美化委員希望者、まずは男子」

手をあげる

「では、葉月君お願いします」

他に希望者無しですんなり決まった。

「続いて美化委員会の女子、希望者いますか？」

2人手をあげた。

サキと‥は？桜乃！？

いや、誰ルートだよ？選択肢無かったはずだが

すると、サキを見てビクッっとして桜乃が手を下ろす。

いや、そいつ見た目はギャルだけど中身全然恐くないからな？

「はい、三崎さんお願いします」

結局桜乃は図書委員になったようだ。

図書委員長のナルメガネかぁ‥名前は天霧健斗だったか

自分に自信がありすぎるっつーか、自意識過剰な感じで結構グイグイくる感じだったと思う。

あと、本に書いてある事を真に受ける。

さて、委員会も決まったしこの後の放課後に各委員で集まって顔合わせか

「ツキ、行こっ！美化委員は第三多目的室だって」

「おう、行くか」

集合場所に向かいながらサキと雑談する

「サキは女子と馴染めそうか？」

「んー‥まだ何とも。あっ！でも新聞部に入るって言ってた真山さんがクラスの女子全員参加のメッセージグループ作るって連絡先聞いて回ってるから、それできたら皆んな打ち解けやすくなるんじゃないかな」

「ほー、男側はまだそういうのないな」

「ってゆーか、ツキは誰かと話したりしてるの？」

「‥‥」

桜乃が柊木に接触しなさそうなら俺から話しかけてみるか‥

べ、別に男友達がいなくて寂しいとかじゃないんだからね！？勘違いしないでよね？

「まあ、学年主席でその見た目だと、どう接したらいいか分からないよね普通。入学式で怒鳴ったかと思いきや、その後女の子を介抱したり」

「あっ、そういや言って無かったな。その入学式で倒れたうちのクラスの櫻井が前に話した幼馴染みだよ」

「え？えっ！？ほんとに！？すっごい美人じゃん！え、やばっ‥」

何かすげー驚いてんな

乙女ゲーの主人公なんだから美人なのは当たり前だしなー

とはサキには言えんが

笑うとあどけなさも出てくるはずなんだが、何故か一切笑わないんだよな‥

尚、美化委員のお仕事は地域清掃のボランティア（自由参加）と、ローテーションで週に1回くらいの頻度で校内清掃と、校舎裏の噴水の周囲の花壇の世話くらいだった。

うん、すげー楽。